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たんぱく質のメリットデメリット!なにごとも「ほどほど」がちょうどよい理由

めぐねこ介護頑張る栄養士/ライター

最近は「フレイル予防」(フレイルとは、「加齢により心身が老い衰えた状態」のことです。)ということで、食事の内容を見直す情報が多く溢れています。その中でも「たんぱく質の重要性」をよく耳にするようになりました。またスーパーやコンビニでも「たんぱく質を〇グラム取れます」と表記されている食品も多く見かけます。これらを食べることは特にアレルギーやもともと食事管理をされている方以外が食べるのは問題ありません。

たんぱく質は肉や魚、乳製品、卵、豆腐などの大豆食品に多く含まれています。体を構成するのに筋肉、骨、皮膚、爪、髪などの生成に必要なのはもちろん、怪我や病気の修復、免疫力をつくる物質はたんぱく質から作られます。血液中でも酸素や鉄分、ミネラルなどを体内に運ぶ役割もありたんぱく質を摂取することは健康維持の面でとても重要です。しかし多く取るのは禁物です。

その理由は、食事から摂ったたんぱく質がからだの中で代謝されると老廃物が残ります。この老廃物をろ過してからだの外に出しているのが腎臓です。たんぱく質をたくさん摂りすぎると

1.腎臓への負担増加: 過剰なたんぱく質摂取は、腎臓に負担をかける可能性があります。腎臓はたんぱく質を分解し、尿中に排出する役割を果たしています。長期間にわたって高たんぱく質の食事を摂り続けると、腎臓の健康に悪影響を及ぼすことがあります。

2.消化問題: 過剰なたんぱく質は、胃腸の負担を増加させる可能性があります。

3.栄養バランスの乱れ: 過剰なたんぱく質摂取は、他の栄養素の摂取を妨げることがあります。

特に、腎臓は一度機能低下してしまうと健康な状態に回復することはありません。

人工透析や腎移植、今よりも難しい食事管理が必要になり介護食プラス腎臓病用の食事を用意することはとても大変です。

たんぱく質をとることは体調管理の上で大切です。ですが、摂りすぎては体調を崩す原因にもなりかねません。「何ごともほどほどに」が一番です。

たんぱく質以外のごはんやパン、麺類などの主食、野菜やわかめ、ひじきなどの海藻類を使うなどバランスよく食べることが健康を維持するには大切です。毎日これらを意識して準備して用意するのは難しいので、私は3日間くらいでバランスがとれているか?考えるようにしています。毎日完璧にしようとすると疲れてしまいます。長く続けるには、この位ゆるくていいと思います。

大事なのは「健康で動ける状態を維持すること」です。

介護食を食べている方が、安心して食べられる食事が一番大切です。そしてそれを準備する方の負担も減らし、お互いのストレスを減らすのが一番健康に良いと思います。

※食べる方の「かむ力」「飲み込む力」には個人差があります。少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師や訪問看護さん、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね。また、たんぱく質の制限をされている方も一度、かかりつけの医師や訪問看護さん、栄養士さん等医療関係者にご相談してくださいね。

介護頑張る栄養士/ライター

栄養士。家族の介護をきっかけにスーパーやコンビニで手軽に買える食品で介護食を作っています。むずかしいと思われる介護食を美味しく、簡単に、お金をかけずにをモットーに作っています。また自分の経験をもとにライター活動もしています。

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