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煮物やみそ汁を作るときは油を使ってカロリーとコク、そしてビタミンの吸収率を上げる

めぐねこ介護頑張る栄養士/ライター

わが家の介護メンズは、野菜好きと野菜嫌いの2人います。両極端な2人なので私が「煮物食べたい」と思っても、メンズがあまり食べないと作るのも正直面倒になります。ですが、野菜から取れるビタミン、ミネラル、食物繊維はからだを健康に保つのにとても大切です。

先日、野菜嫌いのメンズは病院の先生から「食事について」聞かれました。

(医師)「体調はいかがですか?」

(メンズ)「しびれがひどくなっている感じがします。」

(医師)「筋力は問題ありませんね。食事はきちんと食べれていますか?」

(私)「食事は3食食べています。甘い嗜好品も食べています。ただ野菜類は嚥下(えんげ)のときに引っかかるので怖いと言ってあまり食べてくれません。平均よりも少ないと思います」

(医師)「確か、前回食事が摂れているのでビタミン剤の処方がなくしましたよね。ひょっとしたらビタミン不足が関係しているかもしれませんね」

(私)「食事の内容を見直して野菜を摂れるようにしてみます」

(医師)「1度止めた薬ですが、今回再度処方しますね」

と、このようなやり取りをしました。もともと野菜嫌いなので、出しても食べないことも多々あり気づけば野菜は私が食べる分くらいしか使っていませんでした。ですが、さすがに体調に支障が出ている状況に本人が危機感を覚え「野菜を食べる」と言い始めました。

野菜は、加熱した方が野菜の繊維が壊れ柔らかく食べやすくなります。また、加熱した方が食中毒の予防にもなりますので基本加熱しています。

野菜料理を増やすことはせず、作る側の負担はできる限り減らしたいと思い、煮物やみそ汁に多めに野菜を入れるようにしています。煮物は同じような味付けになりがちですが、私は煮物を作るときに「油」を少し使っています。その理由は、油を使用することで風味とコクがでます。油もこめ油やごま油を使用しています。オリーブオイルなども風味が変わってよいと思います。

みそ汁には、ビタミンが多い豚肉を少し入れることも多いですし、油あげ、厚揚げを使用したり練りごまを加えたりしています。いつものおみそ汁よりボリュームが出て美味しいですよ。

また油とビタミンの相性がよく、特に「脂溶性ビタミン」のビタミンA、D、E、Kは油脂類と一緒に食べると吸収率がアップします。ニンジン、カボチャ、ほうれん草、小松菜、きのこ類は特に脂溶性ビタミンが多く含まれています。

脂溶性ビタミンの主な働きとしては、皮膚や粘膜の健康維持。骨の健康をサポート。抗酸化作用を持つ。血液凝固に関与など介護食を食べている方にも必要な栄養素が多いので積極的に食べたいものです。

脂溶性ビタミンは、脂肪と一緒に摂取され、体内で脂肪組織に蓄えられる特性を持っています。なので摂りすぎると体内に蓄積されます。サプリメントなどの多量摂取は特に注意が必要です。

サプリメントなどを摂取せず、普通の食事をしている分には摂りすぎることはないので慎重になりすぎずに「食事から栄養をとる」ことを考えて頂けるといいと思います。

あくまでも「食事から栄養をとる」ので、薬のように即効性はありませんが確実に体を作っているのは間違いないので「なかなか体調が変わらない」と言ってすぐにやめるのではなく、継続的に続けていく事が食事から栄養をとるポイントです。

※食事制限などされている方は一度、かかりつけ医、看護師、栄養士さんにご相談ください。

※食べる方の「かむ力」「飲み込む力」には個人差があります。少しでも不安がある場合は、かかりつけの医師や歯科医、訪問看護さん、ケアマネージャーさんなど気軽にご相談してくださいね。

介護頑張る栄養士/ライター

栄養士。家族の介護をきっかけにスーパーやコンビニで手軽に買える食品で介護食を作っています。むずかしいと思われる介護食を美味しく、簡単に、お金をかけずにをモットーに作っています。また自分の経験をもとにライター活動もしています。

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