彼岸花の名所、常楽寺で魅せられる「赤」の世界
みなさんが、秋だなぁと感じる瞬間はどんなときだろう。
ふと空を見上げると空高くに鱗雲が出ていたとき、朝晩の肌寒さを感じたとき、蝉の声を聞かなくなったとき、温かい食べ物が恋しくなったとき。
道端に咲く彼岸花も、秋の訪れを感じさせてくれるものだろう。
今回は、彼岸花の名所でもある群馬県太田市の常楽寺を訪れた。最盛期には境内は彼岸花で埋め尽くされ、夕陽に照らされた姿は真っ赤に、そして金色に輝いてとても美しい景色を魅せてくれる。
彼岸花をはじめ、秋の花たちに囲まれ癒される小旅をご紹介したい。
常楽寺について
正式名称 紫雲山 阿弥陀院 常楽寺
宗派 真言宗豊山派
御本尊 十一面観世音菩薩
東国花の寺百ヶ寺札所
上州新四国八十八ヶ所札所
常楽寺は、明治時代に旧宝泉村大字上田島の3ヶ寺が合寺して現在の地に移り、今日に至る。
御本尊の十一面観世音菩薩立像は古くその歴史は室町時代までさかのぼる。立像の直接参拝はできないが、普段は本堂正面に十一面観世音菩薩座像が祀られ、参拝することができる。
境内には錦鯉の泳ぐ「心池」や、睡蓮、古代蓮の咲く「古代はす池」があり、この二つの池と高台に建つ太子堂を中心に四季折々の花を観ることができる。花に囲まれた十六羅漢像も見どころだ。
常楽寺の彼岸花は古くから境内一面に自生し、秋の常楽寺を彩ってきた。
また、夏の終わりから秋にかけて境内に咲いているのは彼岸花だけではない。
ホトトギスやシュウメイギク、シュウカイドウ、フヨウ、ハギなどの花々が咲き誇り、赤い彼岸花との共演はとても美しい。
御朱印について
今回は東国花の寺百ヶ寺の御朱印を受けた。
赤と白の彼岸花が描かれていて、御朱印を見返した際、今日の情景を思い起こさせてくれるだろう。
最後に
私が常楽寺を訪れたのは9月末。彼岸花は一部エリアでは見頃を迎えているようだったが、まだ新しい芽も多く、これから10日ほどで最盛期を迎えるのではと感じた。
常楽寺の公式ホームページでは彼岸花の開花状況を伝えているので、ご興味のある方は確認をして訪れることをおすすめする。
長い夏が終わりようやく訪れた秋。彼岸花の名所を訪れ、短い秋を満喫する小旅に出てみてはいかがだろうか。
【基本情報】
紫雲山 阿弥陀院 常楽寺
住所:群馬県太田市上田島町372
アクセス:
*お車でお越しの場合
北関東自動車道「太田藪塚IC」より約20分
東北自動車道「館林IC」より約60分
*電車でお越しの場合
東武伊勢崎線「木崎駅」下車 徒歩で約30分
駐車場:有(無料)
参拝時間:8:00~17:00
常楽寺 公式ホームページ
【参考資料】
常楽寺 公式ホームページ
東国花の寺百ヶ寺 御朱印説明書き