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全国でも類を見ない 学校名が変更されてから初めての「アートコースの発表会」/川崎市麻生区

みみライター(川崎市)

川崎市のみみです。

皆さんは麻生支援学校を知っていますか?川崎北部地域にお住いの方は、スクールバスなど見かけたことがあるかもしれません。学校は川崎市麻生区王禅寺にあり、旧県立柿生高校の跡地に開校しました。当初は「神奈川県立麻生養護学校」という名前でしたが、令和5年度より「神奈川県立麻生支援学校」と校名が変更になりました。

学校行事も例年通り開催できるようになったものが増え、今週末の「アートコース発表会」には一般の方も来場可能と教えていただきました。

取り組みについて

麻生支援学校高等部のアートコースの授業は全国的にも他に類をみないようです。音楽グループ(アンサンブルあさお)と美術グループ(アトリエ アンカラ)の授業は、音楽・美術という単独の教科ではなく、職業や自立活動、音楽・美術等、各教科等を合せた合科的な指導として教育課程に位置付けられています。生徒たちは、日課表の職業にあたる授業時間(週6コマ300分)をヴァイオリン等の演奏活動や絵画等の制作に取り組んでいると教えていただきました。

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担当の先生にお話を伺いました。

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音楽グループ「アンサンブルあさお」

音楽グループ「アンサンブルあさお」には知的障害教育部門高等部の生徒12名が参加しています。

毎週火・金曜日の職業ワーク・アートの授業でヴァイオリン、打楽器、和楽器などの楽器を練習しています。はじめての授業で緊張しながら譜面台や楽器に触れていた1年生も回を重ねるうちに少しずつ慣れて、のびのびと音を出せるようになります。上級生は授業の準備や片付け、練習の手本になり、学年を超えて協力して取り組んでいます。

日々の練習の成果は年に2~3回あるコンサートで発表しています。楽器演奏を通じて表現することで拍手や称賛を受けることで頑張りや意欲が高まり、一人ひとりの自信となっていきます。

この発表会に向けて、音楽グループでは誇りを持ってソロ曲や合奏の練習に励んで参りました。この1年、頑張ってきた彼らの「表現」を御堪能いただければ幸いです。

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美術グループ「アトリエ・アンカラ」

知的障害教育部門、肢体不自由教育部門高等部の生徒合わせて10名が参加しています。

自由制作では、材料や描き方、題材などの選択を生徒自身が行います。絵を描くことやものを作ることが大好きな生徒たちは、それぞれが思い思いのスタイルで、造形活動に没頭しています。教員は技術的な指導も行いますが、生徒の自主性や個性を引き出すことの方に重点を置き、活動のきっかけを作ったり環境を整えたりすることで活動を支援しています。

製品作りでは、生徒の作品をもとにしたイラストでデザインしたオリジナルグッズの製作を行っています。生徒たちが協力して作った製品が、たくさんの人に喜ばれ、認められ、生活の彩りとなることは、生徒の活動の励みであり、大切な社会参加の機会でもあります。また、作品の展示発表も、自分の世界を紹介し、それを通じて「人」や「社会」と関わる貴重な経験の場です。会場内の展示作品の他、活動の様子の映像上映、またオリジナル製品の販売も行いますので、是非じっくりと御覧いただき、その魅力に触れていただけたらと思います。

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ボランティア募集

ホームページを見ていたら、ボランティア募集の案内がありました。ボランティア活動を通して学校の活動を知るきっかけにもなりそうですね。気になる方は問合せをしてみてはいかがでしょうか。

アートコース はっぴょうかい (入場無料)
日時:2024年1月27日(土)13:30-15:00 (13:10開場)
住所:神奈川県立 麻生支援学校高等部 体育館
電話:044-980-4854
お申込み:https://www.pen-kanagawa.ed.jp/asao-sh/hogosha/art.html

ライター(川崎市)

川崎市麻生区で子育て中のワーママ。学生時代は都内に憧れていましたが、大人になってからは川崎市の魅力にはまっています。最近は推し活を楽しんでいます。

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