【横浜市都筑区】歴博通りに迷い込んだカルガモ親子を4時間かけて見守った結果...
自然豊かな横浜市都筑区では、カルガモをそこかしこで見かけますね。
特に初夏はヒナ誕生のシーズンです。
徳生公園やせせらぎ公園では、多くの都筑区民が目を細めてヒナと母ガモの姿を見守っています。
空から降ってきた?! カルガモの親子
6月9日の昼下がりのこと。
突然、カルガモの親子9匹が歴史博物館歩道橋から地上に落下してきました。
あたりは「え!」と大混乱。
都筑まもるくんに近い歴博通りの車道は片側3車線と交通量が多く、歩道も狭く、自転車が頻繁に通る危険な場所です。
しかも最も近い水辺の早渕川まで0.5kmはあります! ピンチ...。
その時、以前区役所通りで警官がカルガモ親子を誘導していた場面に出くわしたことを思い出しました。
その場にいたママ友さんと相談して思い切って警察署に通報する事に。
ほどなくしてお巡りさんが来てくれましたが、鴨の親子はその後深い茂みに隠れてしまって出てきません。
約15分程静観して動きがないため、お巡りさんはこの場を撤退することに。
お巡りさんに聞いてみた。
すごく気になったことを聞いてみました。
(筆者)「あの…こんなことでお巡りさんをお呼びしても良かったのでしょうか?」
(お巡りさん)「もちろんですよ。この時期はよくあることですから。ただ、警官としてできることは限られているのが現状です。大通りの場合、ドライバーが混乱しないように交通整理をすることはあります。カルガモの誘導もできれば良いのですがそこはなかなか付いてきてくれず難しいのです。また野鳥なので捕獲する事もできないのです。」
なるほど。大通りではドライバーに混乱させないためにも、お巡りさんの力を借りるのもひとつの手段なのですね。ただ、出来ることには限りがあるとのこと。
また、カルガモの親子にまち中で出会った時には「絶対に触れないこと」という事も教わりました。手でコガモを触ると、匂いがついて母ガモが育児放棄してしまうのだとか。
優しく誠実に対応してくださったお巡りさん、ありがとうございました。
最大の難関をどう乗り切るか
早渕川まで送り届けたい…。
お巡りさんが撤退した後、息子の希望もあって、しばらく草むらから出てくるまで見守ることに。
カモの親子は草むらの中を歴史博物館南側へ移動しながら、出てきたのは1時間後…。
最大の難関は、歴史博物館とルララの間の通りの横断です。
何と。ヒナが中央分離帯の高さを超えられないというアクシデント!
道路を真ん中まで横断するけど、ヒナは中央分離帯の向こうへ行けません。「何度も挑戦しては引き返し」を繰り返す様子にヒヤヒヤ。
そこで、優しいママ友さんに後援を頼んでダンボールを持ってきてもらいました。
ヒナに触れず、ダンボールに乗せる方法で何とか中央分離帯をクリア!(車には大変ご迷惑をおかけしました)
この場面はとにかく私も必死だったので画像はありません、あしからず...。
ヒナたちも懸命に母ガモに付いていきます。かわええ。
吾妻山公園へ行く様子。このまま早渕川まで一気に進んでくれー!
吾妻山公園ではカラスに狙われる
ハイ一気に進みましょう!という筆者の思いとは裏腹に、休み休み進んで行くカルガモ親子。
ここでは、カラスがヒナを狙って飛んでくる場面も! 必死で威嚇する母ガモの効果もあり、カラスは一旦たじろぎましたが、その後は遠巻きにしばらく狙っていました。
母ガモは早渕川とは違う大通りの方へ行こうとしたり、困難は続きます。
そんなこんなでかれこれ3時間半が経過…。
早渕川までもう少し!
やっとみなきたウォークに出てきてくれました。
その後早渕川にたどり着く事ができました。空からカルガモが降ってきて4時間後のことです。もう陽が傾いていました。(笑)
一緒に見守ってきた息子や息子のお友達も「良かったね!」と感動。
母ガモ、ヒナ、共に頑張りましたね!
この先、全羽が自然界の中で生き残ることは厳しいことかもしれません。お巡りさんの言う通り、人間ができる事には限りがあります。
それでも、命がけで移動してきたカルガモ親子のヒナたちの成長を願わずにはいられません。
とりあえず今日は、8羽のヒナと母ガモが欠けることなく無事で良かった…!
都筑区内のカルガモ生息地
山﨑公園/徳生公園/早渕川/都筑中央公園/茅ヶ崎公園(自然生態園)/鴨池公園/せせらぎ公園/大原みねみち公園/正覚寺/その他