京都の観光シーズンがいよいよ到来し、関東から旅行計画中の友人からの相談も受けることが増えました。先日観光気分で訪れたのが「福寿園 京都本店」。京都の中心で、お茶について知識を深め、よりおいしく丁寧に向き合うことができます。遠方の家族や友人に京都らしさを体感してもらえる絶好のスポットです。

福寿園京都本店はお茶に関する複合施設で、茶葉や茶器の販売・レストラン・茶寮・茶室などが併設され、ここでしか味わえない体験やオリジナル商品の購入ができます。

さまざまなコンテンツのなかで、今回体験したのが「抹茶体験」です。4畳半の茶室「無量庵」では、お茶を通して自分自身と向き合い、謙虚な心を学びました。

体験ではまず、つくばいで手を清めてから、躙口（にじりぐち）と呼ばれる茶室特有の出入口から入室します。小さな出入口は戦国時代に刀などの武器を持ち込まず、自然と頭が下がるよう設計されています。

抹茶体験では、お点前を拝見しながら、主菓子と薄茶で一服し、そのあとに抹茶を自分で点てることができます。茶道では、お互いを尊敬しあい、謙虚な気持ちと丁寧な所作で振る舞うことが基本。

ひとつひとつの所作や体験は一期一会で、貴重な瞬間を大切にする心を育みます。お点前をいただいたあとには、お茶に関する質問を先生に尋ねながら、有意義な時間を過ごせます。

日日是好日（にちにちこれこうじつ）。ひとつひとつ価値ある時間を大切に暮らしていく心の持ち方を教えてくれる貴重な体験で、ぜひ他府県の方々におすすめしたいと思いました。

時間は30～40分で、事前予約が好ましいですが、当日に空きがある場合には対応も可能だそうです。人数は６名まで、市内観光やショッピングの合間に、静寂な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか？