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相続放棄が却下されたらどうする?認められないケースを解説。

被相続人から財産を一切引き継がない相続放棄の手続き。家庭裁判所に申述する必要がありますが、却下されることってあるのでしょうか?もし却下される条件があれば事前に知っておきたいですよね。そこで今回は家庭裁判所に相続放棄の申述をしても却下されてしまう可能性のあるケースについて解説します。

相続放棄の申述の却下件数はとても少ない

実は家庭裁判所に相続放棄申述書を提出して申述が却下になるケースというのはごく少数です。

司法統計によると相続放棄の申述が却下される件数は毎年0.2%程度の割合で推移しています。そのため特別な事情がなければ相続放棄が却下されることはないと考えてよさそうです。ではその特別な事情というのはどういったものなのか、詳しく見ていきましょう。

相続放棄の申述が却下される可能性のあるケース

相続放棄の申述が却下される可能性があるのは以下のような場合です。

①単純承認と見なされる行為をした

単純承認とは、被相続人から権利義務を引き継ぐことを承認したということを意味します。被相続人の財産を処分したり預金を引き出して費消するなどの行為は、単純承認をしたと見なされる行為となります。このような行為を行った場合、相続放棄の申述が却下される可能性があります。

②熟慮期間を経過後に申述をした

熟慮期間とは、相続放棄ができる期間です。相続放棄の申述は、自分が相続人であることを知ったときから3か月以内にしなければなりません。3ヶ月経過すると単純承認したと見なされるため、この期間を過ぎて相続放棄の申述をしても却下される可能性があります。ただし、事情があって3ヶ月を過ぎてしまった場合には、期間の伸長の申立てをすることができます。

書類に不備や不足があり裁判所から指摘があったのに何もせず放置していた

相続放棄の申述書を家庭裁判所に提出した後、書類の不足や書類の書き方にミスがあった場合、裁判官から連絡があり、不足書類の用意や書類の修正を指示されることがあります。裁判所からこのような連絡があったにも関わらず、対応せず放置していた場合、申述が却下される可能性があります。

相続放棄をする場合、相続財産の管理には気を付けよう

相続放棄をする場合、単純承認をしたとみなされないよう相続財産の管理には気を付けなければいけません。

例えば、相続放棄をしても、相続財産の保存行為(相続財産である実家の雨漏りの修理など)はできますが、処分行為(実家を取り壊すなど)はできません。実際にはどこまでが保存行為として認められるか判断が難しい場合がありますので、相続放棄をした方は、相続財産の管理については全て他の相続人に任せる方が良いでしょう。

相続放棄が却下されるケースは多くはありませんが、却下事由に該当しないように行動することが大切です。

司法書士とは不動産などの大切な権利を守るための専門家です。司法書士の視点から不動産、相続、終活を中心にわかりやすく役に立つ記事をお届けします。AFP2級ファイナンシャルプランナーでもあり、行政書士、宅建士の有資格者です。

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