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食器、重ねすぎていない?片付けのプロが実践している「効率的で美しい食器収納」の基本はこれ!

むらさきすいこ整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザーむらさき すいこです。訪問片付けサポートで数多くのお客様のお宅へ伺っている私ですが、食器が「取り出しにくい」「何かをどけないと取れない」「結局いつも同じ食器を使っている」といった声をよく聞きます。
今回は、そのようなお悩みを解決すべく家事動線を考慮した効率的、かつ美しい食器収納の基本をお伝えします。

1.まずは整理

食器を全て出して整理する
食器を全て出して整理する

なには無くとも、まずは整理する(必要・不必要を分ける)ことが大切です。収納から食器を全て出して並べてみましょう。
お子さんが巣立ったけれど、家族5人分の食器を所有しているといったようなご家庭が意外と多いものです。俯瞰すると、想像よりも多い量に驚くかもしれません。また、何年も使っていない引き出物の食器が見つかるかも。

「使っているもの」を選ぶ
「使っているもの」を選ぶ


食器は欠けたり割れたりしない限り使えます。すると、なにも捨てられないし、全て残したくなりますよね。この時に大切なのは、捨てるものを選ぶのではなくて、「使っているものを選ぶ」こと。好みの食器はもちろん残しますが、デザインはさほど好みではないけど、電子レンジやオーブン、食洗機にも使えるような使い勝手がよい食器もありますよね。そのようなものも、もちろん残しましょう。
そう、「使っているものを選ぶ」ことで「使っていないものが見つかる」わけです。使っていないものでも取っておきたければ、無理に処分する必要はありません。ですが、勇気をもって決断しないと変化は得られません。「しがらみ」で持っているもの、同じ用途のもの、独特な形で多くの収納場所を要するものなどは、本当に必要か考えてみましょう。
どの食器を使ったら自分の心が満たされるかを、大切にしてください。

2.使用頻度で分ける

使用頻度で分類する
使用頻度で分類する


整理をしたら使う頻度で分類をしていきます。
・毎日~週に数回
・月に1回
・年に1回
このように分けていきます。

3.収納する

使用頻度の高い食器は「使う人の目線の高さ」に
使用頻度の高い食器は「使う人の目線の高さ」に


いよいよ収納です。まずは「毎日~週に数回」使用する最も使用頻度の高い食器を「使う人の目の高さの位置」に収めていきましょう。小さなお子さんが自分で取り出したいものは、下段の引出しなど低い場所に収納してください。

高頻度で使う物は置き場所を工夫して
高頻度で使う物は置き場所を工夫して

食器棚の扉が引き戸なら「端」、開き戸なら「真ん中」、引き出しなら「手前」に収めると、扉あるいは引き出しを少し開けるだけで、頻度の高いものをより取り出しやすくなります。
このように食器の使用頻度に応じて、続けて下段・上段へ収納していきます。

重ねれば重ねるほど不便
重ねれば重ねるほど不便

種類の違う食器を多数重ねていると、下の食器を取り出す際に不便です。

このような時には、棚板の高さを細かく調整してみましょう。

また、「コの字ラック」を使用して重ねすぎないように工夫してみましょう。違う種類の食器を重ねるなら、「2種類まで」を意識してみてください。

使用頻度の低い食器(例えば来客用カップ)を最上段に収納する際には、適切な収納ケースを使用すると取り出しやすくなります。

来客のグルーピング収納
来客のグルーピング収納

カップ&ソーサーと共にミルクピッチャーや来客用のコーヒースプーンなども一緒にグルーピング収納しておくとさらに便利。

4.家事動線を意識した効率収納

キッチン動線を意識した収納にすると、さらに効率アップ。
炊飯器の近くに茶碗を収納。

汁物を調理するコンロの後ろに汁椀を。

煮物や炒め物を盛りつける動線を考えて、大皿もコンロの後ろに収納すると便利です。
また、小皿や取り皿はダイニング寄りに収納すると、動線が短くなって効率アップ
キッチンでの動作動線が最小限で済むように考えながら収納してみてください。

5.まとめ

両手が入るゆとりを
両手が入るゆとりを

食器棚は8割収納を心掛けると、両手が入るゆとりができて快適で美しい収納になります。「取り出しにくい」食器棚は、そもそもモノの量が多すぎる可能性があります。収納を増やすか、モノを減らす以外には現状は変わりません。
自分にとって大切なモノを選び取り、使いやすく収納して快適で美しい食器収納を楽しんでください。

整理収納アドバイザー

整理収納アドバイザー、住宅収納スペシャリスト。機能性と美しさを兼ね備えた「探す時間ゼロ」の整理収納を得意とする。NHK教育テレビ出演、メディア掲載実績多数。片付けの専門家として個人宅の訪問片付けサポート・収納公開の自宅セミナー・片付けセミナー講師・片付けコラム執筆を行う。InstagramやAmebaブログで、片付けや暮らしにまつわる情報を発信中。

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