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【旭川市】3月末に閉業した神楽の「菊の湯」跡地に動きあり! 若者たちが復活に向けて立ち上がりました

みゃあ地域ニュースサイト号外NETライター(旭川市)

みなさん、神楽にあった「菊の湯」をご存じでしょうか。神楽の地で59年という長い間、地域のコミュニケーションの場として地元住民に愛されてきた銭湯でした。昨年2023年3月31日に惜しまれながらも閉業となりました。

菊の湯から3キロ圏内のスーパー銭湯「御料乃湯」も同日に閉業となり、銭湯難民が増えたと思います。その閉業より半年ほど経ち、古き良き雰囲気を残す銭湯を復活させたい! 「FRO CLUB」と「アサヒサウナ」がタッグを組んで若者たちの「菊の湯復活プロジェクト」が始動しました。

FRO CLUB」とは、銭湯好きの仲間達が設立し京都を拠点に銭湯カルチャーを発信するアパレルブランドです。全国の若者に銭湯の良さを発信しています。「アサヒサウナ」は、2021年にクラウドファンディングをし、銀座商店街の商店を改築し下町サウナ「銀座サウナ」をオープンしたことで話題になりましたね。

*閉業後の菊の湯の銭湯
*閉業後の菊の湯の銭湯

なぜ「菊の湯」を復活したいのか。いちばんは地元住民の「地域コミュニケーションの場」である銭湯を残したいという思いがあります。銭湯は住民たちのコミュニケーションの場でもあり、近所の人や番台のおかみさんなどとたわいもない話をして笑う「日常」の一部分であるとプロジェクトのメンバーの「アサヒサウナ」の桐原さんは語ります。

*閉業後の菊の湯のサウナ
*閉業後の菊の湯のサウナ

ただ古きを残すだけではなく、その中に新しさを取り入れていきたいとも話していました。今まで通っていた皆さんに違和感がないようにフロアはさして変えず、慣れ親しんだ空間の中に「新しさ」を取り入れたそんな「ネオ銭湯」を目指していきたいという考えです。サウナは「銀座サウナ」のようにフィンランド式にすることを考えています。

菊の湯の元店主で旭川浴場組合の組合長だった熊谷さんにも話を聞きました。数多くの銭湯が旭川にあったものの現在はわずか13軒になり、今の旭川では銭湯を営業していくのは難しく、若者だけで営業していけるのかと心配はあるようです。ただ、若者がこれからSNSなどを幅広く利用してチャレンジしていかなければ銭湯文化はなくなり、地域のコミュニケーションが希薄になることも危惧しており、若者たちの夢と挑戦に理解を示していました。

菊の湯は1964年開業しました。そのころの建物は現在の菊の湯の駐車場の端にあったそうです。現在の建物は2代目で鉄筋コンクリートで造られており、配管などは建物の下に配置しているため、厳寒の地旭川で一度も凍結したことがないとのことです。閉業後も清掃は行き届き、きれいなままで設備は残っていますが、修繕しなければならないところは多々あるとのことです。

菊の湯は場所はJR神楽岡駅より徒歩5分ほどの立地で、国道237号線のすぐ近くです。国道から「湯」の看板は見えています。住所は旭川市神楽5条で、周辺には「出光セルフ新神楽SS」や「旭川神楽岡郵便局」、「神楽岡小学校」があります。

*閉業後の銭湯入口部分
*閉業後の銭湯入口部分

菊の湯に魅力を感じ、立ち上がった若者たちの夢と志ある「菊の湯復活プロジェクト」は、地元の住民はもちろん、遠く京都からも多くの人に見守られています。ぜひ旭川周辺の多くの皆さんにこのプロジェクトを知ってもらいたいと地道なチラシ置き活動を実施中で、また復活に向けてクラウドファンディングも始動しています。興味がある方はぜひ「FRO CLUB」のインスタグラムをご覧ください。

菊の湯の未来の店長予定?の山村さんは31歳。根っからの関西っ子ですが、菊の湯復活に向けて単身旭川に移り住みました。地下水をろ過して使用する菊の湯のお湯は魅力的であり、京都と比較し銭湯の規模がとても大きいと笑顔で語っていました。前職では銭湯の番台に立っており、銭湯の隅々まで楽しみながら清掃をするほど銭湯を愛しすぎている熱い人が、みなさんとコミュニケーションする日を楽しみにしています。

*閉業後の菊の湯の入口
*閉業後の菊の湯の入口

FRO CLUB」の代表である塩路さんは、気持ち良い地下水も汲み上げて復活に向けて動いている途中です。オープンしていた頃より数段階パワーアップし、地元の方々で賑わう菊の湯を夢見ながら頑張っていきます。と語っていました。

いつかまた菊の湯が開店し、入口の「いらっしゃいませ」の文字が見られる日を楽しみに待ちたいと思います。今後の動きに注目です。

旭川の銭湯情報

☆菊の湯
住所:旭川市神楽5条14丁目2-17
備考:2023年3月31日閉業。現在復活に向けてプロジェクトが始動

地域ニュースサイト号外NETライター(旭川市)

旭川の街の新しさを発信し、また古きや「かつて」を少しでも記事で残したいと考えています。また様々な旭川の話題を情報として発信するオールラウンダー記者を目指しています。 ウォーキングがてら情報は歩いて探し、SNSやサイトで確認しています。 おもにイベントや話題、お店の開店前(建築中・看板掛替)と閉店の情報。歴史情報などを掲載したいと思います。情報を早めに察知し、記事にしていきたいと思っています。

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