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【男性更年期障害のケア】イライラ・緊張・不安・不眠に負けない。手のツボ押しケア

永田京子更年期トータルケアインストラクター

「疲れやすくなった」「寝つきが悪くなった」「趣味が楽しめなくなった」と感じることはありませんか? これといった病気ではないのに、いつもと違う不調が続く場合、「男性更年期障害(LOH症候群)」かもしれません。前回お伝えした「漢方薬でケアする方法」に続き、今回は男性の更年期によく見られる心の不調を、ツボ押しケアで緩和する方法を紹介します。

ツボと東洋医学の「気血水(きけつすい)」

東洋医学の気血水
東洋医学の気血水

ツボとは東洋医学の「気血水(きけつすい)」の概念に基づくもの。体全体のバランスを整えることで心身の不調を改善させます。その効果は世界的にも認められており、現在ではWHO(世界保健機関)で361のツボが正式に認められています。

気血水はそれぞれ、以下のような役割を持っています。

・気(き):元気の気。体のエネルギーの源です
・血(けつ):主に血液のこと。全身を巡って栄養を与えます
・水(すい):血液以外の体液。全身を巡って潤いを届けます

東洋医学では、気血水が滞ったり、強すぎたり弱すぎたりというようにバランスが崩れることで不調が起こると考えられているのです。

男性更年期障害に多いメンタルの不調をツボで緩和する

男性更年期障害は、男性ホルモン(テストステロン)の低下によって起こります。女性の更年期と同じく、さまざまな不調を引き起こしているのは「自律神経の乱れ」。なかでも、不眠、イライラ、意欲減退など、精神的な不調を訴える人は少なくありません。

そこで、今回はメンタルの不調を緩和するためにオススメのツボ押しケアをご紹介します。それぞれ、ご自身の感覚で心地いい、痛気持ちいいと思うくらいの強さで5秒×5セットを目安にして押してみてくださいね。

男性更年期障害ケア手のツボ
男性更年期障害ケア手のツボ


・合谷(ごうこく)〜万能のツボ〜
万能ツボとして知られているのが「合谷」。心をリラックスさせる効果が期待できます。緊張している時、不安感がある時、眠れない時に、深い呼吸をしながら押してみてください。

場所:手の甲側の親指と人差し指の骨が交わる間の部分(人差し指側の骨の)


・労宮(ろうきゅう)〜イライラを緩和〜
リラックスするときに働く副交感神経を優位にするツボで、ストレスを緩和させます。強いプレッシャーがかかっているとき、イライラするとき、眠れないときに押すのがおすすめです。

場所:手のひらの真ん中のくぼみ部分(こぶしを軽く握ったときに、中指と薬指が触れる部分)


・神門(しんもん)〜緊張をほぐす〜
精神的な緊張をほぐしたり心の不調を和らげるツボです。自律神経を整えて、突然の動悸を抑える際によく使われます。プレゼンテーションなどで人前に立つときなど、不安や緊張を感じるときに押してみてください。

場所:手首(内側)の小指側のくぼみ部分

また、あまり運動習慣がないという人は、ウォーキングなどの有酸素運動をはじめるのもいいでしょう。有酸素運動をすると、前向きな気持ちになるホルモン「セロトニン」が分泌されるため、男性更年期の心の不調のケアにはもってこいです。

また、男性の更年期障害は、仕事や家庭などさまざまな面でのストレスからも引き起こされます。ツボ押しや運動のほかにも、自分なりにリラックスできる方法を探ってみましょう。ツボ押しケアが、自分にあったセルフケア方法を見つけるきっかけになればと思います!

更年期トータルケアインストラクター

演劇活動後、ピラティスや整体・経絡などを学ぶ。インストラクターとして活動する中、40歳前後の女性たちの声や、自身の母が更年期障害でうつになった経験から、更年期を迎える女性の健康サポートを目的とした「ちぇぶら」を設立。1,000名を超える女性たちの調査や医師の協力を経て “更年期対策メソッド”を研究・開発・普及。口コミで広まり、企業や医療機関などで講演を行い述べ3万人以上が受講している。2018年カナダで開催の国際更年期学会で発表。著書「女40代の体にミラクルが起こる!ちぇぶら体操(三笠書房)」、「はじめまして更年期(青春出版社)」。メノポーズカウンセラー。YouTubeの登録者は3.5万人!

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