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【川崎市】若い世代を繋ぎ、川崎区の新たな魅力を創る「かわさき区EST」

Nakacoローカルウォーカー(川崎市)

 地域や地元の若者らと連携して「川崎区」を中心に街を盛り上げる新進気鋭の団体が結成されたと伺い、早速お話を聞いてきました。

若いチカラで「川崎区」にある「クエスト」に挑む

 今回ご紹介する団体は川崎区に縁のある大学生らを中心に結成された地域団体「かわさき区EST(かわさきくえすと)」です。

 立ち上げメンバーは各々これまでのボランティアや地域活動などを積極的に行ってきました。しかし、そういった活動において、メンバーの地元の川崎区で開催されるイベントやそこでの同年代との関わりというのが市内の他の地区に比べ少ないと感じていたそうです。そんな中、ボランティアの一環で関わっていた川崎市教育文化会館でのイベントでの偶然の出会いをキッカケに「若者たちのパワーで川崎区を盛り上げたい!」「川崎区に目を向けてくれる同年代の若者を増やしたい」と意気投合し、2021年9月に「かわさき区EST」設立に至りました。

 団体名「かわさき区EST」には「縁ある『川崎区』への想いを『最大限に(最上級を表現する“est”)』、地域にある課題に対し、『探求・開拓(“quest”)』し、挑戦していく」などという意味が込められています。

かわさき区EST」立ち上げメンバーらのロゴデザイン。それぞれの個性あるキャラクターを冒険者パーティをモチーフにして「動物使い」、「賢者」、「勇者」、「魔法使い」として表現。
かわさき区EST」立ち上げメンバーらのロゴデザイン。それぞれの個性あるキャラクターを冒険者パーティをモチーフにして「動物使い」、「賢者」、「勇者」、「魔法使い」として表現。

川崎区を拠点に、他にはない地域イベントを開催!

 団体結成からまだ日は浅くとも、大学生ならではの視点を活かした様々なイベントを企画し、地域の特に若者たちを巻き込む活動を行っています。

 その活動のひとつが25歳以下の若者たちを対象にした「くえすとかふぇ」です。コロナ禍に生きる学生たちはオンライン授業や大学の休校、課外活動の自粛などが重なり、直接人と会って話す機会が減ってきています。そんな「同世代の学生同士らが気軽に繋がりを作れる地域の空間になれば」と思い企画したといいます。

ゲーム、勉強、コミュニケーション、なんでもOKの若者向けコミュニティカフェ「くえすとかふぇPre☆」。昨年12月、感染対策をし、川崎市教育文化会館にてプレイベントとして2日間開催。大いに盛り上がった。
ゲーム、勉強、コミュニケーション、なんでもOKの若者向けコミュニティカフェ「くえすとかふぇPre☆」。昨年12月、感染対策をし、川崎市教育文化会館にてプレイベントとして2日間開催。大いに盛り上がった。

 また、川崎区役所と共に川崎区の土地を活かした地域活性イベントの企画も主導しています。先日、川崎区の大師公園で行われた社会実験「パパパパーク」にて、若い視点を取りいれた企画ということで、大師公園の一角にある瀋秀園(しんしゅうえん)を活用した「大人も子どもも楽しめるコスプレイベント『#どりコス』」を企画しました。

【関連記事】Yahoo! JAPAN CREATORS Article
「【川崎市】「パパパパーク」。オープンスペースを活用した新たなまちづくりの実証実験【大師公園】」
記事リンク:https://creators.yahoo.co.jp/nakaco/0100211230

他の地域にはない「かわさき区EST」ならではのイベント。取材中も道行く多くの人の関心を集めていた。
他の地域にはない「かわさき区EST」ならではのイベント。取材中も道行く多くの人の関心を集めていた。

「瀋秀園」
昭和62年に川崎市・瀋陽市姉妹都市提携5周年を記念して瀋陽市から贈られた中国庭園。「瀋」は中国遼寧省・瀋陽市の略称。「秀」はきれいという意味で、瀋陽市の素晴らしい景色を集めた庭園。
関連サイト:https://www.city.kawasaki.jp/shisetsu/category/30-3-0-0-0-0-0-0-0-0.html
(出典:川崎市ホームページより)

大師公園の隠れた名スポット。本格的な中国庭園の景観が望める。第一回「#どりコス」のコスプレイベントの撮影地として活用。
大師公園の隠れた名スポット。本格的な中国庭園の景観が望める。第一回「#どりコス」のコスプレイベントの撮影地として活用。

 イベントに参加した方からの評判は上々で、「これまで知らなかった川崎の魅力の発見につながった」という参加者の声もありました。

「#どりコス」に参加したコスプレイヤー。庭園の雰囲気と相まって生き生きした姿が印象的。
「#どりコス」に参加したコスプレイヤー。庭園の雰囲気と相まって生き生きした姿が印象的。

 他にも教育文化会館で開催された「かわさき春の文化祭」への出展など、街を盛り上げる活動に積極的に関わっています。

 一方で、実際にやってみて思い通りにいかないこともあったと言います。たとえば、イベントの参加方法の告知などにSNSをまだ活かしきれず、周知方法に苦戦したこともあったそうです。
「経験から学び、自分たちが何を届けたいかという思いも込めて次に生かしていきたい」と、そういった体験もメンバーの一人が赤裸々に話してくれました。

「クエスト」を進め、個人も団体もレベルアップする

 様々な企画を行う最中ですが、次なる挑戦に向けて川崎区にある他の地域団体とのコラボレーションイベントの準備も進めています。地域でのつながりを作り、自分たちの世代が楽しいと思えるアイデアを共有することで、地域に住まう若者の視点を街づくりに生かします。

川崎区の団体同士が一丸となって地元をワクワクさせるイベントを企画しているという。どんな「わんぱく」企画が飛び出すか、期待せずにはいられない♪
川崎区の団体同士が一丸となって地元をワクワクさせるイベントを企画しているという。どんな「わんぱく」企画が飛び出すか、期待せずにはいられない♪

街の誰かのためになるような団体を目指して。

 設立メンバー4人にこれまでの活動を通して感じたことや今後の展望について話してもらいました。

共同代表の丹羽洸之介さんからは、

「若者の地域離れやコロナ禍の影響もあり、街の若者同士の繋がりが希薄なっている。そんな中、『くえすとかふぇ』を開催して、同世代同士の横の繋がりが作れる空間の重要性を実感した。『かわさき区EST』ではそういった課題や目的意識をもった活動し、横のつながりを増やしながら川崎区を盛り上げていきたい。」

同じく共同代表の小林宏奈さんからは、

「まずは自分たちが楽しんで街を盛り上げているということが伝え、同世代の大学生や高校生らが地元に目を向けてくれるようなキッカケを作っていきたい。そして参加した人や街のみんなが心から笑顔になるようなイベントや空間を作り、いつかは街の誰かのためになるような団体にしたい。」

共同副代表の宮下夏芽さんからは、

「活動を通して川崎の方々の暖かさ触れ、改めて地域について考える良い機会になっている。これまで地域に関わってきていない人達にも地域に触れるキッカケとなるような、人と街をつなぐ存在に『かわさき区EST』がなれたらいいなと思っている。」

同じく共同副代表の坪根光太郎さんからは、

「自分たちが開催したイベントで参加した方が楽しんでもらえたことや一緒に活動するメンバーから刺激をもらっている。これからもイベントを継続して開催し、自分たちも成長することで、『かわさき区ESTのイベントが楽しみ』と街の人からも期待されるようなクオリティ高いイベントを届けていきたい。」

と、それぞれの熱い想いと意気込みを語ってくれました。

「かわさき区EST」立ち上げメンバー。瀋秀園にて撮影。写真左より、坪根さん、丹羽さん、小林さん、宮下さん。
「かわさき区EST」立ち上げメンバー。瀋秀園にて撮影。写真左より、坪根さん、丹羽さん、小林さん、宮下さん。

 縁のある川崎区を想い、若い視点から地域を盛り上げる「かわさき区EST」のこれからの活動に今後も期待したい。

「かわさき区EST」(地域団体)
川崎区に縁のある4人の大学生が立ち上げた地域を盛り上げるユニット
 公式Twitter:https://mobile.twitter.com/kawasaki_kuest
 公式Instagram:https://www.instagram.com/kawasaki_kuest/?utm_medium=copy_link

一部写真:かわさき区ESTより提供
「#どりコス」写真:参加者より提供 // モデル-まりも様、撮影者-ちゃぱつ様(ハンドルネーム)

ローカルウォーカー(川崎市)

地域のコミュニティや人との出逢いを大切にする地元散歩人。ふらっと立ち寄った時に出逢う身近な世界のわくわくをピックアップし、様々な観点から"街や人の魅力"を発信します!川崎を中心としてライターやイベントクリエイターとしても活動中。

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