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【川崎市】いじっていいまちを創る!大師住民の「やりたい」を叶える1年限りの空間「One Park」

Nakacoローカルウォーカー(川崎市)

 川崎市川崎区の大師エリアにて期間限定の面白いまちづくりを行っている空間があると聞きやってきました。その空間の名称は「One Park(わんぱーく)」。今、大師エリアで子どもから大人まで多くの人が集う場所となっています。

1年間限定の土地活用プロジェクト

 川崎区役所大師支所の機能再編に伴い、仮庁舎を整備するまでの今年4月から1年間、大師支所の分室跡地を活用する新たな取り組みとして、「Daishi One Park(だいしわんぱーく)」プロジェクトが始動しました。

川崎区役所大師分室敷地活用事業「Daishi One Park(だいしわんぱーく)」
大師支所の分室跡地を「未知との出会いにオープンなまち」「地域のチャレンジを後押ししていく」という新支所のコンセプトを具体化する空間として活用する官民連携の土地活用プロジェクト。
川崎市プレスリリース:https://www.city.kawasaki.jp/templates/press/250/0000138620.html

大師エリアにあるOne Parkの位置。大師小学校や大師公園のすぐそば。
大師エリアにあるOne Parkの位置。大師小学校や大師公園のすぐそば。

いじっていい「まち」を創る

 One Parkは「みんなの『やりたい』を叶える そんな居場所」をコンセプトにしています。地域住民らの「やりたいこと」はパークに来る人々の声聞くほか、毎月第3土曜日にパーク内にて開催される「One Talk」というイベントにて共有されています。

「One Talk」 地元の住民ら同士で「やりたいこと」や「これまでできなかった挑戦」、さらには「大師をどうしていきたいか」など、想いを語り合い1年限定のOne Park活用のアイデアを募った。
「One Talk」 地元の住民ら同士で「やりたいこと」や「これまでできなかった挑戦」、さらには「大師をどうしていきたいか」など、想いを語り合い1年限定のOne Park活用のアイデアを募った。

 プロジェクトが始動した4月当初、パークは何もないただの空き地でした。One Talkなどのパーク内でのイベントや交流を通し、そこに集まった大人から子どもたちの手によって、少しずつ「みんなの『やりたい』が実現できる場所」へと姿を変えてきました。

何もない空き地に芝生が敷かれ、そこに人や物が集まり、どんどんと居心地よい空間に。
何もない空き地に芝生が敷かれ、そこに人や物が集まり、どんどんと居心地よい空間に。

 半年たった今では、地域の多様な人々が集まり、さらにアイデアを出し合ってそれぞれの願いや挑戦を実現できる空間へと近づいています。

9月現在のOne Park。幅広い世代、多様な人材がそれぞれの時間を過ごす。
9月現在のOne Park。幅広い世代、多様な人材がそれぞれの時間を過ごす。

 最近では「コロナ禍だけど、家族や友達と一緒に楽しく過ごしたい」という地元の子どもの願いを叶えた屋外上映会を開催。夜のパーク内に華やかな空間も演出しました。

One Parkでの夜のライトアップイベント「ナイトシーッアター」も開演。ソーシャルディスタンスを保ちつつ、「サイレントディスコシステム」を活用してのみんなで“静かに”楽しめる屋外上映を実現した。
One Parkでの夜のライトアップイベント「ナイトシーッアター」も開演。ソーシャルディスタンスを保ちつつ、「サイレントディスコシステム」を活用してのみんなで“静かに”楽しめる屋外上映を実現した。

【「サイレントディスコシステム」関連記事】
Yahoo!JAPAN CREATORS Article
「【川崎市】川崎大師を一夜限りの踊り場に♪ 子どもも大人も"静かに"はしゃげる空間『ほしぞらディスコ』」
記事リンク:https://creators.yahoo.co.jp/nakaco/0100179716

地元住民たちと連携。みなの「願い事」を叶えるわんぱく交流型イベントを実践

 パーク開設以降、住民らの手により「流しそうめん体験会」「マルシェ」「牛フェス」「みずでっぽう大会」といったイベントや地元に住まうプロたちが教える「医療手術体験」「サッカークリニック」「食育教室」など、地域が持つアセットを活用した魅力的なイベントが開催されています。

地域にあるダイバーシティが集まるからこそ、多種多様な企画が実現できる。
地域にあるダイバーシティが集まるからこそ、多種多様な企画が実現できる。

 これらのイベントは「最先端の都市農業を提供したい」「病院として新たなカタチで地域貢献を」といった地域住民それぞれの想いが込められた願いを実現した企画になります。イベントの企画や体験を通してまた新たなやりたいことが生まれ、次の企画につながると言います。

川崎大師でならできる「願い事の実現」、そして「まちいじり」

「様々な世代、異業種、また他都市の方々と繋がり、個人ではできない願いも、みなの協力によって叶えることが出来るチャンスがこのOne Parkにはあると思っている。この空間に来る方も、利用者としてだけでではなく、『チャレンジしたい!』や『こういう事をやりたい!』という声を上げてもらい、一緒に夢を叶えていける『仲間』を増やしたい。」

 大師エリアで地域活性化に取り組み、このDaishi One Parkプロジェクトを主導する「大師ONE博(だいしわんぱく)」の理事 松崎正義さんはパークへの想いを話してくれました。地域の繋がりを大切に「今後は年配層や大学生世代などより多様な世代の方々が気軽に交流できる場所にもしていきたい」とも言います。

「Daishi One Park」プロジェクトを主導する大師ONE博メンバー。「地域のつながりを頼りに人と出会い、意見を出し合いながらもっと大師エリアを盛り上げていきたい」と力強く話す。
「Daishi One Park」プロジェクトを主導する大師ONE博メンバー。「地域のつながりを頼りに人と出会い、意見を出し合いながらもっと大師エリアを盛り上げていきたい」と力強く話す。

Daishi One Parkプロジェクトが目指すもの

「日々新たな試みが生まれるOne Parkに遊びにきて、アイデアや挑戦欲が湧き出る人たち、その瞬間に触れてほしい。きっと『熱』を受け取るでしょう。今後はより多くの人が『わんぱく』したくなる空間の仕掛けや『子どもが主人公』となるような新たな企画を進めたい。」

 4月から始まった1年間限定の土地活用プロジェクトも折り返しとなり、大師ONE博 代表理事 奥貫賢太郎さんは本プロジェクトを通して期待することや次に実現したいことを語ってくれました。

 街に住む人々と共に創り、変化する。そこで「新たな未知」と出会い、「さらなる挑戦」を続ける「Daishi One Park」プロジェクトの今後に注目したい。

「One Park」 地域住民ら様々な世代が集い、多様な観点から創り上げる川崎大師の新たな空間。
「One Park」 地域住民ら様々な世代が集い、多様な観点から創り上げる川崎大師の新たな空間。

「Daishi One Park」プロジェクト
「人と人をつなげてコーディネート」することで、「地域の新しいチャレンジを後押し」し、「子どもたちが安心できる居場所を創出」することを空間コンセプトとする、官民連携の川崎区役所大師分室敷地活用プロジェクト。2022年4月~2023年3月の1年間の土地限定利用。大師ONE博の他に民間業者が共同で運営される。
 公式サイト:https://victorious-wall-52d.notion.site/Daishi-One-Park
e611ea46f5e44d3683eaa8961abff0c1
「One Park」
 アクセス:
  - 京浜急行大師線「東門前駅」から徒歩約10分
  - 川崎駅東口から臨港バス川02系統「殿町」行きで「昭和町」停留所下車徒歩約1分
  - 川崎市営バス(川04、川05、川07、川73系統)で「台町」停留所下車約5分
 住所:川崎市川崎区台町26-7 川崎区役所大師支所の分室跡地

一般社団法人 「大師ONE博」
神奈川県川崎市にある大師エリアの“まち”を活用し、「願い事が叶うまち・大師」をわんぱくに実現させるローカルクリエイティブ集団。
 Facebookページ:https://www.facebook.com/daishionepark
 Twitter:https://twitter.com/daishionepark
 Instagram::@daishi_one_park
 YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCDn0Qtfl3gTTftVBq133aqQ

掲載写真:「大師ONE博」より提供

ローカルウォーカー(川崎市)

地域のコミュニティや人との出逢いを大切にする地元散歩人。ふらっと立ち寄った時に出逢う身近な世界のわくわくをピックアップし、様々な観点から"街や人の魅力"を発信します!川崎を中心としてライターやイベントクリエイターとしても活動中。

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