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【西荻窪】飲めるショートケーキや極上プリンも!作りたて秋スイーツが堪能できる隠れ家カフェ

なかくきくみこカフェライター

カフェライターなかくき くみこが実際に訪れた1,500軒以上のカフェのなかから、大人が心から満足できるような魅力的なカフェを紹介する連載「大人のための東京カフェ案内」。第18回目は、絶品スイーツが味わえる隠れ家カフェを紹介します。

閑静な住宅街の一角で、週2日間だけオープンするカフェ

西荻窪駅から徒歩10分、落ち着いた住宅街を進んでいくと現れる「La Petite Surprise(ラ・プティット・シュルプリーズ)」。

店名の「La Petite Surprise」は、フランス語で「小さな驚き」という意味です。ここを訪れたらきっと、「こんな場所にカフェが?」と驚くのではないでしょうか。

しかし、目の前に運ばれてきたスイーツを食べたらもう、「小さな驚き」どころではないことがわかります。

入口を入ると白やグレーを基調にした空間に、シャンデリアやヨーロッパのアンティーク家具などが並んでいます。大きな窓からは木漏れ日が降り注ぎ、穏やかな空気が流れています。

カフェスペースとつながっている厨房からは、芳醇なバターの香りが漂い、食べる前からすでに幸せな気分に。

手間ひまを惜しまず、最高のクオリティを目指す

オーナーの塩見充代さんがこだわるのは、「焼きたて・作りたての美味しさ」。

本来、数週間は日持ちする焼き菓子でも、ここでは一切作り置きをせず、販売日の当日や前日に焼き上げています。また一度焼いたものを冷凍し焼き戻して販売する店も少なくありませんが、それもやっていません。

また塩見さんは「少量ずつ作ること」も大切にしているそう。例えばクッキーを焼く際、オーブンで一度に3〜4段ずつ焼くのが一般的ですが、焼きムラが出ることも。なので、同店では一度に一段ずつしか焼いていません。ショートケーキ用のスポンジも、焼くのは一度に3台まで。全商品少量ずつ作っているのです。

その分時間はとってもかかりますが、手間ひまを惜しまず丁寧に作ることで、最高のクオリティを目指しています。

数多くのパティスリーへの取材を経験し、自身もパティシエの道へ

オーナーの塩見充代さん
オーナーの塩見充代さん

どの商品を食べても「はっ」とするほど美味しいものを作る塩見さんですが、実はパティシエを目指したのは40歳を過ぎてからでした。

20代の頃は銀行で働きながら、休日に趣味としてお菓子作りを楽しんでいたそう。ル・コルドン・ブルーなどの教室に通ったり、フランス菓子を学びにパリへ短期留学をするなど、趣味に打ち込んでいました。

そんな趣味が高じ、30代には洋菓子とパンを紹介するWEBメディアに7年間勤務。有名パティスリーやベーカリー、大手菓子メーカー、全国の生産者などを何百軒と取材したり、生クリームや食パンなどを食べ比べる特集を企画したりしました。

そうした日々を送る中で、人生をかけて厨房で働くパティシエたちの姿に魅せられ、自身も作り手側になることを決意したのだそうです。

クリームと生地の一体感。これはもう「飲める」ショートケーキ

看板商品であるショートケーキを食べると、「小さな驚き」を超えるものを感じます。フォークをひとさしして口に運ぶと、生クリームとスポンジケーキが口の中でとろけるように一体化するのです。

しっとりとして軽い口どけのスポンジケーキから、どこか懐かしい味わいを感じるのは、カステラの材料にも使われる薄力粉「特宝笠」を使用しているから。生地の間にはカスタードクリームが忍ばせてあり、後味に心地よいコクを感じます。

ショートケーキに使われるフルーツは季節ごとに変わり、現在は「シャインマスカットショートケーキ」(750円、サイドチョコがけは+50円)が提供されています。

「有精卵のカスタードプリン」(600円)も、同店を訪れたらぜひ食べてみてほしい一品。

卵のダマを取り除いたあと二度ごしし、1時間以上かけてじっくりと低温で蒸し焼きして作るプリンは、舌の上でほどけていくようななめらかさ。卵黄を贅沢に使っており、リッチなコクと旨味が堪能できます。

今月は「10月のスペシャルショートケーキ“ハッピーハロウィン”」(1,500円)も提供されています。

ヴァローナ製チョコレートを使用した少しビターなスポンジに、国産かぼちゃで作るクリームがベストマッチ。上にのせられた雑穀クランブルのザクザクッとした食感も、クリームの旨味を引き立てます。

ケーキの周りを華やかに彩るのは、自家製のメープルアイスやフルーツのコンポート、スパイスが香り立つラム酒ゼリー、ココアサブレ、かぼちゃ型のグラハムショートブレッド。

濃厚なものとさっぱりしたものが上手に組み合わされ、最後のひとくちまで飽きない味わいです。ちょっとずついろんなおやつを楽しみたい、という人にもオススメ。

手間ひまをかけ丁寧に作られたスイーツが味わえる、隠れ家カフェ「ラ・プティット・シュルプリーズ」。小さなお店のため事前予約が安心です。

この秋は美味しいおやつを味わいに、西荻窪へ足を運んでみませんか。

【店舗情報】
店名/La Petite Surprise(ラ・プティット・シュルプリーズ)
住所/東京都武蔵野市吉祥寺東町4-10-11
公式SNS/https://www.instagram.com/mitsuyonn324/(外部サイト) 
アクセス/JR中央線、総武線 西荻窪駅より徒歩10分
定休日/月〜木曜、日曜
営業時間/イートイン12時〜18時、テイクアウト12時30分〜18時
※営業時間については変更になる場合があります。訪問前に公式インスタグラムを確認ください。  
※予約や商品の取り置きは日曜〜木曜に電話・メール・SNSのDMにて受付

※新型コロナウイルス感染症対策により店舗の休業や営業時間の変更など、掲載内容と異なる場合があります。訪問前に最新情報を確認されることをおすすめします。   

本連載では、今後も都内にある魅力的なカフェを紹介していきます。ご興味のある方はプロフィールからフォローをして頂けるとうれしいです。

カフェライター

カフェ専門のライターとして、雑誌やWEBで取材記事を執筆。都内を中心に1,600軒以上のカフェを訪問。各メディアにおいて空間・おいしさ・居心地の三拍子揃った「大人が心地よく過ごせるカフェ」を主に紹介している。プライベートでは中学生男児の母で東京郊外在住、身長147cm、性格はのんびり屋。日々のカフェ巡りはinstagramで更新中。仕事実績:リンネル、タイムアウト東京、偏愛東京、CafeSnap、るるぶ&more.、レッツエンジョイ東京、書籍や雑誌にて取材協力、ラジオ出演、新聞掲載、他

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