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【横浜市青葉区】古墳めぐり、地元古墳3選は見学無料。迫力の「前方後方墳」に「横穴式」と豊富なバリエ。

中村伊知花地域ニュースサイト号外NETライター(横浜市)

2022年のお正月は地元の名所・旧跡を散歩するのはいかがですか? 横浜市青葉区周辺には比較的アクセスしやすい場所にバラエティ豊かな古墳があります。また、入園料といった、費用もかからないため、気軽に見学できます。

実は、冬場は虫が少ないので、見学にはちょうどよいシーズンです。見学が可能な古墳を3選ご紹介します!

お天気が良い日には地元周辺ですばらしい「ワンダ墳」を眺めてみてはいかがでしょうか。

土を盛り上げた「前方後方墳」の迫力。「稲荷前古墳群」

「古墳らしさ」が伝わってくる迫力がある大きさを感じたいなら、「稲荷前古墳群」がおすすめです。古墳時代の土木技術がここに確かに存在したことが伝わってくるかもしれません。このサイズ感は相当な有力者であったことを感じさせます。地域の歴史や日本の歴史を学び始めた子どもが見学するのにおすすめな場所です。

「稲荷前古墳群」は最寄りは田園都市線市が尾駅が近いです。バス停が近いのでバス利用も楽かもしれません。この「水道局青葉事務所前」バス停留所のすぐ後ろに古墳が保存されている場所があります。

台数は少ないですが、見学者用駐車場もありました。

「市ヶ尾横穴古墳群」には内部見学できる横穴式古墳がある! 「石ハラ」にご注意を。

「市ヶ尾遺跡公園」(横浜市青葉区市ケ尾町)内にある、「市ヶ尾横穴古墳群」は広々とした前室や木々のある場所と組み合わさっており「飽きない空間」であるのがポイント。

竹やぶを抜けるともう1カ所、古墳群があります。

「B群横穴墓」
「B群横穴墓」

ここがすごいのは内部見学できる横穴式古墳があることです。「怖いかも」と思う方は無理しないでください。離れて古墳を眺めても十分に古墳時代へ思いをはせることが可能ではないでしょうか。怖がる方に内部への見学を無理強いするのはNG行為なのでご注意を。古墳好きの間では、埋葬施設の石室等に入ることを無理に勧める行為を「石ハラ」と呼んでいるそうです。見学される方は内部を大切にしてください。

園内は高台に位置するので、広場から眺める景色も良い場所ですよ。ちなみに公園となっていますが、遊具はありません。

緑地を歩いてたどり着く。寺家ふるさと村から歩く「下三輪横穴墓群」はちょっとハードルが高め。

先にご紹介した2カ所の古墳は住宅街にあり、比較的アクセスが容易でしたが、最後に少しアクセスのハードルが高い横穴式古墳をご紹介します。

寺家ふるさと村は町田市三輪、川崎市麻生区に隣接し、都市計画緑地として保全されている三輪緑地と隣接しています。この三輪緑地には東京都指定史跡「下三輪玉田谷戸横穴墓群」という、横穴式古墳があります。 

この古墳は町田市のホームページに掲載されており、町田市の妙福寺からの経路案内がありますが、「横浜市青葉区の「寺家ふるさと村」水車小屋付近の案内表示より徒歩10分。道のわかりやすさではこちらの方がおすすめ」と記載されています。青葉区内からのアクセスがわかりやすいそうです。

途中、尾根の細い道や急坂もあるので、ハイキング用の靴や登山用の靴を履くのがおすすめです。

寺家ふるさと村の水車小屋付近にある「下三輪玉田谷戸横穴墓群」への道標があります。
寺家ふるさと村の水車小屋付近にある「下三輪玉田谷戸横穴墓群」への道標があります。

フェンスで覆われているので、内部は見学できません。
フェンスで覆われているので、内部は見学できません。

1927年に発見され、6世紀末から7世紀にかけてつくられたと推定されているそう。天井部分に屋根構造を浮き彫りで表現した「家形横穴墓」として知られており、全国的にも珍しく、都内ではこの遺跡のみとのことです。

「古墳」というと、観光地まで出向くイメージもありますが、実は横浜市青葉区付近にあります。保存された時期などもさまざまですが、関係者の努力により保存され現代も見ることができる貴重なものです。機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。

※古墳は長い間、受け継がれてきた大切な文化財です。付近に配慮し、大切に見学しましょう。見学の際はマスクを着用し、人と適切な距離を取るなど感染対策にご協力ください。

【施設情報】
施設名:市ヶ尾横穴古墳群
住所:〒225-0024 神奈川県横浜市青葉区市ケ尾町1639 市ヶ尾遺跡公園内

施設名:稲荷前古墳群
住所:〒225-0023 神奈川県横浜市青葉区大場町

施設名:東京都指定史跡下三輪玉田谷戸横穴墓群
住所:東京都町田市三輪町897

地域ニュースサイト号外NETライター(横浜市)

神奈川県出身、横浜市在住。海と山をこよなく愛するワーママ。生活情報誌、手帳会社のWebディレクター業務を経て、現在はライターとして地域情報・フード情報を執筆。

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