【川口市】各国の伝統料理を通じて外国人住民と交流 「多文化ふれあいフェスタ」レポート
川口市が日本一外国人が多い街になっていると知っていましたか?
市のホームページの情報によると、2023年12月現在、総人口約60万人のうちおよそ6.5%にあたる約4万人の住民が外国籍とのことです。
友人・ご近所さん・仕事仲間として交流のある人もいるかと思いますが、外国人住民の出身地の文化などを知る機会はあまりないかもしれません。
「もっと外国人住民のことを知りたい」と思っている川口市民のみなさんにとってぴったりなイベント『多文化ふれあいフェスタ』が、12月16日に川口駅前市民ホール「フレンディア」 (キュポ・ラ4階)で開催されました。
当日に足を運んできたようすをレポートします。
1日のみの開催でしたが、来年度のイベントも企画されるそうなので、今回は行けなかったという方は次回の参考にしてください。
また、出展者のなかには市内でお店を経営されている方もいるので、ぜひ世界の食を味わいながら交流を広げてみませんか。
多文化ふれあいフェスタ イベント概要
今回で3回目の開催となる『多文化ふれあいフェスタ』。初回はコロナ禍の影響もあり少人数のワークショップが開催され、前回2023年2月の食をメインテーマにした開催時には、約700名が来場し、当日用意した約1,200食が完売するほどの盛況ぶりだったそうです。
今回は、前回より会場の広さも出展者数も増やして開催されました。
会場では市内で活躍する外国人住民が、各国の郷土料理やスイーツ、現地で使われる食材、手芸品などを販売。
出展国(団体名)
16の国・地域と関わりがある団体が出展。
- インドネシア(特別養護老人ホーム 川口シニアセンター)
- ウクライナ(NPO法人日本ウクライナ友好協会KRAIANY、ハンドメイドクラブ「カリーナ」、ウクライナのお店NATALYA)
- エチオピア、コスタリカ、ブルキナファソ(独立行政法人 国際協力機構 (JICA))
- 韓国(新都アジア物産)
- カンボジア(一般財団法人CHANGアジアの子供財団)
- スリランカ(ともにMIRAIを、アーユボーワン)
- タイ(Joe's Cafe)
- 中国(新都アジア物産)
- ネパール(ハムロ ネパリ バンサガール)
- バングラデシュ(ブーゲンビリア、特定非営利活動法人 民族フォーラム)
- フィリピン(クシナグリル)
- ベトナム(マイコイ川口)
- ミャンマー(株式会社藤江商会)
- ラオス(特定非営利活動法人ワールド・サポート・プロジェクト)
会場のようす
川口駅東口すぐのキュポ・ラ4階にある市民ホール「フレンディア」が会場。
あちこち見て回ったので1時間ほど滞在したのですが、常に来場者でにぎわっていました。会場内での飲食はできませんが、テイクアウト用に購入した商品で買い物袋をいっぱいにしている人がたくさんいました。
初めて見聞きする料理が多かったのですが、各料理には料理名と紹介文が掲示されていてわかりやすかったです。出展者さんにどんな料理なのか聞きながら購入できるのもイベントならでは。
自宅で作れる料理のレシピも用意されていました。
出展者の一部をご紹介
私が今回購入した出展者の一部をご紹介します。
ウクライナ
ウクライナの伝統料理ボルシチ。手作りする場合は、たくさんの野菜を刻んで炒めて煮込んで手間のかかる料理とのことで、家庭では肉、じゃがいも、キャベツを煮込んだ後にソースを使って仕上げることが多いそう。
会場では5人前のソースを購入しましたが、現地ではもっと大きな容量のソースを購入するのが一般的だそうですよ。
ボルシチと一緒に食べられるライ麦パンは、長時間発酵されるのが特徴。従来は賞味期限が3日ほどだったそうですが、会場で販売されていたパンは新しい製法により6か月間保存できるようになったため、国内のウクライナ人の方がよく購入されているそうです。
他にも伝統的なスイーツや手芸品も販売されていました。
ネパール
西川口駅東口から徒歩5分の場所にお店を構える『ハムロ ネパリ バンサガール』。
ダルバートからおつまみまで本格的なネパール料理を味わえるお店です。
モモというネパールの蒸し餃子を購入しました。辛さ控えめのスパイスがきいた餡が新鮮。小袋に入ったオリジナルソースはカレーのようなまろやかさでした。
バングラデシュ
川口駅東口から徒歩5分の場所にあるお店『ブーゲンビリア』。
スパイスなどの食料品販売店も経営されているそうで、バングラデシュをはじめ周辺国出身のお客様が種類豊富なスパイスを求めてくるそうです。
ラッデュウというカシューナッツやピーナッツが入った揚げ菓子をいただきました。甘くてしっとりサクサクした食感で、子どもにも人気のスイーツというのも納得です。
フィリピン
西川口駅東口から徒歩約12分の場所にお店を構える『クシナグリル』は、フィリピンの家庭料理を提供しています。
パンシットという麺料理は、肉、野菜、エビもたっぷり入っていました。さっぱりした酸味がある食べやすい味付け。
フィリピン定番のおつまみ、チキンBBQ。炭火焼きの香ばしさが日本人にもなじみやすく、子どもも食べやすい一品。
ベトナム
川口市内の教会で活動する団体『マイコイ川口』。
イベント出店時の収益は生活困窮者への支援活動にあてられます。
カトリック教会では、日本で生まれ育ったベトナム人の子どもたちにベトナムの伝統行事を伝えられるような行事も行っているとのこと。
ほかに日本語教室も開催しているそうで、ベトナム出身者やカトリック信者だけでなく国籍や宗教を問わず多様な人が参加しているそうです。
こちらでも伝統料理を購入しました。
バインカム(揚げ団子)は、もち米の弾力がある食感とごまの風味が特徴的な甘いスイーツ。
キャッサバという芋を使ったクワイミーは、ベトナム南部の郷土料理で手間のかかる料理のため飲食店でもなかなか提供されていないスイーツだそうです。
ココナッツミルクの甘さがきいて、シャキシャキした芋の食感があります。
イベントのホームページには、出展者のリストと紹介が掲載されています。
川口市 協働推進課 多文化共生係
住所:〒332-0015川口市川口1-1-1(キュポ・ラ本館棟M4階)
電話:048-227-7607(直通)
電話受付時間:(火曜日から土曜日)9時00分~17時15分、(日曜日)9時00分~17時
休館日:月曜日、祝日、年末年始(12月28日~1月4日)
※価格はすべてイベント時のものです。