そばとうどん。この2つの麺類は、なんとなく「表裏一体」な感じがしてしまうのは、僕だけでしょうか。両方を提供するいわゆる「二毛作」的なお店だとしても、やはり主力となるのはどちらかで、両方の完成度が高いというお店は、そうそうに見つけられません。

ところが、あるんです。そば屋ながら本格派の手打ちうどんを出しており、場合によってはうどん目当てに行くようになってしまうような、そんな老舗が。

場所は大宮駅西口からも徒歩圏内、桜木4丁目の外れにあるのがこの地域の老舗そば店「禅味はすみ」さんです。

こちらのお店は昭和47年創業の老舗で、当然ですが手打ちのそばが有名なお店になります。スタンダードなそばだけでなく、田舎そばなども出しており、繊細さとワイルドさの両方が楽しめることもあって、根強いファンに愛されています。現在はリニューアルして新しい店舗になりましたが、古民家をそのまま使っていた旧店舗も味があって良かったですね。

ところがこちらのお店、隠れた人気メニューがあります。それがこちらもまた、店主が丹精込めて手打ちをしている「うどん」です。中でも鴨汁うどんを頼む人が多いような印象ですね。特にランチであれば小鉢が付いた上に900円で食べられるという破格さ。ちなみにそばにしたい場合は100円増しです。

うどんは武蔵野うどんと稲庭うどんの中間のような食感で、のど越しがよく、いくらでも食べられそう。こんなこと蕎麦屋さんに言ったら怒られるかもしれませんが、このお店のナンバーワンメニューはこの鴨汁うどんだと思います。まさに「うどんがおいしい蕎麦屋」。そんなお店があってもいいですよね。

個人的に、うどんを頼むようになってからこのお店の魅力が2倍にも3倍にもなったような気がします。そばもうどんも本気すぎる「禅味はすみ」さん、ぜひ訪れてみてください。なおお昼時は混み合いますので、ご注意を。

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