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【カフェ】接客してくれたのは“耳の聞こえない店員さん”…!

中山少年エッセイ作家

『いつもと違う接客に心動かされました。』

全国に数多く存在するカフェですが、個人店だけでチェーン店や様々なコンセプトのカフェが存在するからこそ、働いてる店員さんも多種多様いろんな店員さんが存在いるもので…、以前カフェに行った時に、普段とは少しだけ違って心動かされた出来事がありました。それは、店員さんにカフェオレを注文しようとした時、メニュー表近くに置いてあった『メッセージの書かれた1枚の紙』を見つけた事から始まりました。

紙に書いてあったメッセージ

その紙に記されていた内容とは、『私は耳が不自由な為、声を聞くことが出来ません』…そう、店員さんは“耳が不自由な店員さん”だったのです。僕自身、耳の不自由な方とコミュニケーションを取るのが初めての事で手話もわからないし、大丈夫かな…。と少々戸惑いながらもメニューのカフェオレを店員さんの見やすいよう指差して、お願いしますの意味を込めた『愛想笑いのような表情』を作ることで精一杯でした、、

そんな僕を見た店員さんはきっと慣れているのでしょう、全てを汲み取ってくれたみたいでニコッと温かい表情を返してくれて、サーっと手際良くカフェオレを作って、再びニコッと明るい笑顔と一緒にドリンクを提供してくれたのです!

自分の気持ちを店員さんに表情だけで伝えられた事が初めての体験だったからか…ものすごく嬉しくて、ありがとうの手話もわからなかったので、自分のできる限り精一杯のニッコリ笑顔を店員さんに見せて感謝の気持ちを伝えようと頑張ったら、店員さんは再び汲み取ってくれたみたいでニッコリと微笑み返しをしてくれたのでした。

そして席に着いてカフェオレを飲もうとした時に、「声や物音を聞くことができない店員さんの方がいろいろと不安に思うこともあるだろうに、

手話もわからない僕に、動揺せず落ち着いて素敵な笑顔でコミュニケーションを取ってテキパキ接客をこなしてくれるなんて、本当にすごい事だと思いますし、『人とコミュニケーションを取る』って奥深い事だなぁ。」と、そんな事を思いながら飲んだカフェオレは“今まで飲んだ中で1番美味しく”感じられました。

耳の不自由な店員さんの活躍する場所が増えて来ている!

今回の件のついでにお伝えしたいのが、2020年6月に東京の国立市にオープンした「スターバックス コーヒー nonowa国立店」は、手話が共通言語となる国内初のスターバックス サイニングストアで、聴覚に障害のあるパートナーさんが活躍されているんです。

店内の主なコミュニケーション手段として手話を使用されていて、「手話によるコーヒーセミナー」の実施や、商品の受け取り場所には手話の学べる「デジタルサイネージ」を設置したり、パートナーさんのエプロンにもSTARBUCKSを指文字で表現したサインがデザインされていたりと、ドリンクを通じて手話の世界を楽しく触れることができます。

僕が店員さんに出会ったのはnonowa国立店ではないのですが、また耳の不自由な店員さんに出会った時のために、そして、そのような店員さんが働きやすいように、簡単な手話を幾つか覚えておく事は必要だなとこの経験を通して感じました。

ちなみに、僕が伝えたかった「ありがとう」の手話は●両手の指先を伸ばして、手の甲の上に利き手をのせます。●手の甲にのせた手を、上にあげます。 相撲の手刀を切る動作が由来と言われていて、感謝の意味を表します。いつかこの手話を使える日が来るといいなぁ!

中山少年(なかやましょうねん)1995年生まれ。東京都出身。日常のほっこりした発見を漫画にしてSNSに投稿している。Instagramフォロワーは10万人以上!

7月30日 掲載

エッセイ作家

日常の漫画を描いてる中山少年です。インスタグラムのフォロワー10万人! 「心の洗浄機」「心へのほっこり電子レンジ」とも呼ばれる作品であなたに癒しをお届け致します(^^)

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