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【足立区】6/30まで。着物リメイク品の展示即売会、クラフト工房あじさい「こつこつ展」開催中!

Naoko竹の塚情報局「たけトピ」運営(東京都足立区)

ある日筆者のTwitterに「もっと広まってほしい!」というツイートとともに、素敵な洋服の画像が流れてきました。洋裁歴73年の山﨑年子さん(88歳)が、今までこつこつと作り続けてきた作品が一ツ家の工房で展示されているとのことで、興味が湧き、どんなものが展示されているのか見てきました。

クラフト工房あじさいの入口
クラフト工房あじさいの入口

こちらがクラフト工房あじさいの入口。会場は一見すると普通の住居に見えますが、ポスターが掲示されているドアを開け、中に入って2階へと進むと入口が見えてきました。

「クラフト工房あじさい」展示販売会場の入口
「クラフト工房あじさい」展示販売会場の入口

着物リメイク品の数々

着物リメイク品の洋服
着物リメイク品の洋服

展示会場に入ると、今まで山﨑年子さんがこつこつと作り上げてきた作品がたくさんありました。大島紬や絣(かすり)、昔ながらの手ぬぐいなど、さまざまな布からリメイクされています。中には、大変貴重な、今では入手困難な布もあるそうです。布が好きな人にはたまらない空間と言えるでしょう。

年子さんの元には、さまざまな布が集まります。過去には布をご自身で購入したこともあったそうですが、だんだんと洋裁教室の生徒さんから布をいただく機会が増え、生徒さんがなかなか処分できずにいる価値ある思い出の着物をリメイクしていくようになったそうです。

リメイク前の布
リメイク前の布

昔の貴重な布をリメイクして、今の人でも使えるように、和服の伝統を今に繋げたいという想いから、たくさんの素敵な作品が生まれています。

小物(1,000円税込〜)は帽子から、手提げ袋、リュックまで、洋服はブラウス(7,000円税込〜)からコート(20,000〜200,000円税込)まで、その作品は多彩で全てオリジナルの一点ものです。

墨絵や絵画の展示も

年子さんの活動は、洋裁だけではありません。墨絵や絵画の作品もたくさんあり、会場に展示されていました。

山﨑年子さんが手がけた墨絵や絵画の数々
山﨑年子さんが手がけた墨絵や絵画の数々

中でも、筆者が気になったのはこちらの達磨の墨絵。

達磨の墨絵
達磨の墨絵

よく見ると足があります。これは禅宗の祖として知られる達磨(だるま)大師の修行中の姿を描いたもの。達磨大師となった円覚大師は少林寺で9年間にわたる座禅の修行を行い、その過程で手足を失い、達磨(だるま)となったと言われています。この絵は、高僧であっても9年もの修行が必要であるという教えに年子さんが感銘を受けて描いたものだそうです。

「クラフト工房あじさい」山﨑年子さん
「クラフト工房あじさい」山﨑年子さん

「こつこつ展」の始まり

展示販売会はどのようなきっかけで始まったのですか?
ーきっかけは、東日本大震災の時。福島にある長命寺のお寺の修繕のために天井絵を80枚、描いて寄贈しました。そのことが新聞に取り上げられると500名もの人が工房に見学に来てくださり、その際、工房の片隅にあった着物リメイク品が目に入って「これを売ってくれませんか?」と言われたことが始まりです。最初は50名くらいの方にハガキで招待状を送って工房にお越しいただいていました。

長命寺に寄贈した天井絵(画像提供:クラフト工房あじさい)
長命寺に寄贈した天井絵(画像提供:クラフト工房あじさい)

今では娘さんや姪っ子さんの協力のもと、SNSで広く告知されています。2020年からはネット販売もはじまり、全国各地に届けられるようになりました。

靴下と下着以外は買った服がない

年子さんは、すべての布を無駄にしません。パジャマやコート、スーツまでなんでも作ることができ、靴下と下着以外身につけているものは全てご自身の作品だそうです。洋裁教室では、生徒さんがそれぞれのやりたいことを年子さんからアドバイスを受けて実現しています。「あなたも、何かやりたいものがあれば持ってきなさい。着られなくなったサイズの服を直すことだってできますよ」と、やさしく声をかけてくださいました。

クラフト工房あじさいの着物リメイク教室
クラフト工房あじさいの着物リメイク教室

着物リメイク教室は、毎週火・水曜日の午後1時から午後5時に開催、受講料は参加1回につき2,000円(税込)、出入り自由になっています。着物のリメイクに限らず洋裁全般を学ぶことができ、生徒さんそれぞれが目的を持って教室に訪れ、洋裁に取り組んでいるそうです。筆者も数年前はミシンを使って手芸をしていました。母からもう着ることのない着物を預かったまま、自宅に置きっぱなしになっているので、年子さんのご指導のもと着物のリメイクを実現させてみたいと思いました。

「こつこつ展」展示販売会は6/30まで

クラフト工房あじさいの展示販売会は6/30(金)までです。開催期間中、年子さんはずっと会場にいらっしゃるとのことなので、布や絵画、墨絵にまつわるさまざまなお話を直接聞くことができます。
筆者は、こつこつとご自身の作品を作り上げていく姿から感動とエネルギーを受け取りました。ご興味をお持ちの方はぜひ足を運んでみてください。

【関連情報】
イベント名:クラフト工房あじさい「こつこつ展」山崎年子 和の夢遊
開催期間:2023年5月1日(月)〜 2023年6月30日(金)
開催時間:13:00〜17:00
開催場所:東京都足立区一ツ家2-11-20 2階
定休日:火曜・水曜
入場料:無料
お問い合わせ:03-3858-1623
クラフト工房あじさい
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クラフト工房あじさい 着物リメイク教室
開催日:火曜・水曜
開催時間:13:00〜17:00
入会金:2,000円(税込)
受講料:参加1回につき2,000円(税込)
住所:東京都足立区一ツ家1-22-19 2階
お問い合わせ:03-3858-1623

竹の塚情報局「たけトピ」運営(東京都足立区)

足立区竹の塚在住。一児の母。竹の塚のローカルすぎる地域情報サイト「たけトピ」運営人として地域の役に立つ情報を毎日お届けしています。

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