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ニジマスが外来種って本当!?意外と知らない身近な隠れ外来種

なるフィッシュ釣り情報メディア『釣りの知恵袋』

山奥のきれいな川に生息していて、名前の通り赤や緑といった鮮やかな体色をしているというイメージのあるニジマス

人によっては林間学校でニジマスのつかみ取りを経験するなど比較的身近な魚であるということや、またその名前がどこか和名っぽいことから日本の魚だと思っている方も多いと思いますが、実はニジマスは日本にはもともといない外来種なんです。

今回はそんなニジマスを始め、日本の魚に見えて実は外来種だったという意外な魚を3つ紹介します。

その① ニジマス

一つ目の魚は、冒頭でも紹介したニジマスです。

キャンプ場などでよく塩焼きにして売られていたり、スーパーでも見かけることがあるので日本の魚だと思っていた方もいるかもしれませんが、海外から持ち込まれた外来種。

その歴史は意外と古く、明治10年にアメリカから食糧不足を補う目的でニジマスの卵が日本に持ち込まれたと言われています。

ニジマスは寒冷地の魚であり、水温の低い山奥の渓流や、北海道などの寒冷な地域で適応して繁殖しています。

筆者も過去に北海道や長野の河川で釣りをした際に、野生化した個体を何度も釣りました。

日本在来のヤマメやイワナなどと生息地が重なっているため、ヤマメやイワナ、それらの餌となる生き物の減少が懸念されています。

その② コイ

二つ目の魚はコイです。

コイといえば住宅街の川など身近なところで見かける魚ということもあって、外来種と聞くと驚く方もいるかもしれません。

確かに在来のコイがいないわけではないのですが、外来のコイとの交雑が進み、現在は琵琶湖など限られた地域でしか見ることができないそうです。

ちなみにコイは様々な地域から持ち込まれていて、中国やインドネシア、台湾、ドイツなど様々な国のコイが持ち込まています。

その③ タナゴ(タイリクバラタナゴ)

タナゴといえば日本の在来種の象徴のような存在で、小川などでタナゴが釣れると「ここはまだ自然が残っているんだな」と思うかもしれません。

ですがそんなタナゴの中でも、実は外国から持ち込まれたタイリクバラタナゴという種類がいるんです。

在来のタナゴよりも体が大きく色鮮やかな体色をしていて、1942年に中国からソウギョやハクレンを持ち込んだ際に交じって持ち込まれたと言われています。

筆者も近所の川でタナゴが釣れたのですが、調べてみると腹びれの前縁が白いことからタイリクバラタナゴのようでした。

外来種との関わり方について

日本の在来種を脅かす恐れのある外来種。

その多くが人の手によって持ち込まれており、それらの生き物自体に罪はないのですが、それではどのようにして関わっていくべきなのでしょうか?

筆者の見解としては、外来種に興味を持ち、時には持ち帰って食べてみるというのも良いのではと考えます。

ブラックバスやニジマスを始め、多くの外来種は食用として日本に持ち込まれた背景があり、水質の良いところで釣れたこれらの魚はとても美味しいです。

上の画像は持ち帰ったブラックバスを塩焼きにしたときのものですが、その味はまるで鯛のようで上品で力強い白身魚の味わいをしていました。

ブラックバスの美味しい食べ方や、美味しく食べる際の注意点については下の記事でまとめています。

ただし外来種の中には特別外来生物に指定されているものもおり、外来生物法によって生きたままの持ち運び等が禁止されています。

環境省のHPで外来生物法について詳しく紹介しているので、気になる方はこちらをご覧ください。

今回は意外と知らない身近な隠れ外来種について紹介しました。

特に釣りをする方にとっては、外来種やそれらに関する法律について知らないとトラブルに巻き込まれてしまうこともあるので、ぜひ身近な外来種について調べてみてはいかがでしょうか?

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