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【保育者は見た】思考力が伸びる子の親子での関わり方3選!【3~6歳】

なっつせんせい保育士・ほめ育てアドバイザー

自分の子にはどんどん色んなことを吸収してもらいたい、成長してほしい。

でもどうやって接していけば、どう声掛けしたら伸びるのだろう。

そんなふうに思ったことはありませんか?

今回は、保育者から見て「なんでこんなに伸びるんだろう?深くまで考えられるんだろう?」と気になったお子さんの”親子での関わり方”をご紹介いたします。

1.自分でできることは自分でやる

園は、集団生活なので自分でできることは自分でやるのは当たり前。

しかし、なかなか取り掛からず不安そうにしている子、最初から人に頼る子、自分でぱっと終わらせてお友達のことも手伝う子など見ていると様々。

その子の性格もあるのかもしれないですが、家庭での状況を親子それぞれに聞いてみると、圧倒的な違いがありました。

それは、どれだけ家でも自分のことを自分でやっているか!生活のなかで成功体験を積んでいるか!

登園した際、朝の支度をするとします。

自分で準備しているお子さんは、持ち物の把握ができていてスムーズに準備できたり、いざ、持ってきた物を使うときも、使い方が分かっているんです。

例を挙げると、お着替えが入っている巾着袋を開ける、閉めるなどの動作もですね。

経験があり分かっているので不安要素がなく、自信もあり「もっとやりたい!」「友達に教えてあげたい!」ということにも繋がるのです。

しかし、全て保護者の方がやっているお子さんは、何がどこにあるのか分からず準備が進まない、また、使い方が分からずいちいち不安を覚えてしまいます。

もちろん、この場合には保育者がサポートしますが、全く何もできない状態だと、お子さんは不安感が強くなり、登園渋りにも繋がってしまう可能性もあります。

ご家庭でも自分のことは自分で行い、自分でできると感じる”成功体験”を増やしていきましょう!

2.「なんで?」にとことん付き合う

物事に対して「これはこうなっているから、こうなんだよ。」「○○ちゃんが泣いちゃったのは、こうだからじゃない?」と、理論立てて説明・予想できる子がいました。

なぜそんなに考える力があるのか、保護者の方に話を聞いたところ、お子さんの「なんで?」にとことん付き合い、一緒に調べる!納得いくまで詳しく説明する!とのことでした。

園ではお子さんと一緒に、起こったこと、これから起こるであろうこと、物事に対して「なんで?」を考える時間が多くあります。お友達の考えに触れたり、根本から物事を理解し、納得感を持って行動できるように促しているのです。

例えば、手を洗うことに関して。

ただ「食事の前に手を洗いましょう」だと納得感がなく、めんどくさいと思ってしまうお子さんもいます。

しかし「なんで手を洗わなくてはいけないのか」を考えることで、納得感を持ってできるようになるのです。

園で先生やお友達と考えるのもいいですが、なかなか全員が発言する時間がとれないことも多かったり、お友達の意見に左右されることもあります。

なので、大好きな家族と一緒に、安心した状態で「なんで?」を考えることで、より想像力を育んだり、知的好奇心が満たされて、学習意欲にも繋がるでしょう。

一番脳が発達すると言われる2〜6歳の大事な時期。

ご家庭でもできるだけ「なんで?」に寄り添い、お子さんの思考力を伸ばしていきましょう!

3.対話する

人の気持ちを想像することができ寄り添うことができる、思考力がある子の親子での接し方を観察していたところ、親・子どちらかが一方的に話すのではなく、対話をしていました。

友達とのトラブルが起こった時。

大人は、勝手に起こったことや感情を予想して「こうだったの?」と聞いてしまいがちですよね。

「こうされちゃったんだね、嫌だったね、先生に言ってあげる」と、先回りしすぎてしまう保護者の方も見たことがあります。

でも、ある程度喋ることができるようになったお子さんの思考力を伸ばすには、それはNG

先回りすることで、自分の気持ちや状況を改めて考えたり、自分の言葉で伝える機会や気持ちを失ってしまいます。

でも、思考力のあるお子さんを持つ保護者の方は違いました。

まず、お子さんから何があったのかと今の気持ちを聞き、否定することなく受け入れていたのです。

その後、相手はどう思ったのかまで一緒に考え、そのうえで、お子さんの話に対してご自分の考えを伝えながら解決方法を考えていました。

このように、否定することなく聞いてくれることで、お子さんは安心して自分の意見を話すことができていました。

そして、独りよがりな考えにならず、相手の意見を聞いたうえで、さらに自分の考えを深めることができるのです。

ささいな物事に対して話をする機会はあると思います。

その際には、「あなたはこう思うんだね、私はこう思うよ」を大切に対話してみましょう!

【終わりに】

人生の土台作りをしているお子さんにとって大切なのは、人的な環境です。

周りの大人の接し方が、伸びるか伸びないかに大きく影響します。

子どもは柔軟なので、時に大人が信じられないくらいの思考力と力を発揮します。その力は、大人以上になることも。

だから、まだ小さい子ども!と思わずに、子どもの持っている力を信じて、任せてみてください!

そうすることで、可能性は大きく花開くことでしょう。

保育士・ほめ育てアドバイザー

関わる大人次第で子どもは伸び伸び成長!【保育歴10年以上】【ほめ育ての知識】で、現場で実践したお子様との関係が良好になるちょっとした工夫、保育現場でのリアルなエピソードをお伝えします!

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