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子どものこの行動なんか気になる。発達の違和感に気付き早く行動を起こすことのメリット

なっつせんせい保育士・ほめ育てアドバイザー

発達障害、グレーゾーンという言葉を聞いたことがありますか?

近年保育の現場では、そのようなお子さんの人数が増加傾向にあります。

1対1で対応できるご家庭では多少の違和感・育てにくさを感じるだけでどうにかなる!という場合もあるかもしれません。しかしその多少の違和感・育てにくさ、保育園・幼稚園などの集団生活の場ではお子さん自身が大変苦しんでいる可能性も。

そこで今回は、保育士から見た発達の違和感を持つ子が集団生活の場で苦しんでいる理由と、早期に気付いて対応することのメリットをお伝えいたします。

発散できず、上手くなじめず苦しい!!

強いこだわりがあり、いつもと少しでも違うとパニックになる
常に走っている、椅子に座っていられない、静かにしなければいけない場面で大きな声で話し続けるなど落ち着きがない
色んな情報が入ってきやすく集中できない
自分の思い通りにならず癇癪を起こす
すぐに手が出てしまうなど友達とのトラブルが多い
過度の集中で次の行動に移ることが難しい

集団生活だと、このような特性が危険を伴うことも多々あるのでその都度声掛けを行い止めなければならず、なかなか気持ちややりたい衝動をしっかり発散できずにいてしまう場面もあります。

また加配の職員が付けない状況だと1対1での支援を多く受けられず、流れについていくことが難しい場面も。そうなると、集団でいることが辛いと感じてしまったり、受け止めてもらえない感覚に陥りお子さん自身が不幸感を抱いてしまうこともあります。

現場では、集団であるからこそグレーゾーンのお子さんに早く気付くことができ、声掛けや環境などの工夫はしています。しかし大人数の中だと1対1ほどの行き届いた支援はなかなか難しいのが現状です。

早期発見・適切な支援で過ごしやすくなる

専門家のいる発達支援センターに相談し、特性に合わせた個別支援を受ける
→支援センター・家庭・園で連携して最適な支援を行い、お子さんの混乱や不幸感を防ぐ
→適切な支援を受けることで生活しやすくなる

早期に発達の違和感に気付き上記のような流れができれば、お子さんの成長や特性に合わせた関わり方ができ、お子さん本人やそこに関わる周りの方が過ごしやすい環境が作れます

また適切な働きかけをすることでお子さんにとって不快な状況を取り除くことができ、安心して能力を引き出すこともできるでしょう。

たとえばお子さんが暴れてしまったときには、死角を作ってその中にいた方がいいのか、抱きしめてあげるのがいいのかなどもその子によって違いますよね。それ以前にどんな状況が不快なのかが分かれば、暴れないよう原因を取り除くこともできます。

また声掛けの仕方なども「○○して○○して、その後○○だよ」では理解できなくても、「○○します!」などお子さん目線の短い言葉なら理解できたり。

こだわりが強い子には、そのこだわりを否定せず生活に活かせるように支援することもできます。

家庭だけ、園だけではなく発達の専門家に相談することで最適な支援ができ、グンと伸びているお子さんをたくさん見てきたので、違和感があった時には早めの行動をおすすめいたします。

おわりに

もちろん一人ひとり違う発達ですが、その特性が強すぎしまうとこれから長い教育の場で苦しむことになってしまうかもしれません。

お子さんが苦しまないように、違和感があったら見て見ぬふりをせず、できるだけ早く行動し、お子さんの特性にあった支援をしていただけたらと思います。

保育士・ほめ育てアドバイザー

関わる大人次第で子どもは伸び伸び成長!【保育歴10年以上】【ほめ育ての知識】で、現場で実践したお子様との関係が良好になるちょっとした工夫、保育現場でのリアルなエピソードをお伝えします!

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