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夜中のギャン泣きに、まず授乳⁉意外と知らない"ギャン泣き"対応方法

寝ている赤ちゃんが突然泣きだしたら、みなさんはどんな対応をしていますか?「すぐに対応しなくては」と焦るママも多いはず。今回は、2500人の夜泣き・寝かしつけ改善をしてきた乳幼児睡眠コンサルタントの三橋かなが、赤ちゃんが夜中にギャン泣きしている時の望ましい対応と、意外と知らない「泣きの真実」をご紹介をしていきます。

まず考えたい"ギャン泣きの予防策"

夜中にギャン泣きしたり、何度も起きて眠れなかったり"その時にどう対応するか"ももちろん大事ですが、それよりも先に、「なぜそのような状態になっているのか」を考えることで、その状態を未然に防ぐことができます。

赤ちゃんはなぜ夜中にギャン泣きになっているのでしょうか?

ギャン泣きの理由と対策については、詳しくはこちらで解説しています。

ただ、ギャン泣きになってしまっている中で何もできないかというと、そうではありません。赤ちゃんがこれから自分で寝る力を付けていくために、ちょっとしたポイントがあります。それは、「見守る」ということです。

「寝言泣き」って知っていますか?

寝言泣きとは、大人でいう「寝言」をイメージしてくださいね。人の眠りには、「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つの眠りがあり、眠りの浅い「レム睡眠」と、眠りの深い「ノンレム睡眠」が交互に訪れます。このレム睡眠のときは、体は休んでいても脳は活動している状態と言われており、寝言を言うのもこのレム睡眠の時が多いのです。

赤ちゃんはまだ言葉を話せないため、寝言を言う代わりに「ギャーッ」と泣いたり「ひええん」と叫んだり、うなったりするといわれています。この真実を知らないと、すぐさま駆け付けて対応しないと…!とママパパは、焦ってしまいますよね。

なので、泣いた直後は「寝言泣き」かもしれないため、3分程度は見守ってみましょう。そこで、見守ったり、背中や胸をトントンするくらいで眠りにつけるようでしたら、「寝言泣きだった」のかもしれません。

ただ、見守ってもヒートアップして、ジタバタ暴れたり、眠りに入れないようでしたら「夜泣き」の可能性が高いので、以下のように、対応してみてください。

【図の解説】夜中にギャン泣きしたら…

①はセルフねんね=自分で寝られる状態のことを指します。今回は寝ていた①の状態から、夜中のギャン泣きを想定しているので、対応としては②からとなります。

夜中にギャン泣きが始まり、見守ってもなおギャン泣きが続くなら

―②のステップー
②の声かけをはじめましょう。「ママはここだよ~」「ねんねだよ~」と落ち着いて端的に伝えてください。

②を5分程度続けても泣き続ける場合、③の声かけ&トントンの介入を始めます。

―③のステップー
②と同様に声をかけながら、優しく背中や胸、お尻をトントンしてあげてください。この時、トントンすることでさらに泣きが激しくなる子もいます。このような子は、トントンが嫌いということも考えられますので、無理に介入しなくてOKです。

③を続けてみたが、泣きが収まらない場合は、④か⑤のステップとなります。

④は抱っこでゆらゆらして、赤ちゃんを落ち着かせます。ただし、そのまま抱っこで寝落ちではなく、落ち着いたら寝床に置く。を繰り返す方が望ましいでしょう。なぜなら、ここで抱っこ寝落ちをさせ続けると「自分の眠り方は抱っこ寝落ちだ」と学習し、今度は抱っこ寝落ちを求めて、泣き続けることになります。
抱っこゆらゆら~落ち着いたら、寝床に置く。を2~3回繰り返しましょう。

それでもなお泣き続ける場合は、⑤のステップです。

こちらも④と同様に、授乳寝落ちは避けて寝床に置くを2~3回繰り返して、自分の力で寝かせてあげると、授乳寝落ちが癖になりにくいです。

正解の寝かせ方というのはありません。ママが授乳寝落ち、抱っこ寝落ちが幸せなら、その寝方もありです。ただし、④⑤のステップでの寝落ちが癖になると、その癖をとっていくという行為が今後発生するかもしれないということは、意識しておきましょう。

まずは、夜泣き・ギャン泣きを予防するために、安全で快適な睡眠環境を整える。月齢に合ったお昼寝をとって、自分で寝付くことを目指してみると、夜中のギャン泣きが減ることも多いはずです。ぜひ予防とともに、夜中のギャン泣きになったらこのステップを踏んで自分で寝る力をつけてあげてくださいね。

IPHI乳幼児睡眠コンサルタント。ねんねブーケ代表。自身が夜泣きに悩んだ経験から乳幼児睡眠の国際資格を取得。小・中・高校教員免許保持。保育士養成系大学での講師活動や、企業と連携し睡眠講座も開講。instagramを中心に発信を続け、総フォロワー1・6万人。月150組相談、のべ2500人以上の睡眠相談実績を持つ。自身が運営する「るるるん。ねんねサロン」では、毎日夜泣きや離乳食、子育て相談ができる。元アナウンサー。

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