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【寝屋川市】「寝屋川コミュニティフリッジ」は「お互いさまの気持ち」で支えるみんなの公共冷蔵庫!

neyamon号外NETピックアップ! 大阪府のライター(寝屋川市担当)

寝屋川市民たすけあいの会が2021年10月29日に開設した「寝屋川コミュニティフリッジ」は昨年10月末で2年を経過しました。

「寝屋川コミュニティフリッジ」は、「食品ロス解消のため」×「ひとり親家庭とそのこどもさん・生活困窮者世帯」のふたつに、「社会的孤立解消」という地域課題解消を加えた3つを目標として活動を続けています。

なぜいま、この活動に取り組むのでしょうか

「寝屋川コミュニティフリッジ」が長く活動をしている寝屋川市は20年ほど前から「貧困の世代間連鎖」が起こっています。

ある小学校では生活保護の受給世帯が在校生の1/3を超えているだとか、祖父母から親、子どもまでずっと生活保護を受け続けているとか、そんな状態を耳にするにつけ、その連鎖を断ち切るための取り組みを関係団体と一緒に取り組んできたそうです。

そんな中、2020年からの新型コロナウイルス感染症の流行によって、これまで見えてきていなかった人たちが、仕事を失ったり、食べるものにも困ったりという声が聞こえてきました。そんな中で関係団体と一緒にそういった方への食糧支援のため、資金集めや食糧集めなどを行いました。

しかし、それでは十分ではないと高まる声をききつつ、単に食料支援の取り組みをすることではそれまで支援に結びついておられない方へ届けることができないことはこれまでの活動でわかっていたと言います。この「たすけあいのネットワーク活動」は支援をする側と支援をされる側を固定化しないという考え方が特徴です。いまのこの社会は「支援をする側」と「支援される側」をどんどん固定化し、分断を深めています。

日常の生活の中で、助ける活動が実は助けられていると思うことはないでしょうか?

いまは、支援を受ける側であっても、未来は支援をする側かもしれません。何より、食品ロスの問題は、余って捨てられてしまう食品などを有効に活用する活動です。支援する側とされる側は固定化されていません。お互いが食品ロスという環境問題に寄与します。

「たすけてください」と言える社会づくりとともに、「たすけてください」を言わないでもたすけあえる社会づくりをめざしたい。

そんな思いで2021年寝屋川コミュニティフリッジは開設されました。

第1の目標に、「食品ロス解消のため」を掲げている「寝屋川コミュニティフリッジ」の取り組みは、2023年初頭からより積極的に企業へのアプローチを行い、取り扱い量を増やしてきました。

同時に、なかなか支援につながらない方へのアプローチ(社会的孤立への解消)を行ってきました。その中で、新たにこの時代の中で見えてきた「見えない貧困状況」とその中にいるご家庭と出会ってきたそうです。その後ろには地域でそんな思いを持つたくさんのご家庭があると思います。

このチラシは、2023年12月に開催されたフードパントリーのお知らせです。

「貧困」の深化

このような取り組みの中で、地域の中での「貧困の深化」がより進んでいることを感じたと言います。

こどもの貧困率は少し改善傾向であるものの、ひとり親家庭の状況は改善していない現状、4人以上のこどもさんがいる多子家庭の貧困、不登校が家庭の貧困を導いている現状、ヤングケアラーのいる家庭の貧困などです。

しかし、ひとり親家庭の支援はともかくも、最近になってやっと注目をあびはじめたヤングケアラー、多子家庭や不登校離職家庭などの貧困はあまり注目されていません。しかし、それだけではなく、地域ではさまざまな層の貧困(生活困窮)が進んでいます。

専門職的にいえば「発見」「つながりの回復」から、多面的、重層的、多層的な支援へのつなぎの1つとして、「食」の支援を展開していきたいと考えているそうです。

単に、コミュニティフリッジの対象層を拡げるだけでは解決しません。

「寝屋川コミュニティフリッジ」は、2024年1月25日から、株式会社ファミリーマートが実施する「ファミマフードドライブ」の寝屋川市17店舗における「協力パートナー」として、寝屋川市における「フードドライブ」活動のさらなる実施を行っています。

①食品ロスの解消のために、企業へのアプローチをさらに拡げるだけではなく、市民からの寄贈をひろげるために、フードドライブの活動をもっと拡げていく。
(間接的に、コミュニティフリッジの情報発信にもつながる)
②コミュニティフリッジの登録利用対象層をひろげていく。さらに、ブランチの展開の可能性をさぐっていく。市内の民間の支援団体とのネットワークをさらにすすめていく。
③子ども応援フードパントリーやアルファ化米活用プロジェクトなど、広く一般向けの活動を行っていく。広い意味の「食育」や「食品ロスの啓発」も兼ねる取り組みとして、市民の「自分事」としての意識を高めていく。
④ボランティア、市民の参加を進めていく。

このように、まさに、地域づくりとして、「コミュニティ・フリッジ」を展開していきたいと考えていることがわかりますね。

「GIVING100」クラウドファンディング開始

2024年1月18日より、寄付決済サービスのコングラントが提供する寄付金が100%届くクラウドファンディング「GIVING100 by Yogibo(ギビングハンドレッド)」に、「寝屋川コミュニティフリッジ」のクラウドファンディングが掲載されています。

クラウドファンディングページURL

GIVING100 by Yogibo について

目標額を達成すると、寄付金にかかる決済手数料が免除される取り組みで、団体にとっては寄付金の多くを活動に利用することができる仕組みとなっているのだそうです。

立ち上げから丸2年を経過して、さらなる活動の拡大と深化のため、「寝屋川コミュニティフリッジ」を応援しませんか。

「寝屋川コミュニティフリッジ」3年目構想のためのクラウドファンディング

【団体情報】
特定非営利活動法人 寝屋川市民たすけあいの会
共同代表理事・代表後藤雅子・中務飛鳥 
ボランティアグループ代表 森川加代
設立年月団体設立は1978年5月 法人設立は2001年7月
2022年度 決算約12000万円
常勤スタッフ2023年4月現在 17人
所在地大阪府寝屋川市長栄寺町5-1
TEL072-826-4655(平日10:00〜17:30)
072-838-4040(相談支援センター)
FAX072-838-8032

号外NETピックアップ! 大阪府のライター(寝屋川市担当)

地域ニュースサイト号外NETピックアップ! 大阪府(寝屋川市担当)のライターをしています。寝屋川市内の新しいお店、グルメ、行政サービス、イベント、歴史や文化など、実際に地域を歩いて発見したコト、モノ、出会った人などの情報を、愛を込めてお届けします。

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