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増殖する昆虫怪獣を殲滅!1人用怪獣災害戦略ボードゲーム『クアント』がアツい!

ニコボードゲーム評論家/ブロガー/ライター

怪獣災害戦略ボードゲーム・Kaiju on the Earthシリーズの最新作『クアント』が11/11迄Makuakeで出資募集中です。

  • 怪獣災害戦略ボードゲームシリーズ「Kaiju on the Earth - カイジュウ・オン・ジ・アース」って何?
  • 最新作『クアント』ってどんなゲームなの?

といった内容について、『Kaiju on the Earth』の製作者によるイベントでの制作秘話などの情報を交えつつ、紹介します!

「Kaiju on the Earth」は怪獣災害戦略ボードゲーム

「Kaiju on the Earth(以下KOE)」は、怪獣をテーマにしたボードゲームシリーズです。記事執筆時点で第2シリーズ全6作+1作の製作が発表されています。

特徴としては、同じ世界観をベースに異なるゲームデザイナー・異なるゲームシステムを採用している点にあります。

ストーリーとしては1作目から繋がってはいるのですが、それぞれ単独で遊ぶことができるシリーズとなっています。

Kaiju on the Earth Season1~2

  • 第1弾『ボルカルス』(2~4人, 60~80分, 10才以上向け)
  • 第2弾『レヴィアス』(2-5人, 30-60分, 10才以上向け)
  • 第3弾『ユグドラサス』(2-4人, 1日, 12才以上向け)
  • 第4弾『クアント』(1人, 60~120分, 10才以上向け) ←NEW
  • 第5弾『???』
  • 第6弾『???』

Kaiju on the Earth LEGENDSゴジラ

  • 『ゴジラ』(2-5人, 50-70分, 10才以上向け)

「Kaiju on the Earth」誕生秘話

ここからは、9/24にLOFTプラスワンで行われたイベント「Kaiju on the Earthサミット2022S2」のトーク内容を中心に誕生秘話などをご紹介します。

アークライトの象徴を作りたい

2018春〜夏にボードゲーム出版社のアークライトとドロッセルマイヤーズ共同でストーリー性のあるシリーズものをやろうという話になった。

連作謎解きシリーズである『T.I.M.E ストーリーズ』の日本版のようなものを作り、アークライトを象徴する代表的キャラクター・アークライトにおけるマリオのような存在を作りたいとなった。

ゲームシステム=怪獣としてシリーズを構成する

「マリオ」のようなキャラクターがあって認知されれば、レース・パズルなど様々なゲームに展開が可能なので、特定のキャラクターを立ててシリーズを作っていくイメージがあった。

ただ、『T.I.M.E ストーリーズ』はシステムが全て同じで拡張をリリースし続ける構造になるため、段々と商品性として先細っていくという懸念があり、システムを毎回変えられるフォーマットを作った方がいいのでは?という発想に至った

キャラクターではなく、世界観を共通として【ゲームシステム=怪獣】になる。毎回全然違うゲームにするということになった。

第4弾『クアント』制作秘話

4作目がソリティアなのは、『Kaiju on the Earth』シリーズとして冒険。Season1が終わって、シリーズが定着した後でないと冒険できないと思っておりいよいよ1人用ゲームが登場!

ボードゲームの弱点は時間・場所・相手が必要なこと

ボードゲームの弱点として、ゲーム本体の他に「時間」「場所」「遊ぶ相手」が必要となる。特に相手がどうにもならない要素が高い。

KOEはもちろん人と遊ぶのももちろん楽しいが、遊び相手がいないので1人複数役をこなして遊んでいるという声も多かった。

制作側としては感謝していて、そういったみなさんどうにかしてあげたいという気持ちがあった。

ソリティアゲームの筆頭デザイナーポーン氏を起用

Season1の構想段階(まだボルカルスの構想もない状態)でどんな方にお願をしようかという話になった際、ポーン氏はその筆頭だった。

代表作として「シェフィ(羊を増やすソリティアゲーム)」があったので、羊を抑え込む逆シェフィを見たいというのがあった。

ただ、市場の1人用ゲームの需要などを考えると難しい判断だった。当時大きいジャンルではなかったのもあり、ある程度KOEしての地力がついてからチャレンジしようということになった。

『クアント』はチーム制作ならではの新境地

ポーン氏のインタビューを渡辺氏とのやりとりをベースにまとめました。

普段のボードゲーム制作は、個人でやっている感じが強かった。しかし、KOEはオーダーありきで皆で作っていく点が大きく異なる。お願された時点で既にどんな怪獣かが決まっていて、すごくあっているキャラクター(怪獣)だと思った。

オファーが最初にあった際、「ボルカルス」のイメージがあったので対戦だと思ったが、実際に話を伺ってみると初回の話でソリティアつくってくださいという話だったので、好きなように作ったものをオーダー通りに作れなかったらどうしようと思った。

インディーは自分の作りたいものを作っていて、相手の望んでいるものを作るというのはプロの仕事だと思っていた。クライアントがいて、その要望を作れるかっていうのは1つ。自分ってこんなことできるんだとなった。

複数人で作るのは思いのほか、大変だったとか障害になるなというのはなかった。テストの前段階の設計の部分で渡辺さんのポイントがあって、これちょっと大変だというのがあって。課題解決していくという感じだった

120~160%の力が出ている

渡辺さんからこうして欲しいという課題が1〜2つあり、最初は無理だと思った。こういう理由で無理なんじゃないかと相談をしたが発破をかけられ、本作は120〜160%出すことができた。

渡辺さんのバフがなければ今回ほどのものはできなかったと思っている。

『クアント』は、Makuakeで限定豪華版を出資募集中

そんな最新作『クアント』は、11/11までMakuakeで限定豪華版の出資を募集しています。

大量発生した昆虫型怪獣「クアント」の軍勢と戦う1人用ゲームで、2〜3人で遊べる協力ルールも同梱されている。

ゲームは5枚の手札を1枚出すだけの簡単なルール。カードの中には怪獣を倒す良い効果のカードと、怪獣が増える悪い効果のカードが混在していてうまくバランスをとりながら殲滅を目指す遊びごたえのある1人用ゲームとなっています。

詳細などについては、Makuakeをご覧ください↓
【限定版】本格派なのに1人でもプレイ可能!怪獣災害戦略ボードゲーム『クアント』

本記事にも使用させていただいた「Kaiju on the Earthサミット2022S2」の冒頭部分についてはアーカイブがYoutubeで配信されています。

「Kaiju on the Earthサミット2022S2」では、第5弾・第6弾のデザイナー紹介も

第5弾 上杉真人(I was game)&明地宙(SoLunerG)

KOE第1弾『ボルカルス』デザイナーの上杉氏と遺跡探索ゲーム『フォグサイト』デザイナーの明地宙氏のコンビでの作品。

第6弾 BakaFire(BakaFire Party)

『桜降る夜に決闘を』デザイナーのBakaFire氏による作品。テストプレイなしの初回プレイで既に高い完成度の作品になっているとのこと。

おわりに

KOEシリーズ最新作の制作秘話などを中心にご紹介しました。Season1も毎作ワクワクしましたが、Season2の今後も目が離せません。

Makuakeでは、KOEシーズン1のキャラクター達をモチーフにしたグッズなんかもついてくる応援購入も用意されているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!!

ボードゲーム評論家/ブロガー/ライター

1200種類以上のボードゲームを遊んだ経験から、おすすめゲームの情報などの発信をしています。ボードゲームレビューサイト「ニコボド」の運営、ボードゲームマガジン「BROAD」のライター、メルマガでの最新ボードゲームニュースを配信中。

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