新茶の季節に覚えておきたい「お茶の保存方法」美味しいうちに飲み切るコツ!
新茶特有のフレッシュで爽やかな香りと味わい。
それが味わえるのは1~2か月と実は期間限定のお楽しみなのです。
開封するとどんどん酸化が進み、揮発性の香りは失われていきます。
では保存方法はどうすればいいの?
新茶の時期に限らず、お茶の保存方法もよく質問されることの一つです。
ポイントを押さえれば難しくありません。
おいしいお茶を楽しむために、ぜひ覚えておいてくださいね!
プロに学ぶお茶の保存方法
一人暮らしや少人数の家族の場合、お茶は飲むけれど毎日たくさん飲むわけではない、など、ライフスタイルも様々です。
そういう方は特に、新茶は少量のパッケージで早めに飲み切れる量をお買い求めになることをおすすめします。
また、お茶を沢山飲む方でも、少量のパッケージで購入すれば、飲み終えたら次、と常に開けたてフレッシュな茶葉を使うことができます。
そうすれば数種類並行して飲み比べても、どのお茶も1か月以内に飲み切れるでしょう。
茶葉は開封した瞬間から香りが少しずつ抜けたり酸化により変化します。抹茶の記事でもお伝えしましたが、開封・未開封どちらも茶葉は以下を避けて保管するのがベストです。
【保存で避けたい4つのポイント】
- 空気に触れること ・・・酸化につながり味が悪くなります
- 光 ・・・茶葉の色、茶液の色が茶色っぽくなります
- 匂い移り ・・・茶葉は匂いを吸着しやすいです
- 高温多湿 ・・・茶葉が劣化しやすくなります
日本の緑茶はその色や繊細な香りと味が特徴ですが、繊細ゆえに、保存方法を間違えると残念なお茶になってしまう恐れがあります。
夏場は2週間以内、冬場は1か月以内をめやすにして、できるだけ早く美味しいうちに飲み切ることをおすすめします。
「冷蔵庫や冷凍庫で保管するのはどうですか?」とよく聞かれますが、こちらは匂い移りと温度差の観点からNGです。
家庭の冷蔵庫・冷凍庫はカレーやキムチなど匂いの強い食材も入れられます。そして、冷蔵庫・冷凍庫から出すと、室温との温度差でパッケージの中の茶葉に結露ができてしまい茶葉の劣化につながります。
たとえ未開封であっても匂い移りと温度差の影響は多少なりとも受けてしまいます。
あまりに部屋が高温多湿で冷蔵庫に退避しておきたいという場合は、ジップロックを二重にして冷蔵庫に入れるのがよいでしょう。そして使用する際は、冷蔵庫から取り出してしばらく置いておき室温になるのを待ってから開封してください。
開封後の保存方法
開封後はでパッケージから茶葉を茶筒や茶缶に移して保管するのも良いですし、100均グッズのクリップなどでできるだけ茶葉が酸素に触れないよう密封しさらにジップロックに入れて保管します。
その際も必ず先述の4つを避けて保管してください。
シンクの下などは湿気がたまりやすいので、自分の胸の高さより上の棚の中などがよいでしょう。
茶缶(茶筒)について
茶缶のサイズも色々ありますが、100gサイズが入るもの(写真では真ん中のもの)が一番使いやすくておすすめです。※深蒸し煎茶は100g入りますがかさのある普通煎茶の場合は入りきらないこともあります。
茶葉が150~200g入る大きいものは、かさのあるほうじ茶や玄米茶用に、30g前後入る小さいものは2個用意して、小分けにして使ったり、出先でお茶を淹れる際に持って行ったりして使っています。
サイズも柄や素材もいろいろなので、日本茶専門店などでお気に入りを見つけるのも楽しいですよ。
茶缶は金属なので光を通さず、中蓋が付いているので空気に触れにくく匂い移りや湿気も防いでくれます。
ここでちょっとしたワザをご紹介!
使い始めは金属臭が茶葉に移ることがあるので、少量の茶葉を茶缶に入れて蓋をし、シャカシャカ振ってその茶葉に金属臭を移して捨てます(ちょっと古くなった茶葉や乾燥させた茶殻を使っても良いです)。それから新しい茶葉を入れると金属臭が移りません。
これは、以前勤めていた日本茶専門店で教えていただいたワザです。ぜひお試しください。
100均グッズも活用
100均グッズにある、お菓子や乾物のパッケージ用のクリップも使いやすいです。
いろいろなサイズがありますので、お家のお茶のパッケージに合うものを使いましょう。
保存方法で変わるお茶の味
「買ったときはおいしかったのに味が変わった」「家のお茶があまりおいしくない」というご相談があった場合、よくよく聞いてみると茶葉の保存方法が悪かったり、開封してから何カ月も放置されていたり、元々の茶葉ではなく保存方法に問題があることが多々あります。
今回ご紹介した方法をご家庭で保存していただければ、美味しいうちに美味しいお茶が楽しめると思います。
新茶のおいしい季節にぜひ実践してみてくださいね!