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スタッドレスからの履き替え前にタイヤの「製造年月日」を要チェック!

西川昇吾自動車ライター/自動車系MC

間もなく3月も終わりを迎え、新年度がやってきます。新生活の準備や冬物から春物への移行など春への準備をしている人も多いのではないでしょうか?そんな中、愛車に対する春への準備としてスタッドレスタイヤから夏用タイヤに履き替える人も多いと思います。その時に確認して欲しいのがタイヤの「製造年月日」です。

製造年月日の見方

「タイヤに製造年月日なんて書いてあるの?」という疑問もあるかもしれませんが、しっかりと書いてあります。タイヤのサイドウォールにはタイヤメーカーのロゴやタイヤサイズも書かれていますが、小さく「週/年度」の順番で製造年月日も書かれているのです。例えば写真のように「0620」と書かれていたら、「2020年6週目製造」を意味します。このタイヤであれば2020年の2月上旬から下旬頃製造されたことになります。年にもよって異なりますが、1年は52週なのでこの情報も「その年のいつ頃に製造されたか」の目安になります。

製造年月日が重要なのは「タイヤは生もの」だから

ではなぜ製造年月日はチェックすべきなのか?それはタイヤ「タイヤは生もの」だからです。生ものであるため、年数が経つほどその鮮度は落ちてしまいます。タイヤの鮮度が落ちるということは、タイヤの性能が落ちるということです。

天然ゴムを使用しているタイヤは時間が経過すると硬化を始め、徐々に劣化が進行します。そのため溝が新品のように深くても、古いタイヤの性能は満足のいくものではなく、そのまま使用すると事故の原因となるほど危険な場合もあります。

目安としては5年以上経過しているタイヤは使用するべきではありません。3年を超えたあたりからタイヤ交換を検討すべきでしょう。

タイヤの保管方法にも気を配ろう!

ちなみにタイヤを保管しておく方法にも注意が必要です。注意するポイントは以下の通り

・空気圧を下げる(1.0kgf/程度にする)

・直射日光を避ける

・雨や水、油に当たらないようにする

・高温になる場所(ストーブなど)を避ける

・横置き(積み重ねる)

理想的なのは日の当たらない室内や物置ということになります。しかし、それが難しい場合もあるかもしれません。その場合はタイヤ用のカバーなどを使い日光や水分を浴びないような工夫をしましょう。タイヤにとっての大敵は紫外線と水分なのです。

なお、室内に保管する場合はタイヤの跡が付かないように床にダンボールを敷くなど対策をしておくのも忘れずに。

タイヤ保管サービスも活用しよう!

「タイヤの理想の保管が難しい!」という方もいるかもしれません。そんな方は「タイヤ保管サービス」の利用がおススメです。タイヤショップやカー用品店などが行っているサービスで、保管期間や料金などはサービス提供者によって異なりますが、タイヤを倉庫など最適な場所でタイヤを保管してくれます。タイヤの履き替えをお店にお願いする人が、そのお店に保管してもらえるのであれば、シーズンごとのタイヤの履き替えは手ぶらで来店し、手ぶらで帰ることができます。

タイヤに命を乗せているとはよく言われますが、1トン以上の車体を支えているのは、はがき一枚分しか接地していないタイヤだけです。タイヤは自動車の安全を重視する上で最も重要な部品と言えるので、溝や空気圧はもちろん、製造年月日も踏まえてしっかりと状態を把握しておきましょう。

自動車ライター/自動車系MC

こう見えても1997年生まれ。富士スピードウェイ近隣で生まれ育ち、大学で自動車に関する学習をする傍ら、自動車ライターとしての活動を始める。現在は、新車情報はもちろん、自動車に関するアイテムや文化、イベントの取材記事も手掛けるほか、車両紹介動画やe-MotorsportsイベントMCを中心に自動車系MCとしても活動中。自動車が好きな1番の理由は「工業製品として個性が豊富なこと」そのため古い車も新しい車もどちらも大好き!愛車はマツダロードスター(ABS無)で、定期的に愛車でサーキット走行をし、ドライビングの鍛錬も忘れない。「書けて、喋れて、走れるモータージャーナリスト」目指して奮闘中!

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