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「FRセダン」で自動車の基本形を見つめ直す!BMW 3シリーズを試乗チェック!

西川昇吾

自動車ライター/自動車系MC

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ディタイプや動力源など自動車は多様化し続けています。そんな状況の中で自動車の基本形とも言われるセダンタイプのボディを採用するモデルはもはや希少な存在になりつつあります。今回はそんな基本形であるセダンの中から、FRという伝統的なレイアウトを採用するベーシックモデル、BMW3シリーズに試乗し、改めて自動車の基本形を見つめなおしてみました。

文・写真:西川昇吾

BMW伝統のエントリーモデル

今でこそ1シリーズがラインアップされていますが、3シリーズは長らくBMWのエントリーモデルとして君臨してきたモデルです。セダンを基本とし、ツーリングワゴンにクーペやカブリオレのラインアップが存在します。(クーペとカブリオレは4シリーズへと移行)

今回試乗した318iは数ある3シリーズのバリエーションの中でもエントリーグレードにあたります。2.0L直列4気筒ターボエンジンをフロントに搭載。そして駆動はリアで行うというFR方式を採用。FRセダンという自動車の最も基本的なパッケージを採用しているモデルの1台です。

また、エントリーグレードながら先進運転支援システムが充実しているのも特徴の一つ。高速道路での渋滞時など、特定の条件下ではハンドルから手を離しても車両がステアリング操作をアシストするハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能や、直近50mの動きを自動的に記録し必要であれば自動のステアリング操作での後退が可能なリバースアシストなどが備わっています。

実用トルクに優れるエンジン

実際に運転してみてまず驚くのは低回転からトルクフルなエンジンです。2.0Lターボで最高出力156PSとスペックだけ聞くと、結構非力に感じてしまうかもしれません。しかし、このエンジンの魅力は250Nmという2.5Lエンジン並みのトルクを誇っていることです。しかも単純にトルク数値が優れているだけでなく、最大トルクを1,350rpmという低回転から発生させます。

低回転からトルクフルなエンジンは日常域では振動や騒音も非常に少なく済み、必要な時は1.5トンを超える車体を軽々と加速させます。普通に使用する分には1,500rpmもあれば事足ります。

セダンだからこそできる長距離での疲労の少なさ

そして高速道路で長距離移動をするとその疲労の少なさに驚かされます。これはエンジン、室内、荷室空間を分ける3ボックス形状のセダンゆえの魅力です。室内に入ってくる振動や騒音も少なく、低重心であるためふらつきが少なく安定しているため余計な緊張をする必要がないのです。近年はSUVが流行していて、SUVでも長距離移動は苦ではありませんが、改めてセダンに乗ると「基本的なボディ形状の壁は超えられない」と実感させます。

また、アクティブクルーズコントロールやステアリングアシストといった運転支援システムも非常に出来が良く、疲労軽減に貢献しています。

街乗り&ワインディングも好印象

日本の低速域の街乗りでは若干足回りが硬いかなとも感じますが、全く不快と感じません。路面のギャップや凸凹などの入力の収まりも非常に良いです。

スポーツモードを選択すると、軽いと感じていたステアリングも程よく重たくなり、足回りも若干ハードになります。そのままワインディングで走行してみると1.5トンを感じさせないその軽快さに驚かされます。キレイなロールをするサスペンションは荷重の移り変わりが手に取るようにわかり、丁寧なステアリングワークを意識すれば気持ちよくコーナーを駆け抜けていきます。M sportに装備されるパドルシフトが欲しいと思ったほど、それくらいコーナリングに夢中になってしまいました。

ブレーキフィーリングに改善を期待

街乗りもワインディングも長距離移動も高評価な万能マシンだと感じた318i、しかし全く不満がない訳ではありません。今回の試乗で違和感が残ったのはブレーキフィーリング。回生ブレーキシステムが装備されているのですが、そのフィーリングはちょっと不自然。国産の回生ブレーキシステムを採用したハイブリッド車の方がまだ自然なフィーリングです。このあたりは「駆け抜ける歓び」にも関わってくるポイントなので、改善を期待したいところです。

とは言え、あらゆるシチュエーションで満足のいく性能を見せてくれた318i。ベーシックグレードながら先進運転支援システムを標準装備し、FRセダンという伝統的なパッケージがもたらす基本性能の高さを遺憾なく発揮しているその姿は、現代のスタンダードの一つの形とも言えます。

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