太白区大野田２丁目にある「道中庵」は、旧ユースホステル。
歴史ある古民家、そして手入れのされた庭園が美しく、外国の方々にも愛された宿でした。

ミシュランガイドにも掲載されたことがあるという道中庵は、その栄誉に見合う上質な空間を訪れる方々に提供してきましたが、惜しまれつつ閉館してしまったのは記憶に新しいと思います。

新型コロナウイルス流行の影響で閉館してしまったと思われがちですが、実は閉館したのはパンデミック前の2019年。建物は取り壊さず2020年からはワークショップなどの展示会場などとして活用されています。

そして現在開催中で連日大盛況となっているイベントが「うれし楽し古民家道中庵deひなまつり」です。

このイベントは粋々まちなかプロジェクトの方々が手掛けるもので、今回で19回目を迎えるそうです。

道中庵には駐車場もあり、立派な正門をくぐると美しい庭園が現れます。

住宅街の中にこんなに素敵な場所があったのかと驚くような異空間です。

小路の突き当り、こちらが道中庵です。

玄関先で出迎えてくれるのがこの歴史ある雛飾りです。

展示会場への入場は自由ですが、室内は下足厳禁。
玄関で外靴を脱いで備え付けの袋にいれ、館内では各自持ち歩きます。

お部屋につけられた名前も粋ですよね。
今回のメイン会場である「楽しきところ」では、様々な雛人形の展示がされています。

こちらは世にも珍しい「百歳雛」。
白髪と刻まれた皺に得も言われぬ趣を感じます。

打って変わってこちらは現代版の雛飾り。
お子様が喜びそうなキャラクターの雛飾りの数々です。

歴史ある雛人形の数々は、主催メンバーの持ち物や一般の方々からの提供によるものだそうです。
なかには江戸時代に作られたものもあるとのこと。
風情ある建物で歴史あるものを鑑賞できるこの贅沢さは他では味わえないかもしれません。

雛飾りの展示のほか、「ひなの市手づくりマーケット」も開催されておりました。

建物の右奥、案内板の通りに進むと、廊下の突き当たりの各部屋にブースが設けられておりました。
職人の手仕事によるいわゆる１点ものが数多く展示されています。

こちらは七宝焼などのアクセサリーを手掛ける玲宝先生のお店。
先生の御歳85歳！！その道40年以上の大ベテランだそうで、七宝焼の教室なども運営されているそうです。
雛人形も手作りだそう！！

アクセサリーのリング類はフリーサイズ、マスクチャームなど素敵なグッズもありましたのでぜひご覧ください。

こちらはちりめん細工のお店。
桃の節句だけでなく端午の節句のお飾りも並んでいました。

今年の干支うさぎの置き物や、見るとほっこりした気持ちになるお地蔵さんも。

お隣の部屋でもちりめん細工にマスクケースなど小物のお店がありました。

雛飾りを置くスペースのないマンションなどにお住まいの方は、こんな季節の小物を置いて行事を祝うのも良いですね！

こちらは藍染、草木染、絞りなどの染め物の小物がおいてありました。
母と息子さんの親子お二人による手作りだそうです。

また、着物や帯をハンドバッグなどにリメイクして商品化しているそうです。
箪笥の奥にしまいこまれていた和服に、新たな命を吹き込む作業ってなんだかとても素敵ですよね！

館内にはゆったり寛げる「ほっこりcafe」コーナーもあり、温かい珈琲やジュースなどドリンク類が楽しめます。

小さなフリーマーケットもありましたよ。

風情ある古民家はもうそれだけでノスタルジックな世界観に浸ることができますよね。
歴史ある建物で、歴史ある雛人形を鑑賞し、どっぷりと和を楽しんでみませんか？
「うれし楽し古民家 道中庵deひなまつり」は、2023年3月5日（日）までです。
開催時間は10時～15時までです。
ぜひお誘いあわせのうえ、ご覧になってみてください。

【イベント情報】
うれし楽し古民家 道中庵deひなまつり
会期：2023年3月2日（木）～3月5日（日）
会場：道中庵
宮城県仙台市太白区大野田2丁目3-7
時間：10時～15時