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【むくみ(浮腫)が起こる3つの原因!】-足がパンパンに"むくむ"…その原因とは?-

ご覧いただきありがとうございます。

おがちゃん先生です。

今回は…

"むくみが起こる3つの原因"

を紹介していきます。

むくみ(浮腫)とは?

むくみは、体に余分な水分が蓄積した状態で、医学的には浮腫ふしゅ)とよばれています。

人の体にはたくさんの水分があり、全体重の約60%が水分だといわれています。

この水分は、血管の中リンパの中細胞の中、または隙間間質)といったあらゆる場所にあり、通常はバランスよく移動しています。

そのなかで、"むくみ"というのは「間質液」という、細胞と細胞の隙間を埋める水分が過剰に蓄積した状態です。

この後も「間質液」という言葉が出てきますので、ぜひ覚えておいていただくと良いでしょう。

むくみが起こるとどうなる?

むくみは全身のさまざまな部位で起こりますが、一番代表的なのは「」ですね。

むくみが起こると、はれぼったくなったりだるさや張り感があったり体重が増加します。

逆に、むくみが解消され、余分な水分が排泄されると、体重は減少します。

では、なぜむくみが起こるのでしょうか?

今回は原因を3つに分けて解説していきます。

"むくみが起こる3つの原因"

①血管から流れでる水分が増える

血液は「血管の中」を流れています。

そして、"毛細血管"という細い血管では、血液に含まれる水分の一部(血漿成分)が滲み出て、循環をしています。

そのなかで、例えば長時間立っている状態でいると下半身に血液が溜まり血管内の圧力が上昇します(足の血管内がパンパンの状態)。

すると、毛細血管から滲み出る水分が増えて、間質液が溜まり、むくみとなります。

このような現象が起こる原因として、立ち・座りっぱなし心不全腎不全などがあげられます。

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また「炎症」が起こると、様々な物質が放出されて、血管内の物質が移動しやすくなります血管の透過性亢進)。

これもむくみが起こる原因の1つで、関節リウマチなどの免疫の異常感染症などでおこります。

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②血管に吸収される水分が減る

水分の一部は、血管に引き戻される(吸収)ものもあります。

そして水分を引き戻すためには、血管内にある「アルブミン」という物質が重要になっています。

このアルブミンは、タンパク質の1つで"肝臓"でつくられています。

そのなかで、肝臓の機能が低下(肝硬変など)するとアルブミンの合成が低下するため…

血管に吸収される水分が減って、間質液が増え、むくみが起こります。

また、栄養が不足している場合も、アルブミンの合成が低下するため、むくみが起こることもあります。

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③リンパの流れが悪くなる

3つ目は「リンパ」が関係したむくみです。

リンパは「第二の循環器系」ともよばれていて、血管から滲み出た水分の一部を吸収して、循環してます。

そして、血液は「心臓」といった、"ポンプ"のように送り出してくれるものがあるのに対して…

リンパには、そういった"ポンプのようなものがありません"。

なので、"周りの筋肉が運動をする"ことで、リンパ管がマッサージされ、流れが促進されます。

逆に、運動不足・筋力不足といった状態だと、リンパの流れが悪くなってしまい、間質液が溜まり、むくみが起こります。

また、手術の際にリンパの一部を切除することがあり(乳がんなど)、そういった場合には、術後、むくみが起こりやすくなります。

むくみ(浮腫)を予防するには?

むくみは、心不全・腎不全・肝硬変・甲状腺機能低下症・下肢静脈瘤・感染症などの疾患(病気)が原因で起こることもあります。

そして、疾患を除外した場合でいうと、運動不足・筋力低下・栄養不足・塩分の摂り過ぎ・立ちっぱなしや、座りっぱなしなどがあげられます。

なので、こういった事に注意することがむくみの予防になります。

最後に

ここまで紹介したように、むくみは何かしらの疾患病気が原因で起こることもあります。

特に短期間で、体重が大きく増加(10キロ近く)するようなむくみが起きた場合には、早めに医療機関への受診をおすすめします。

また、栄養不足もむくみが起こる原因の1つなので、"極端な食事制限ダイエット)"には注意しましょう。

参考にしていただければ幸いです。

では、今回はここまでです。

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【参考文献】
・岡田隆夫ら(2013):「標準理学療法・作業療法学,生理学」,第4版,医学書院
・医学情報科学研究所(2010):「病気がみえるvol.2,循環器」第3版,メデュックメディア
・竹内修二(監修)(2018):「プロが教える人体のすべてがわかる本」,株式会社ナツメ社

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(Yahoo! JAPANクリエイターズプログラム記事より)

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おがちゃん先生について

● ウィルワン整体スクール卒
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● bijou解剖ボディケアスクール講師(沖縄県)
解剖生理学オンラインサロン運営
● 東京都麹町半蔵門にて整体活動中
(それぞれ外部リンク)

身体の構造や仕組みを分かりやすく解説!/0から学ぶ解剖生理学サロン運営/東京リエイチ整体アカデミー非常勤講師/bijou解剖ボディケアスクール講師

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