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【富士川町】お洒落な木造洋風建築 実は元学校の校舎で今は民俗資料館

おがわひでいち地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市・富士川町)

富士川町の最勝寺地区、県道413号平林青柳線に沿って富士川町立増穂小学校はあります。その敷地内に場違いな感もある木造の洋館が建っています。こちらは富士川町民族資料館として、旧つき(龹の下に旧)米学校校舎を移築した物です。

旧増穂町に所縁のある元内閣総理大臣石橋湛山の胸像と資料館。

入り口で受付済ませて館内へ。築149年、床材も当時の物とのこと。いまだにしっかりとしていて、木造建築って凄い。

戦前からの教科書等や写真の展示。

比較的新しい年代の物までありました。

ガラスケースの展示は光の反射がやや気になりました。

しかし、写真の多さに驚きました。当時の様子がイメージしやすくなります。

当時の様子が復元された教室。歴代校長の写真も飾ってあります。案内の方の説明曰く「これでまだ半分」だそうです。

2階に上がります。

1階が教育に関する展示が中心なのに対し、2階は生活的な展示が少し増えます。

壁には動かない古時計や卒業証書。

人形を通じた国際交流の展示。

太平洋戦争以前の日米親善の証。

実物が展示されています。

戦時中の展示は何だか悲しい気分にもなりますが、残して後世に伝えることはとても大事です。筆者が教育を語れる立場にはありませんが、教育というのは本当に大人の責任だと思います。

衣服は大戦中に支給された桑の皮製国民服。子供のマネキンにハチマキが悲しい。

木造校舎は階段も味わいがあります。昔は子供たちが走って上り下りしていたのでしょう。で、先生に怒られたりして(笑)3階には太鼓堂があって太鼓を叩いて時刻を知らせていたのだそう。今回、立て看板があったので上れず残念。

資料館は富士川町立増穂小学校の敷地内にあるので、平日は授業中の子供達の声が自然に聞こえてきます。資料館の来歴を考えると感慨深く良いBGMだと思えました。

富士川町民俗資料館は教育を中心とした資料で、当時の生活の様子をよく伝えてくれています。現在は山梨県の指定文化財になっています。築149年にもなる古い木造建築なので、いかに保存していくかが重要になってくると思われます。末長く町の歴史を伝えていく存在であることを願っています。

見学に際してですが、平日は来館者が殆どいないので駐車場が閉鎖されています。お越しの際には富士川町の教育委員会にご相談ください。毎週日曜日と第2土曜日は駐車場が開放され、増穂小学校の駐車場も利用できるとのことなので、お車でお越しの際には週末がよろしいかと思います。

【富士川町民俗資料館】

場所:山梨県南巨摩郡富士川町最勝寺320番地 ※富士川町立増穂小学校に隣接

開館日:毎週日曜日、水曜日、第2土曜日

開館時間:9:00〜16:00(12:00〜13:00は昼休み)

問合せ:山梨県南巨摩郡富士川町天神中條1134

    富士川町教育委員会 0556-22-7200

富士川町HP

地域情報発信ライター/写真家(南アルプス市・富士川町)

本業の傍ら写真家としても活動しています。南アルプス市と富士川町の皆さんが「出かけたい」と思えるような記事をお届けできるように頑張ります。

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