【東大阪市】東大阪市郷土資料館主催の春の史跡ハイキング「ため池を訪ねる」に参加しました!
東大阪市の人々の暮らしや歴史を発信されている東大阪市郷土資料館。今回は、博物館主催の春の史跡ハイキング「ため池を訪ねる」に参加しました。その体験をお届けします。
現在東大阪市郷土資料館では、春季企画展示「のづくりのまち−井戸 溝 池-」が行われています。それに因んで、5月22日に春の史跡ハイキング「ため池を訪ねる」を開催するとのことでしたので、参加してきました。
近鉄奈良線新石切駅に集合し、史跡を歩いて回ります。
まずは「旧生駒トンネル」に行きました。早速大阪屈指の心霊スポット!と思いましたが、旧生駒トンネルが作られた様子や開通当初のことについてお話を伺いました。
現在も、駅跡まで残っており、できた当初は「くさか駅」と呼ばれていたそうです。
続いて「日下新池」です。大正4年から昭和初期にかけて、「くさか遊園地」があったそうです。多くのホテルが立ち並び、かなり栄えた娯楽施設だったそうです。ちなみにこのため池では、ボートを浮かべて遊ぶアトラクションが人気だったそうです。
現在は、池だけが残っている状態ですが、春には桜が綺麗に咲き誇り、秋になると、天然記念物である「ヒノモトススキ」を見る事ができるとのこと。
続いてこちらは「丹波神社」。江戸時代に、大坂西町奉行で日下村の領主になった「曽我丹波守古祐」を祀っています。干害に悩む人々のために用水池を作るなど、この地域の土木工事に力を入れた人です。彼の死後、この地域に住む人たちによって、25回忌にこの神社が建てられました。
こちらは、「東高野街道」です。京都から高野山を結ぶ道だそうです。明治時代までは、京都へ行く道として「京道」と呼ばれていたそうです。現在も、これをまっすぐ進むと、京都と高野山へ行けるそうです・・・。
こちらは「朝日大明神」です。このすぐ横には「石切新池」がありました。この地域は、水害と水不足の両方に苦しめられていました。明治41年に地元の方々によって耕地整理が企画され、池の堀削が行われたそうです。
しかし、大雨などの災害によって、しばしば池が決壊してしまっていたため、「朝日大明神」が祀られました。現在は、その後が残っています。
こちらは「塚山古墳」です。完全に民家に囲まれた古墳であり、この古墳自体も所有のものだそうです。本格的な発掘調査は行われていないため、詳しいことは分かっていませんが、6世紀〜7世紀の後期古墳時代(飛鳥時代)のものと推定され、埴輪の一部が出土しているそうです。
最後は、新石切駅です。昔はこの辺りまで海だったとのこと。この周辺にも、昔はため池があり、縄文時代の土器などが出土したそうです。
今回のツアーでは、主にくさか地域の人々の暮らしや歴史について学ぶ事ができました。ガイドをしてくださった、東大阪市郷土資料館の学芸員の方、本当にありがとうございました。
最初にも書きましたが、現在東大阪市郷土資料館では、春季企画展示「のづくりのまち−井戸 溝 池-」が行われています。今回のツアーで巡った池などから出土したものが展示していますので、ぜひそちらにも足を運んでみてください。
旧生駒トンネル
【住所】大阪市上石切町2丁目1610
【アクセス】近鉄奈良線「石切駅」より徒歩7分程度
日下新池
【住所】阪府東大阪市日下町1丁目5−16
【アクセス】近鉄奈良線「石切駅」より徒歩10分程度
丹波神社
【住所】大阪府東大阪市日下町1丁目4−46
【アクセス】近鉄奈良線「石切駅」より徒歩12分程度
朝日大明神
【住所】東大阪市西石切町2丁目6−20
【アクセス】近鉄「新石切駅」より徒歩15分程度
塚山古墳
【住所】東大阪市西石切町2丁目7
【アクセス】近鉄「新石切駅」より徒歩10分程度
東大阪市郷土資料館
【住所】大阪府東大阪市上四条町18−12
【アクセス】近鉄奈良線瓢箪山駅下車、東南へ徒歩約20分
【開館時間】9:30~17:00
【休館日】月曜日 祝日の翌日、展示替え 期間中、年末・年始(12月29日~1月3日)
【お問合せ】072-984-6341