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【東大阪市】ヒノモトに新たな歴史の1ページを伝える天然記念物が見頃を迎えています。

岡田智則webライター(東大阪市)

10月も中旬に入り、朝晩が少し冷え込むようになりましたね。この季節になると、東大阪市の天然記念物「ヒノモトススキ」が綺麗な金色の穂を出し、見頃を迎えます。今回は、「日下新池」の様子とともにお届けしたいと思います。

日下新池
日下新池

「ヒノモトススキ」の名所「日下新池」は、近鉄奈良線「石切駅」から北西へ10分ほど歩いたところにあります。大正時代には「日下遊園地」があり、かなりの賑わいをみせていたそうです。現在は、そのアトラクションに使われていた池が残っており、そこに「ヒノモトススキ」が植えられています。

ヒノモトススキ説明
ヒノモトススキ説明

「ヒノモトススキ」は、本来海岸沿いに生息する植物のため、生駒山の麓のような場所に群生するのは珍しい現象だそうです。日下地域の歴史は、神武天皇について伝わる「神武東征」の時代までさかのぼり、非常に古い土地なのです。かつてこの場所が海岸だったことを示す貴重な植物として東大阪市の「天然記念物」に指定されています。

ヒノモトススキ
ヒノモトススキ

ヒノモトススキ
ヒノモトススキ

9月末から10月の中旬にかけて、「ヒモノトススキ」は金色の穂を出し、見頃を迎えます。私が見に行った時も綺麗に穂が出ていました!池の周りを囲む緑と金色の空間は、本当に美しいです。すごく静かな場所に、風が吹き、ススキが揺れる音は心地よく、穏やかな時間を過ごすことができます。

日下新池
日下新池

「日下新池」の入り口から、「パンドラの丘」を過ぎ、少しだけ坂を登ったところにも、「ヒノモトススキ」はあります。たくさんのススキの中からポツポツと金色に輝きを見せる穂は、たくましく感じます。また一年、このヒノモトに新しい歴史が始まると主張しているかのようでした。

パンドラの丘からの眺め
パンドラの丘からの眺め

「日下新池」のすぐ横にある「パンドラの丘」に登ると、池の様子を綺麗に眺めることができます。まるで大きな鏡のように美しく、辺りの景色を映し出しています。「パンドラの丘」には、ベンチも設置されているため、ゆったり座って眺めることができますよ。

日下新池
日下新池

ちなみに、「日下新池」は桜の名所でもあります。池の周りを囲む通り道は、桜並木が並んでおり、春になるとピンク色いっぱいに道が染まります。
春と秋、季節の移り変わりを示すタイミングに、ぜひ一度訪れてみてください。生駒山の麓の風景があなたの五感を刺激し、穏やかなひと時を作ってくれますよ。

日下新池

【住所】阪府東大阪市日下町1丁目5−16
【アクセス】近鉄奈良線「石切駅」より徒歩10分程度

webライター(東大阪市)

大学院修了後、音楽を用いた地域活性化事業に取り組む。ブログ運営を通して、主に関西地域の魅力を発信している。

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