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バンクシーのねずみはどこにいった?実は無料公開されてます

大木奈ハル子/ていない東京で小さく豊かに暮らす40代

皆さんは覚えておられるでしょうか?

2019年に突如、小池百合子都知事が「あのバンクシーの作品かもしれないカワイイねずみの絵が都内にありました!」と旧ツイッター(現X)に投稿し、テレビのニュースでも真贋含めて話題となった、港区の日の出にある防潮堤にほどこされたねずみのステンシル。

↓話題となったツイートがこちら。

↓撤去後の防潮堤はこちら。外した鉄板だけあたらしくなってます。

あのステンシル、いったい今どこにあるの?

いや、言い方がよくない。

あのねずみ、いったい今どこにいるの?

実はバンクシーの作品かもしれないねずみは、防潮堤の程近く、日の出桟橋にある東京湾クルージングレストランの「シンフォニーの船着場」に展示されているんです。

これ、シンフォニーに乗らなくても誰でもサクッと見学できます。

自動ドアをあけてナナメ左側のモニター下にガラスケースに入れて展示されています。

シンフォニーの乗船と下船の際は少し混み合いますが、それ以外はがらーんとしてますので、見放題。

平日の昼下がりに立ち寄ったところ、待合にいたのは1人。

どうやら近隣のサラリーマンの方が昼休憩にゆっくりしにきていたようでした。

あんなに大騒ぎになったのに、けっこうそっけなく展示されています。

ねずみの上には、無関係なシンフォニーのイメージビデオ、左横には宝探しイベントのポップが掲示されていました。

「バンクシー巡回展」とかやったら、目玉として行列ができるぐらいの印象があるのですが、ねずみさん、所在なく佇んでいる感じ。

取り外す際に絵を保護する目的で粘着力の強い黒いテープを使ってしまったことで、黒いテープがはがせなくなり、アートとしての価値を下げている気がしないこともないですが、ねずみはいました。

展示物の横のテキストを引用しておきます。

防潮扉の一部に描かれた「バンクシー作品らしきネズミの絵」
この絵は、港区海岸2丁目に設置している防潮扉の一部に、型紙を使ってスプレー絵の具で描かれたものと考えられています。
世界的に著名なバンクシー氏の作品である可能性があるとの情報提供を受けて、現場の混乱回避と防潮扉の毀損防止、絵の保全のため、2019年1月にパネル部分を取り外し、4月下旬から5月上旬にかけて東京都庁舎で公開しました。
都では、この絵がバンクシー氏によって描かれたものかどうか、専門家等の意見も聴きながら検討しました。専門家によると「バンクシーの作品である可能性が高い」とのことですが、真贋は不明です。
公共物への落書きは決して容認できるものではありませんが、一方でこの絵を地域資源として、描かれた場所の近くで保管し見学できるようにして欲しい旨の声があり、また依然として世間の関心もあることから、日の出ふ頭で展示することとしました。
防潮扉(陸こう)
絵が描かれていた防潮扉は、台風による高潮などが発生した際、閉鎖することで背後地に住む都民の生命や財産を守る役割を担っています。

↓発見当初の防潮堤のねずみ。かわいい。個人的には黒いテープはやめてほしかった。

さらにアップにしてみました。

ガラスで囲われていて、まわりが明るいのでどうしても写り込みがありますが、なるべくわかりやすく撮影してみました。

ユーモラスでかわいい!

なんとも、愛嬌のあるねずみです。

日の出にお立ち寄りの際はぜひ、会いに行ってみてください。

シンフォニーに乗船してなくても記念写真も撮れます。

春霞の向こうにはレインボーブリッジを臨みます。

フジテレビも遠くにぼんやり見えていました。

目の前を客船が横切って行きました。

バンクシーのねずみのお家の2軒隣には、平日・お昼だけ営業している、「ラ・メール日の出」があります。

ランチは税込680円と安い上に、窓から海が見えます。

海が見える食堂で680円ランチ|レインボーブリッジの見える東京湾岸ラ・メール日の出で定食を食べてきた

東京で小さく豊かに暮らす40代

朝メニュー愛好家。都心の小さな1Rで夫婦暮らし中。「ささやかな贅沢」と「遊び心のある節約」をテーマにグルメ・カルチャー・ライフスタイルなど雑多に発信しています。東洋経済オンラインにて「チェーン店最強のモーニングを探して」連載中。ブログ「せまいえ(1ルームで2人暮らし)」運営。著書に「台所図鑑」

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