聴導犬や介助犬って?インターペットでデモンストレーションを見てきた
日本最大のペットイベント「インターペット(東京ビッグサイトにて4月4日から7日まで開催)」で、日本聴導犬協会の「聴導犬・介助犬 デモンストレーション」を体験してきました。
聴導犬・介助犬について、日本聴導犬協会で活躍している犬たちの紹介、デモンストレーションの動画などサクっとまとめました。
聴導犬とは?介助犬とは?
盲導犬・聴導犬・介助犬のことを補助犬といいます。
盲導犬は聞いたことあるけど、聴導犬と介助犬は見たことないし、聞いたこともないという人も多いのではないでしょうか?
聴導犬は、耳の不自由な方に音を知らせる仕事をする犬。
介助犬は、体の不自由な方の生活を助ける仕事をする犬。
日本聴導犬協会では、聴導犬と介助犬の育成を手がけています。
保護犬からの聴導犬育成|犬種もさまざまなカラフルな犬たち
盲導犬は、ラブラドール、ゴールデンレトリバーと犬種がある程度決まっているイメージがありますが、日本聴導犬協会の聴導犬と介助犬は犬種を特定していません。
聴導犬のひさちゃんは、保護犬出身の雑種。
シーズーのかなちゃんは、今年聴導犬デビューしたばかり。協会の活動を支持するブリーダーから譲渡されました。
コッカプーのよしくんは、PR犬として、デモンストレーションで聴導犬と介助犬の仕事ができる逸材です。
シーズーのひめちゃんはいったんは聴導犬の認定を受けましたが、引退後に目の遺伝性疾患がみつかりました。現在は治療を継続しながら、デモンストレーションで大活躍し「デモの女王」と呼ばれています。
ラブラドゥードルのこうちゃんは、一般家庭からの譲渡犬です。
保護犬出身の犬や、事情があってやってきた犬たちも、聴導犬として活躍しているのです。
聴導犬の仕事|目覚まし時計の音を教える
ここからは、動画で聴導犬・介助犬のデモンストレーションを紹介します。
目覚まし時計の音を、ユーザーに伝える聴導犬。
聴導犬は、目覚まし時計の音を記憶して、鳴るとユーザーの胸の上に乗って音を知らせて起こします。
各々の子の起こし方は様々で、優しく起こすひさちゃん。こうちゃんの場合は、なかなかハードな起こしっぷりで、一発で目が覚めそうです。
介助犬の仕事|落としたスマホを手渡しする
体の不自由な方の生活を助ける介助犬は、車椅子のユーザーがスマホなどのものを落とした際は、加えて手元まで持ってきてくれます。
車椅子の下や後ろなど、ものを取る際に邪魔になるため手からリードを離しています。
それでも逃げることなく、スマホを拾い上げ、その後落としたリードも渡します。
聴導犬の仕事|音を知らせて鳴っている方へ導く
聴導犬はベルの音がすると、立ち上がってユーザーの膝にタッチをして音が鳴っていることを知らせます。
その後「なに?」という両手のひらを天井にかざす動作をすると、音のいる場所までユーザーを誘導します。
聴導犬は訓練で覚えた音のほか、自身で知らせるべき音を判断してユーザーに教えるそう。
犬に負担のない動作|犬種によって訓練内容を変更
日本聴導犬協会ではさまざまな犬種を訓練するため、犬の体系や特性によって訓練内容を変えています。
ダックスフンドの候補犬ファーファちゃんは、腰に負担のないように、音を知らせる際に、膝タッチではなく、ユーザーさんの足の甲を踏むように訓練を受けています。
聴導犬は仕事をしていない時も大切
聴導犬はバスや電車、職場やさまざまな施設でユーザーと行動を共にします。
音を教えるのはもちろん大切ですが、それ以外の移動や待機時間のマナーも、聴導犬の仕事です。
ユーザーの足元にプレイスマットを敷いてもらい、その上で伏せて待機している、候補犬のファーファちゃんと聴導犬のかなちゃん。
どんな環境でもリラックスして休憩できるのは、重要な資質だそうです。
聴導犬・介助犬がもっと認知される世の中に
以上、インターペットの日本聴導犬協会「聴導犬・介助犬デモンストレーション」レポートでした。
盲導犬が800頭以上いるのとくらべると、聴導犬・介助犬はそれぞれ約55頭前後しかいません。そのため、その存在をご存知ない方も多いようです。デモンストレーションでも初めて知ったという方もおられました。
補助犬の普及のために、まずは多くの方に存在を知っていただくことが大切なのかもしれません。
【関連サイト】
>日本聴導犬協会(公式)
>インターペット(公式)