【富田林市】龍泉寺庭園の紅葉が見ごろを迎えました。ハイキングを兼ね山の中腹へ美しい庭園を眺めましょう
市内の木々を見渡すといよいよ紅葉の足音が聞こえてきました。どんどん色づき始めてきています。
標高278メートルの嶽山(だけやま)の中腹にあり、池に龍が棲む伝承がある龍泉寺庭園(りゅうせんじていえん)。国の名勝にも指定された庭園では、一足早くピークに近い紅葉が見られます。
今回はハイキングを兼ねて登ってみました。金剛バス東條線の龍泉バス停で下車すると、すぐに寺までの登山道(参道)があります。
紅葉を見る前に、秋の実りがそこかしこに。柿のほか、山の中腹まで上がっていけば、黄色い実がたわわになっているミカン畑が広がっていました。
途中いくつもの道しるべがあるので、迷うことがありません。龍泉寺はこの左右の道、どちらからでも行けますが、より近いのは今回利用した右側の道。ただし、少し坂が急です。
登り坂なので、約20分、ようやく龍泉寺まで登って来ました。龍泉寺は高野山真言宗の仏教寺院。入山料金は中学生以上大人ひとり300円、小学生150円です。ちなみに画像の仁王門は大阪府最古のもので、国の重要文化財に指定されています。
創建は594年の飛鳥時代、推古天皇の時代に蘇我馬子(そがのうまこ)が建立しました。そんな古い歴史のある龍泉寺には、併設するように咸古神社(こんくじんじゃ)が鎮座していますが、今回は寺や神社の話ではなく、境内にある庭園の美しい紅葉を紹介しましょう。
こちらが国の名勝に指定されている、龍泉寺庭園です。伝承では池の中には龍が棲んでいるとされ、あるとき悪さをして池の水を枯らすことがあったとか。
その後、空海がこの地にきて祈祷によって雨が降り、池が水を得ます。そして池に浮かぶ3つの小島に、それぞれ聖天(しょうてん)、弁才天(べんざいてん)、叱天(だてん)を祀りました。さらに、咸古神社に牛頭天王を鎮守したとか。
池のほとりには、驚くほど美しい紅葉が姿を見せてくれていました。緑からだんだん赤に変わっていくグラデーションが、最高です。
紅葉を愛でながら、ゆっくりと時間をかけて池を周遊しました。
ここで注意点があります。明確な理由はわかりませんが、庭園を時計回りに回ると途中で柵があり先に進めません。そのため、池の正面から時計と逆に回っていくと良いでしょう。
こちらがその途中にある柵です。しかし時計回りとは逆方向に歩けば、池の裏まですべて回れます。
ということで、池を反時計回りに行くと、こちらの祠がありました。実はこの祠の中に「雨井戸」と呼ばれる井戸があり、空海がここで雨乞いをしたと伝承されています。
雨井戸からさらに進むと、観音像が安置されていました。
そして、この日は天気が良かったので、池面を写してみると、まるで鏡のように空と雲、そして庭園内を彩る木々の姿が映し出されました。
そして美しい紅葉の木々は、ずっと見続けても見飽きることありません。しばらくその場でたたずみました。
龍泉寺
住所:大阪府富田林市龍泉888
電話:0721-34-3134
入山時間:9:30~17:00
入山料:中学生以上300円、小学生150円
アクセス:近鉄富田林駅から金剛バス、龍泉バス停下車徒歩20分