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【富田林市】「かんぽの宿富田林」来年春の売却後はどうなるの?その前に日帰り入浴とランチに行きました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

晩秋となり、紅葉はますます赤く染まってきました。そして気が付けばすっかり肌寒くなり、そうなると温泉が恋しくなります。近くの日帰りで気軽に入れる温泉といえば、かんぽの湯富田林ということで、日帰り入浴に行ってきました。

ところでかんぽの宿が売却され、来年の4月から経営が変わります。

かんぽの宿は、郵政民営化前は簡易生命保険法第101条に基づき設置された、簡易保険加入者を対象とした養施設・老人福祉施設という「福祉施設」の位置付けでした。いちばん最初に開業したのは、1955(昭和30)年 10 月に開業した「熱海」だそうです。

かんぽ保険利用者が優先的に使えるようになっており、一般利用者は別料金が必要。かつては郵便局で予約できました。そして郵政民営化以降はそういった条件が外され、一般的な宿泊施設となりました。

2021年10月の日本郵政グループ(外部リンク)からの発表によると、2007年の郵政民営化に伴い、前身の日本郵政公社から「かんぽの宿」の71施設を承継したものの、競争激化による客数の低迷で経営不振に。不採算施設を中心に、施設の廃止を段階的に進めました。

さらに新型コロナウイルス感染症の影響が追い討ちをかけ、今後の収益改善が見込めないと判断。ホテル・旅館の運営に実績のある事業者へ譲渡することが決まります。こうして現在稼働している33のうち、32施設の売却が決まりました。

私がいちばん気になるところというと、やはり、かんぽの宿富田林の行く末。

売却先として、株式会社マイステイズ・ホテル・マネジメント(外部リンク)への譲渡が決まったそうで、経営引継ぎは2022年の4月。うれしいことに、今の従業員の皆さんの雇用は守られて、引き続きこのホテルでお仕事されるそうです。

またかんぽの宿メンバーズカード会員制度については、引き続き継続して利用できるとのこと。かんぽの宿の新しい名称については、現在、協議中とのことです。

ホテルグループで引き続き営業されることで、とにもかくにも一安心! そうして、経営が変わる前に「かんぽの宿富田林」をじっくり味わいたいと思いました。

かんぽの宿富田林への行き方です。嶽山城山頂に立つ施設に車以外で行く方法として、シャトルバスがあります。富田林駅北口のバスターミナルに画像のようなバス停があり、無料のシャトルバスで、1日6本のバスが出ています。

時間になると立派なバスが来ました。11月現在、コロナ禍の影響で、お昼の入浴利用時間が11:00~15:00(受付終了14:00)なので、日帰り利用の場合は遅くとも13時のバスに乗りましょう。

バスの中です。この日は平日で早い時間だったので少ないですが、土日祝日であれば、もっとたくさんの人が乗っているのではと思います。

バスは、富田林駅から石川を渡り、田園地帯を抜けると、山道を登っていきます。そしてそのいちばん高いところに建物がありました。

入口の自動販売機で、料金を払います。さて、ロビーの正面に見えるざぶとんのようなものは、かんぽの宿キャラクター「ゆのぽん」(外部リンク)

このキャラクターが、来年の売却後にどうなるか、非常に気になります。

富田林の隣、千早赤阪村の木工芸品が展示してありました。

ロビーでゆっくりくつろいでもいいのですが、目的は入浴なので急ぎましょう。大浴場は2階にあります。

2階に上がってきました。平日だったためか、やはり利用者は少ないです。そのため貸し切りに近い感覚でゆったり利用できました。

こちらは2階にあるプチギャラリー「リアルアート展」です。入浴の前後にゆったりと眺めてたいところ。絵は定期的に掛け替えているそうです。

ここは脱衣所です。ちょうど誰もいなかったので撮影しました。

画像提供:かんぽの宿富田林
画像提供:かんぽの宿富田林

露天風呂の画像は、お借りしました。ここは嶽山山頂付近(標高280メートル)の上に建物があるので、とにかく絶景!ここからは金剛・葛城の山々やその下に広がっている田園地帯など、お湯に入りながら、山々の勇姿を見ることができます。

画像提供:かんぽの宿富田林
画像提供:かんぽの宿富田林

こちらは内風呂です。この画像もお借りしました。

さて、温泉表示を見ると、ここは人工温泉だとわかりました。岡山県からの光明石を使った人工的な温泉で、疲労回復・腰痛・肩のこり・痔・神経痛・リウマチ・冷え症・産前産後の冷え症といった効能があるようです。

本来は天然温泉だったらしく、現在人工温泉になった理由については公式ページに記載していました。引用します。

温泉ポンプ故障のため、2018年11月1日から露天風呂に天然鉱石浴用剤「光明石」を使用した光明神々温泉(人工温泉)を導入し、12月28日からは、大浴場にも光明神々温泉(人工温泉)を導入いたしました。富田林嶽山温泉(天然温泉)につきましては、復旧の目途が立ち次第改めてご案内します。

(かんぽの宿 富田林さん より引用)

施設利用後に確認すると、確かに温泉の泉源がありました。

中も見られました。ここから温泉が湧き出ていたようです。温泉を調べると、これは富田林嶽山温泉という名前。ナトリウムやカルシウムを含む塩化物温泉で、神経痛や筋肉痛、冷え性、慢性婦人病や皮膚病などに効能があります。

売却の問題もあるので今後どうなるかですが、ぜひ復活して欲しいですね。

さて、湯上りに昼食をいただきました。レストランは1階にあります。レストランの利用時間は、11:00~14:00(オーダーストップ13:30)なので、利用時間には注意が必要です。ちなみに、画像のメニューはイチオシの一汁七菜膳(1,600円)です。

こちらはお刺身定食(1,600円)です。ボリュームもあり、とても美味しくいただきました。このほかにも、事前予約制で入浴料付きの日帰りプランとその場で注文できるランチメニュー(外部リンク)があります。

レストランと同じ1階には売店があります。地元の野菜や果物を販売していました。お値段も安くて、お土産にピッタリですね。

売店では、他にもお土産になりそうなものをたくさん売っているので、帰りのシャトルバスの待ち時間に利用してもよさそうです。

手作りで温かみのあるPOP
手作りで温かみのあるPOP

ちょうど露天風呂に入っている時、90歳近くの方とご一緒し、ふとしたことで私にいろいろ裏話をしてくれました。その方は毎週のようにかんぽの宿富田林で日帰り入浴に来られるような、本当の常連さま。

その年齢には見えないとてもお元気な方で、こうしてひとりで歩いてお風呂に来ることが健康の秘訣とおっしゃっていました。確かに、景色のよい大きなお風呂でリラックスすることは、身体に悪いはずはありません。

かんぽの宿富田林(外部リンク)
住所:大阪府富田林市龍泉880−1 
電話番号:0721-33-0700
お昼の入浴時間:11:00~15:00(受付終了14:00)※2021年11月現在
お昼のランチタイム:11:00~14:00
アクセス:近鉄富田林駅からシャトルバスを利用

奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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