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【河内長野市】河内長野駅前、長野商店街の平尾商店はグルメ名店のご用達。水曜魚市のお惣菜は安くて美味!

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野は海から少し離れていることもあり、海の幸はあまり期待できないイメージがあります。しかし実際にはそんなことは全くなく、鮮度の高い魚介類を販売しているお店が何軒もあります。

河内長野駅前から続いているアーケード「長野商店街」にある平尾商店さんは、そのなかでも別格といえるお店です。

平尾商店さんは、商店街ではもっとも古いお店のひとつ。終戦直後の昭和22年が創業で、今年で76年目だとか。現在の阪南市にある尾崎で料理店を営んでいた先代(現店主のお父さん)が、この地で食料品店を開きました。

この歴史の長さは、まさに長野商店街の生き字引のようなお店。二代目の店主さんのお話では、かつての商店街はアーケードの中は隙間もないほど、連日多くの買い物客でにぎわっていたそうです。平尾商店さんの斜め前にあるにぎわいプラザは、映画館だったとか。

日本料理 喜一さん
日本料理 喜一さん

平尾商店さんが別格というのは、その歴史の長さだけではありません。その証拠に、一般小売だけでなく、業務用としていろんなお店に卸しているのですが、その卸し先がすごいのです。

割烹・寿司 魚よしさん
割烹・寿司 魚よしさん

河内長野市内では、南天苑さん、日本料理喜一さん、炭火焼き鳥一徹さん、居酒屋丸福さん、麺棒万作さんなど。また市外でも富田林市の魚よしさんなど、加えて大阪市内にも顧客を持っているとか。

いずれも、名前を聞くだけでなるほどと頷く、こだわりの料理を出している名店揃い!

大阪市中央卸売市場
大阪市中央卸売市場

平尾商店さんは、こういった名店の要望を聞いたうえで、大阪市福島区にある大阪中央卸売市場に、市場の休みの水曜・日曜以外の毎日、仕入れに行っています。

早朝2時に河内長野を出発し、4時ごろ仕入れ。そのあと大阪市内で取引しているお店に配達後、河内長野に戻ってくるとか。午前中は、河内長野や富田林など周辺のお店に配達に回ります。

それでは、平尾商店さんの店頭の、実際に販売しているものを見ていきましょう。さすが大阪中央卸売市場直送のお魚たち。見た目からして、鮮度が高いことがわかる品揃えです。

港町の朝市を思わせる雰囲気。どれもこれも美味しそうで、何を買おうか迷ってしまいますね。

いけすには、珍しいわたり蟹もいますし

イセエビもいます。高級店に卸しているお店だからこその品ぞろえですね。

海の幸のほか、淡水魚のもろこのつくだ煮や川エビの佃煮、豆類など、本当に幅広い品ぞろえ。

店主さんがイチオシのものを教えてくれました。こちらは平尾商店自家製のからすみです。料金を確認してさらに驚きました。台湾の名産地、高雄の専門店のからすみよりも安いからです!

今はコロナ禍でできませんが、かつては安いからすみを手に入れるためにわざわざ台湾高雄に足を運んだ人も多かったとか。それが台湾どころか河内長野でお得に手に入るとは!

平尾商店さんは魚介類のほか、野菜にも力を入れています。特に、地元の野菜にこだわり、農家さんから直接仕入れるものも少なくないとか。

店頭にある野菜の数々を見ると、高級店に卸しているのがわかるレベルの高い品物がそろっています。

地元河内長野産の大根もあります。それにしても1本100円は、農家さんの直売所なみのお値段ですね!

富田林板持の特産品、海老芋も販売していました。

さらに平尾商店さんでは、卸売市場がお休みの毎週水曜日に魚の朝市を行っていて、特売品としてお造りや出来立てのお総菜を販売しています。

ここで「朝市」と書いていますが、朝だけやっているのではなく、8時から19時まで営業。配達で忙しい午前中より、午後の方がゆっくりお買い物がしていただけるとのことです。

水曜日は仕入れに行く必要がないので、その時間にお惣菜を仕込むのだとか。平尾商店さんの強みの、いろんなお魚を使ったおかずが用意されています。

こちらは天然ぶりの照り焼きです。10センチ以上ある大きな一切れが、なんと150円!

ハタハタのから揚げも本当にお得ですね。おもわず両方とも買わせていただきました。

最近、平尾商店さんのことをSNSで紹介した人がいたようで、若いお客さまも増えてきているとか。

「プロの料理店が使うものを、一般のお客さんにもできるだけ安く提供したい。お店に来たときに、今日は煮魚にしたいのだけどどれがいい?とか、お造りはなにがいい?など、いろいろ質問してほしい」と店主さん。

「ちゃんとしていたら店は続く」とは、先代から何回も言い聞かされた言葉だとか。店主さんは、この言葉通り、人とのつながりを大切にしながら真面目に商売を続けることをいちばんの信条にしてきたそうです。

それでは、平尾商店さんで買ってきたものを紹介しましょう。カワハギ1匹の姿造りが、なんと800円!別に包装してもらった肝を、ポン酢で溶きながら食べるとおいしいと聞き、さっそく実践しました。これにはもちろん日本酒をお供にしましたが、お酒が進むこと進むこと!

カワハギのお造りをいただいた残り、アラの部分を翌日、白味噌汁にしました。これは、平尾商店さんから、お刺身を食べた後にぜひ汁物にとのおすすめです。

こちらは天然ぶりの照り焼き。これが150円とは、驚き以外の何物でもないです。これ以外に、大粒5個のカキフライ(200円)、5本の海老フライも食卓に上りました。

ということで、平尾商店さんの素晴らしくお得な食材やお惣菜の数々。今回は取材をする立場でお伺いしましたが、これからは客として定期的に通いたいと思いました。

平尾商店
住所:大阪府河内長野市本町12-21
電話番号:0721-52-2040
水曜朝市営業時間:8:00~19:00(午後来店が望ましい)
アクセス:南海・近鉄河内長野駅から徒歩3分

奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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