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【富田林市】おもわず声が出るほど映える雛点心!滝谷の割烹・高野さんは雛祭り料理が3月31日まで

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

「すごい!可愛い!」テーブルに運ばれてきたお料理を見て思わず声を上げてしまったこのセット。滝谷の老舗割烹・高野さんの雛点心です。

見た目も華やかなこのセットは、3月31日までひな祭りの特別メニューとして、毎年、趣向を凝らして提供されています。

割烹・高野さんは近鉄滝谷不動駅近く、東高野街道沿いのお店です。以前から気になっていたのですが、先日も近くを通ると「お雛祭り」と書かれた気になるPOPが貼ってありました。

内容は次の通りです。朝日屋と書いてありますが、調べて見ると法人名(株式会社)で、店の名前が割烹・高野とのこと。姉妹店として和歌山県の橋本市に割烹・智さんがあるそうです。

昼間だけの雛点心(2800円)と、昼も夜も注文できる雛懐石(4500円)があります。これはひな祭りで雛人形を見るだけでなく、その横で豪華な料理に舌鼓というもの。「これは行って味わってみないといけない」というわけで、さっそく雛点心を予約して行ってきました。

当日は、予約時間の午前11時30分少し前に近鉄滝谷不動駅に着きました。割烹・高野さんの場所は、瀧谷不動尊とは線路の逆。滝谷不動駅からは南側、河内長野方面に3分ほど歩くとあります。

割烹・高野さんの入り口です。手前が庭になっていてその奥にお店があります。

庭にあった石灯篭、手前の花にも季節を感じます。

大きな狸と小さな狸が出迎えてくれました。

それでは中に入ってみましょう。

玄関から中に入ると、いきなり段飾りの雛人形が飾られていました。

また玄関ドアのすぐ横をみると、こちらもいろんな雛人形が飾られています。

店内は半個室の状態で、あちらこちらにお雛様が飾られ、桃の節句らしい華やかな雰囲気。その中の一室に案内してくれました。

すでに席が用意されていました。これをみると「春が来た!」と一瞬にして感じました。

さてテーブルの後ろを見ると、アンティークの和箪笥の上、ここにも雛人形が飾られています。

半個室ですが、他の席とはずいぶん離れているので、コロナ禍も気になりません。またすだれを使った和的な間仕切りは、風流な雰囲気があって大変心地良いですね。

今回は事前予約時に「雛点心」を注文しているので、席に座って待つだけです。

天井を見ると、竹で編んだような細工(網代天井)が施されており、実に手が込んでいます。

待っている間も、飽きることのない客室飾りの数々。こちらもおめでたい水引やつまみ細工を使った伝統的な和の飾り物ですね。

さて、割烹・高野さんの雛点心が登場しました。赤に金色の飾りが施された塗りのお盆に、それこそ山盛りの華やかな料理たち!食前酒としてノンアルコールの甘酒も用意されていました。

内裏雛の前にあるのは、三人官女でも五人囃子でもない、春の食材を使った手の込んだ料理の数々。

しかし、それだけではありません。驚いたことに内裏雛そのものが食器でした。人形の形をした蓋を取ると、中に海老豆などの料理が入っています。

またこちらの雪洞(ぼんぼり)の中には金平糖(コンペイトウ)が入っていました。かわいらしいですね。

少し遅れて椀物とタケノコの炊き込みごはん、香の物が登場しました。この汁物の器も季節らしい桜色をしています。まさに春爛漫の風情ですね。

さて、椀物の中にはこのように、とても大きなハマグリが入っていました。まさしくおひな祭りの料理です!

こうして料理が揃っったところで、蓋を取った雛点心を再度紹介しましょう。

手鞠寿司も、三種類の異なる魚、まぐろ、鯛、サーモンを使っています。ひとつずつは、非常に小さい一口以下のサイズです。

焚き合わせは、海老、桜生麩、こんにゃくなど。そして料理の下にも隠れるように料理があるから食べながら宝探しのよう。小鉢の下には、小さな桜餅も見えますね。

さてこちら、右上にはローストビーフのサラダが入っています。真ん中のアラレを衣にしているのはエビの天ぷら。アラレとエビの相性も見事に味の調和がとれていました。

本当はすべて紹介したいものの、とても紹介しきれません。何しろ「もう終わりかな」と思って箸を進めたら、下からは他のお料理、たけのこ煮やだし巻き卵まで出てくるのです。

たけのこ、ふきのとう、菜の花、そら豆、いんげん......。春の食材がひと足早く勢ぞろい。お昼ごはんには少し高い2,800円というお値段でしたが、それをお値打ちに感じるほどの職人技料理の数々。

本当にコスパがよく、そしてフォトジェニックな、「映え」という意味でも最高だった雛点心でした。

見た目以上にボリュームがあった料理を完食させていただいた後、デザートが来ました。

中には桃のゼリーがぎっしり。その上に桃のシロップ煮とホイップ、いちご、ドライフルーツがトッピングされています。すでにおなかがいっぱいでしたが、デザートは別腹とは本当のことで、こちらも完食。ごちそうさまでした。

食後に割烹・高野さんの給仕の方に簡単にお話をお伺いすると、割烹・高野さんは、現在3代目さんがされているとのこと。詳しい年数は聞き逃しましたが、おそらく創業100年近く続いている老舗なのでしょう。

ひな祭りのコースは3月で終わり、そのあと四季ごとの懐石料理や松花堂などの膳、お弁当を用意しているとのことで、仕出し料理の配達もされているとか。

また2月、6月、11月の年3回、落語会を行っているそうです。

帰ろうとすると、ご婦人のグループが車から降りて来店していました。季節感とリッチな気分に浸れる割烹・高野さんは、地元の女性たちに人気の名店なのでしょう。実際に食べてみて、その味に脱帽でした。

割烹・高野(朝日屋)
住所:大阪府富田林市錦織中2丁目1-12
電話番号:0721-24-2963
※料理はすべて事前予約制
アクセス:近鉄滝谷不動駅から徒歩3分
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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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