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【富田林市】自動車教習所のようにも見える、富田林ちびっこ交通公園。その由来などを探ってみました。

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

児童公園といえば、ブランコや滑り台、シーソーやお砂場といった遊具がある場所というのが一般的なイメージですね。しかし富田林市内には、単なる遊具に加えて、交通ルールが学べる「ちびっこ交通公園」があります。

富田林駅から近く、寺内町のすぐそばということもあって、これまでちびっこ交通公園の近くにはよく行きます。ここで改めて、ちびっこ交通公園はどうしてできたのか、何があるのか、また利用はどのようになっているのかなどを調べてみることにしました。

ちびっこ交通公園の場所をおさらいしましょう。富田林駅から中央商店街を南に歩いていくとあります。

一見、寺内町の中にあるように見えますが、ちびっこ交通公園は重要伝統的建造物群保存地区のすぐ北側で範囲外。また筋を間違えて南に向かうと、本町公園があります。間違えないように注意しましょう。

ちなみに大阪府内では、同様の公園は摂津市の正雀ちびっこ交通公園(外部リンク)というのがあります。確認できる限り、府内で2か所しかありません。これはなかなか珍しい公園です。

ちびっこ交通公園は、1970(昭和45)年に出来ました。ちなみに摂津市の正雀ちびっこ公園は、その4年後にできていますから、もしかしたら富田林の交通公園の様子を見て作った可能性があります。

ちびっこ交通公園が完成した頃の広報誌:富田林市農とみどり推進課みどり公園係提供
ちびっこ交通公園が完成した頃の広報誌:富田林市農とみどり推進課みどり公園係提供

より詳しく公園のことを知るために、富田林市農とみどり推進課みどり公園係の人に問い合わせてみました。いちばん気になる点は、この公園を誰が考えて作ったかということです。その回答は次の通り。

誰の提唱によって交通公園を設置するに至ったかについてですが、資料等が残っていないため不明です。

残念ながら不明とのことでした。ちびっこ交通公園が完成した1970年は、西岡潔(にしおかきよし)市長の時代。市長が提唱したのか、当時の市会議員、あるいは市民の誰かによるものかわかりませんが、今考えても素晴らしい発想だったと思います。

さて公園内を見てみましょう。信号機があり、今もしっかりと動いています。

交通標識もちゃんとあります。ちびっこの勉強には最適ですね。

今は青信号ですが、定期的に赤信号に変わりました。いまはコロナ禍で実施されていないそうですが、その前までは近隣幼稚園・保育園の園児を対象に、交通安全教室がこの公園で行われていたそうです。

もうひとつ気になることがありました。ちびっこ交通公園を見ると、どうしても自動車教習所を思い出します。

実際に信号機が動いている点などもあり、もしかしたら自動車教習所の物を使っているのかなと。

しかし、富田林市農とみどり推進課みどり公園係に聞いてみると、

自動車教習所で使用されているものがわかりませんので、お答えしかねます。

という回答でした。

自動車教習所の物かどうかはともかく、交通ルールを小さいうちから学ぶことは大切なこと。交通事故を減少させるためにも、とても有意義なことですよね。

こちらは踏切をイメージしているようです。

近くを通っている近鉄長野線は、踏切が多いので大事なところ。

よく見ると、通常の遊具もあるので、しっかり交通ルールを勉強した後に遊べますね。

公園内には公衆トイレがあります。観光地・寺内町のすぐ近くにあるので、観光客にとっても助かります。

ということで、ちびっこ交通公園をじっくりと見てみました。南河内地域ではここだけ、大阪府下でも2か所しかない交通公園。

コロナ禍が落ち着けば、また近所に住む幼児たちの学びの場となることでしょう。

ちびっこ交通公園(外部リンク)
住所:大阪府富田林市本町10
アクセス:近鉄富田林駅から徒歩5分

奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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