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【河内長野市】烏帽子形八幡神社のえびす祭だけなぜ7日?その理由を探りつつ、昨日の宵宮の様子を見ました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野も含めた主に関西地方では、初詣が終わると次に十日えびすという行事がありますね。関西で賑やかな理由は諸説ありますが、一説には江戸時代のタブーとして豊臣秀吉や豊臣家を支持しようとする勢力を徳川幕府が嫌って弾圧していたことに関係します。

それは、えびす神を拝んでるふりをしながら、実は密かに秀吉を崇めていたというもの。秀吉の御神像をえびす宮に隠して、えびす神の前で実は秀吉を拝んでいた風習が発展したと言われています。

昨年の長野神社の十日えびす
昨年の長野神社の十日えびす

そんな十日えびすを祀っている神社によっては初詣よりも賑やかな所も多いので、正月気分が持続しているような楽しさがあります。

また1月10日前後にお祭りがある理由は、えびす神の誕生日が1月10日だからという逸話があります。

しかし、意外なことにえびす神を祀っている神社のうち、烏帽子形山に鎮座する烏帽子形八幡神社境内にある恵比須社のえびす祭は、なぜか3日早い1月7日にお祭りをしています。いったいどういうことでしょうか?

その謎を探ろうと、昨日1月6日の宵宮に行ってきました。

烏帽子形八幡神社は東側にある高野街道から階段を上がる表参道がありますね。ところが歩くのが好きなのにどうも長い階段があまり好きではない私は、階段のない南側の入り口から入ることにしました。

神社が烏帽子形山の中腹にあるので、西からは山の中を歩くことになります。竹林が生い茂っていて、なかなか良い雰囲気ですね。

参道の木を見ると小さな枝が出ていました。最初はご神木で後からつけているのかと思いましたが、どうやら自然に出てきているようでした。

参道を歩いていくと、やがて神社の境内が見えてきました。駐車場にもなっているので、ここから歩いていく人も多いのでしょう。

「商売繁盛で笹もってこい」のメロディが聞こえ始めました。見るとこのように拡声器があって、そこから出ていたようです。

でもこういうメロディが聞こえると、まだ1月6日ですが、えびす神のお祭りという気がしますね。

ということで境内に入りました。烏帽子形八幡神社の本殿は八幡神を祀っているので、えびす神ではありません。また手前にあるのは稲荷神社なのでこれもえびす神ではないのです。

焚火があり、氏子らしい人がいたので、思いきって質問をしました。「なぜ烏帽子形神社のえびす神は10日ではなく7日なんですか?」と。

すると氏子の人も詳しくはわからないといいます。ただヒントをいただきました。烏帽子形神社のえびす神は山陰の出雲方面の神様が関係しているというのです。

山陰の出雲方面の神様ということで、烏帽子形神社のえびす神は事代主命(ことしろぬしのみこと)系のえびす神だとわかりました。実はえびす神というのはそのほかに蛭子命(ひるこのみこと)系というのがあり、西宮神社で祭られているえびす神が蛭子系です。

ちなみに蛭子命とは国造りの際に伊弉諾命(いざなぎのみこと)と伊弉冉命(いざなみみこと)が最初に産んだ子ですが、手段を誤ってできたために良くない子どもとされ、海に流したという神話があります。

それに対して事代主命は、出雲大社の祭神・大国主命(おおくにぬしのみこと)の子供で、国譲りの神話に登場する神様です。調べてみると柏原黒田神社の摂社・柏原恵美須神社のえびす祭も、烏帽子形神社同様に1月6・7日に行っていることがわかりました。

主祭神は烏帽子形えびすとおなじ事代主命です。ところがややこしいことに、同じ事代主命を祀っている今宮戎神社のえびす祭は10日に行われています。不思議ですね。

そんな事代主系のえびす神総本宮は山陰の美保関にある美保神社(外部リンク)で、HPをみると毎月7日にえびす祭の神事が行われています。(1月7日は初えびす祭)となっています。

そのために烏帽子形八幡神社のえびす神のお祭りは1月7日で、前日の6日が宵宮だったんですね。

余談ですが、美保神社では4月7日に青柴垣神事(あおふしがきしんじ)という特別な神事が行われるそうで、これは国譲り神話に基づいたもの。国譲りの交渉により事代主命が青柴垣に隠れるという場面を再現しているそうです。

いつか機会があったら4月に美保神社まで足を運んでもいいなあと思いました。

烏帽子形神社のえびす祭が1月7日に行われている大まかな理由は、本宮である美保神社のえびす祭と日程を合わせているということはわかりました。ところが肝心のえびす神を祀っているお社が見つかりません。

先ほどの氏子の人にもう一度質問とも思ったのですが、「そんなことも知らずに来たのか」とか言われたら恥ずかしいので、表参道からそのまま降りることにしました。

最後に拝殿からお参りをして階段を降ります。

登るのは苦手ですが、降るのは手すりがあればそれほど苦ではありません。

階段を下りていくと真ん中あたりが明るいです。すると左側にお社を発見、明かりがともされています。ここに烏帽子形のえびす社があったんですね。

右側も明るいと思ったらえびす関係の縁起物を用意するところのようです。

事前情報で知りましたが、今年は本宮での餅まきやぜんざいの接待はコロナ禍の関係で行っていないとのこと。ちょっと残念ですね。

ということで、階段の真ん中まで降りてきました。

こちらに烏帽子形恵比須(えびす)社と書かれています。

ということでえびす神に参拝しました。

こちらが縁起物の授与所のようです。宵宮のまだ明るいうちなので比較的のんびりしている雰囲気ですが、もっと遅い暗くなってからや今日の本宮だと様子が違うのでしょうね。

ということで烏帽子形八幡神社にある烏帽子形恵比須神社の謎ときと宵宮の様子を紹介しました。

今日は本宮です。残念ながら例年とは少し違うようですが、せっかくの土曜日なので年に一度のえびす神を参拝に行ってもよさそうです。

烏帽子形恵比須神社
住所:大阪府河内長野市喜多町331 烏帽子形八幡神社境内
アクセス:近鉄・南海河内長野駅から徒歩14分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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