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【河内長野市】片添地区に地図には出てこない水路を発見!どこに流れているのか天見川まで歩いて捜索した

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

私が町歩きするとき、よく利用するのが地図アプリです。しかし、そんな地図アプリにも載っていないものに出くわすことがたまにあります。特に、細い用水路などは、地図上に出てこない場合がよくあります。

例えば三日市町駅から見て東側、清見台と美加の台の隙間には石見川が流れ、その下流には東片添町と中片添町がありますが、そこにも地図に載っていない小さな水路があるのを見つけました。

地図を見るとこういう位置関係ですね。真ん中に石見川が流れているのは、確かに地図に表示されています。

同じ場所を航空写真で表すとこうなります。少しわかりにくいですが、帯のように緑が続いているところのひとつ(下側の細い方)は石見川が流れていて、上の地図と見比べると何となくわかるかと思います。

そして、この航空写真の一部を拡大すると。

このように、よく見ると小さな筋のようなものが見えますね。これが地図には表示されていない小さな水路です。

この小さな水路は、ほぼ道路と並行して流れていましたので、実際に歩いて追いかけてみることにしました。

清見台と美加の台の間、石見川沿いに歩いていくと、ガードレールの後にフクロウの置物を見つけました。一瞬本物かと思ってしまって、びっくりしました。

そのあたりから、この小さな水路の存在に気づきました。

小さな水路は本当に細く、幅数十センチしかありません。そのため地図には登場しないのでしょう。しかし実際にそこに行くと確かに存在し、水が勢いよく流れていました。

並行して道路があります。この道路は三日市町駅方向に向かっていますが、水路はどこまで続くのでしょうか?

見つけた時と比べて、流れの勢いが少し落ち着いた感はありますが、それにしても本当にきれいな水です。恐らく石見川から分流したものだと思われます。

どんどん歩いていきましょう。水路の幅は狭いですが、深さはそれなりにありそうです。

道路がカーブすると水路も並行してカーブしていきますね。

ちなみに、道路の反対側にあるのは石見川本流です。細い水路の水は、人工的に作られたところに流れているのに対して、こちらは自然に任せた流れという感じですね。

水はきれいですが、流れが早いためか小魚などは見つかりません。いないことは無いとは思いますが、それくらい水路には水以外何もないという感じでした。

水の流れはずっと続いていますね。どこまで続いているのかますます気になります。

やがて、片添と書いた文字が見えてきました。だんじり小屋のようです。

このあたりまで来ると、水路が道路から離れていきます。

ふとみると小さなガスホルダーのようなものが見えますが、あれは現在は稼働をストップしている三日市浄水場のすぐ横にあるものです。なので関係しているのものと思われます。ガスではなく水を入れるのでしょうか?

このような自動販売機を見つけました。片添町の自動販売機?ということは、自動販売機の収益の一部は町内会の予算として使うのでしょうか?

お茶やコーヒーなどのドリンクが、1本50円から販売しています。これはとてもお得ですね。散歩の休憩に激安ドリンクを飲むのもありです。

そのまま道路を歩いていくと、再び水路と並行し始めました。

このあたりから、水路が見えなくなります。いわゆる暗渠(あんきょ)ですね。

暗渠にはなりますが、このようにところどころで顔を出すので、水路の追跡は可能です。

さて水はどこに向かうのでしょうか?

しばらく行くと、道路から離れて、家に挟まれた奥の方に行ってしまいました。水路の追跡はここで終了でしょうか?

と思っていたら意外なことが!家に挟まって見えなくなると思っていた手前で、なんと小さな滝になっていました。

元々の水路が小さいので落差も1メートルあるかないかくらいだと思います。それでもこの勢いよく流れ落ちる姿は、小さいものの瀑布(ばくふ)という言葉にぴったりですね。多少はマイナスイオンが出ているかもしれません。

その先も、水路はまだ追いかけられそうです。

振り返って、先ほどの滝をもう一度見ましょう。この位置から見ると、まるで温泉施設で肩をマッサージ出来るお湯のジャグジーのように見えますね。

さて、川の流れの追跡に戻ります。

三日市町駅の近くに来たからでしょうか?家が多くなり水路も暗渠になっているところが増えてきました。

それでもまだ先を追いかけることができます。

フォレスト三日市が見えてきました。駅まであとわずか。

さて、ここで水路は道路から離れていきます。実はこれを最後に道路と並行することはありません。

先回りして水路をみました。建物に囲まれて流れている水路ですが、ここで暗渠になります。そしてこれを最後に地上からは見えなくなります。

この鉄の蓋の下に水路が流れ、三日市町駅前の道路からは完全に追跡不能となりました。ここは駅の線路がある場所との段差が大きい場所。想像では水路にも大きな落差があって、線路の先に流れて行っているのかなと想像できます。

ということで線路を越えて反対側に行きましょう。

三日市町駅の西側には、天見川が流れています。実際に石見川本流も天見川と合流して、そのまま河内長野駅方面に行き、石川と合流するという流れとなります。あの小さな水路も恐らくどこかで天見川と合流しているものと想像できます。

天見川まで来ました。ここで「もしかしたら」と思い、先ほどの水路の合流地点が無いか探してみました。

このように天見川には流れる穴がいくつかあります。最初はこれかと思いましたが、それにしては水の流れが無く、先ほどまで見た勢いよく流れる水路の先とは考えられにくいですね。

そのほかにもよく見るとこのように穴があって、暗渠の水が川に流れるようになっているのがわかります。

結構天見川を歩きましたが、決定打と言える水路は見つけられませんでした。暗渠になった水路は最終的にどうなっているのかわかりません。

とはいえ、地図に載っていない水路の散歩は、新発見もあってなかなか楽しいです。普段の町歩きや散歩のコースに飽きたときには、このような水路を追いかけながら歩いてみてはいかがでしょうか?

東片添と中片添の小さな水路
住所:大阪府河内長野市東片添町又は中片添町
アクセス:南海三日市町駅から徒歩1~20分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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