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【河内長野市】大阪府で最大の規模を持つ滝畑ダムのすぐ下流に驚きのものが!滝尻地域に行ってみました

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

それまで集落があった地域にダムが完成すると、遮水壁(しゃすいへき:ダムの壁)から上流部分は当然ながら水没します。

滝畑ダムも同じで、遮水壁から上流部分のかって集落があったところは、水没しました。ただ、ダムの水が少ないときは、水没前の道路や橋など、その名残が見えることがありますね。

では逆に、遮水壁の下流はどうなっているのでしょうか?これは遮水壁で水がせき止められているので、ダムができる前とそんなに大きく変わらないのではないかと考えられます。

滝畑ダムの遮水壁(滝畑ダムサイト)の上(北側)から細い川の流れがありますね。その上のあたりにあるのが、滝尻(たきじり)地域です。

旧滝畑村にあった多くの集落が水没した中、石川沿いにありながら遮水壁の下流にあったため水没を逃れた地域です。

そんな背景もあったため、以前からどんなところかとても気になっていました。

ということで、実際にどうなっているのか、その滝尻地域に行ってみようと、河内長野駅からバスに乗りました。

バス車内の画像は滝尻方面に向かう途中、バスから撮影したものです。滝畑ダムの水をせき止めている遮水壁がはっきりと映っていました。

なお、河内長野駅から滝畑ダムに向かうバスは、途中で進路を変えて滝尻地域に寄り道するような進路で運行されています。

バスの車窓から滝尻地域の集落の建物が見えます。

バス停は滝尻バス停か滝尻口バス停のどちらかかで降りることにしたのですが、河内長野駅方面からバスに乗ると先に滝尻バス停があったので、そこで降りました。

滝尻バス停の前は、真ん中に花壇があるロータリーになっていました。

こうして滝尻バス停に到着しました。

バスは途中まで来た道を折り返すように進んでいき、滝畑ダムのほうに向かいました。

バス停からは一本道が続いています。この道をまっすぐ行けばやがて滝畑ダムの遮水壁までいけるはず。

道をまっすぐに歩きます。一本道なので迷うことはありません。

やがて橋が見えてきました。これは滝畑ダムから流れ出た石川に架けられているようです。

よく見ると「瀧尻」と書いてあるのが見えます。その下にも文字がありますが、埋もれています。おそらく瀧尻橋と書いてあるのでしょう。

反対側はひらがなです。「たきじ」という文字が見えます。

橋の欄干を見る限り、相当古くから架けられているような気がしました。

橋の下には、石川が流れています。滝畑ダムの遮水壁からすぐ下流にある橋のようですが、上流は木々に覆われており、この位置から遮水壁は確認できません。

建物の横をさらに遮水壁方面に向かいます。

しばらく歩くと竹林が現れました。道が左側にも分かれていて、その道は下っています。

左側に下っていく道の先です。その先には畑があり、すぐ横を石川が流れています。

右側の道を進んでいくと、どんどんと木々に囲まれた地域に入っていきます。

木々の隙間からコンクリートの壁が見えます。これが滝畑ダムサイト、つまり遮水壁です。

遮水壁が見えてきたので、間もなくゴールのようです。

ところが、遮水壁のすぐ前まではいけないようです。ドアが閉じられていて、この先は立ち入り禁止となっていました。

祭壇がありました。情報が見つからないのではっきりはわかりませんが、ダムのすぐ近くなので、ダムの工事あるいはダム完成後に起こった事故などに対する慰霊の意味があるのでしょうか?

ということで、期待していたのですが、下側から滝畑ダムの遮水壁を見ることはできませんでした。

しかし、ここで別のすごいものを発見してしまいました!!

それはこちらです。これは立ち入り禁止の看板があるところから、左側の山肌を撮ったものです。この下に、石川が流れています。

画像の真ん中あたりに左半分が木に隠れていて不敵に笑っている顔のような岩が見えますね。

その不敵な岩の顔の下あたりを見てください。よく見ると地蔵菩薩のような顔が彫られているのが見えます。

これは滝畑ダムの名所のひとつ「磨崖仏(まがいぶつ)です。

ダムの上から見えた磨壁仏
ダムの上から見えた磨壁仏

磨崖仏については、滝畑ダムサイト(遮水壁)の上から何度も見たことがあります。上の不敵に笑う岩が目立ちますが、その下をよく見ると姿を見ることができます。それでも、ダムの上からだと、よく見ないとなかなか見つけることができません。

ところが、こちらダムの下側から見るとはっきりと見えます。本当にしっかりと彫られている事がわかります。

もう一体の菩薩像の方も左側ほどではありませんが、その姿が見えます。

遮水壁を見上げることはできませんでしたが、磨崖仏の姿はよく見えました。

ということで来た道に戻ります。すると山の上に伸びている白い塔が見えます。南花台の給水塔のようです。

ということで、滝尻地域の様子を実際に見てきました。遮水壁そのものはほとんど見られませんでしたが、遮水壁のすぐ下流にある集落の様子やダムの上からははっきり見えなかった磨崖仏の姿がよく見えました。

滝尻地域・滝畑の磨崖仏が見える場所
住所:大阪府河内長野市滝畑
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 滝尻バス停から徒歩12分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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