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【河内長野市】やっぱり小雨が似合う。2023年奥河内あじさい公園の5000本アジサイはちょうど見頃!

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

毎日曇りがちな天気が続いている昨今、天気が良すぎると暑いので、このくらいの方が過ごしやすいのかなという気がしています。

さて、この時期の花といえばアジサイではないでしょうか?そして河内長野のアジサイと言えば、やはり大阪のアジサイの見どころで必ずランクインされ、昨年も訪問した奥河内あじさい公園です。

ということで2023年の今年もアジサイの咲きっぷりを見て来ました。

アジサイ公園のある場所は、長野公園の河合寺地区です。河内長野駅からひとつ目のバス停、河合寺バス停で降りると公園の入口があります。徒歩では15分くらいです。

ただ車で行く場合ですが、奥河内あじさい公園には駐車場がなく、河内長野駅近くのコインパーキングなどに駐車する必要があります。

入り口からすぐは少し坂があってキツイですが、それを乗り越えるとアジサイの花々が見えて来ます。

本来なら河合寺とセットで見たい光景ですが、現在河合寺が内部非公開となっており、奥河内あじさい公園だけが見学できます。

昨年に続いて今年も元気にアジサイが咲いています。

資料によれば5000本のアジサイが咲いているとのこと。これだけ咲いているとアジサイの群生という言葉のほうがあっているようです。

画像からは、遠くに点のように見えるのも全てアジサイです。

アジサイの花を拡大しました。

余談ですがアジサイの花と思われる部分はガクで、真ん中の点のようなところから本来の花が咲くそうです。

参考画像:ハナミヅキの花は緑の部分
参考画像:ハナミヅキの花は緑の部分

こちらはハナミヅキですが、白い部分は花びらではなくあくまでガクで、その中にある緑のところが本来の花。アジサイの花もこれに近い形状をしています。

さてアジサイの花は奥河内あじさい公園以外にも、寺ヶ池公園や歩いている途中に咲いているのを見かけることが多いです。あるいは個人宅で栽培しているものも、今なら花開いた姿として見られます。

しかし、奥河内あじさい公園のアジサイの数はそれらを遥かに凌駕しています。さすが大阪でのアジサイの見どころとして常にランクインされていることがわかります。

公園内には、トイレもあるので重宝します。

そしてトイレの目の前にも本当に多くのアジサイが咲いています。

こちらはガクアジサイのようですが、もしかしたらヤマアジサイかもしれません。

花の名前を調べるアプリを使うと、ガクアジサイとヤマアジサイが同じ比率で出ており、わずかにガクアジサイが多いので、どちらか判断が難しいところです。

さらに品種の特徴として、ガクアジサイは伊豆半島や三浦半島、伊豆諸島に多く自生しているのに対して、ヤマアジサイは関東地方以西の太平洋側、四国、九州の山地の湿った林内に生えると書いてあるので、ヤマアジサイの可能性があります。

参考までに、岩湧の森・四季彩館のページ(外部リンク)を見ると、ここではありませんが、岩湧の森にあるアジサイとしてヤマアジサイと書いてあります。

いずれにしても奥河内あじさい公園内では数が少なめです。

意外に知られていないかもしれませんが、アジサイはアジサイ科アジサイ属と呼ばれる花の総称で、日本が原産地でガクアジサイがその原型です。

それを鑑賞用に改良したのがホンアジサイと呼ばれる、一般的なイメージのアジサイの形をしたものだそうです。

またホンアジサイは青い色を中心としたアジサイで、これが海外に輸出されてヨーロッパなどで改良したものがセイヨウアジサイと呼ばれるものです。

セイヨウアジサイは画像のようにピンクなどの青以外のカラフルな色をしたアジサイなのだそうです。

奥河内あじさい公園は谷間になっていて、谷の崖にもたくさん咲いています。

高いところから谷を見下ろすように撮影しました。

奥河内あじさい公園には、いろんな種類のアジサイが混在しているわけですね。

先ほどまでは、遊歩道の少し高いところからの撮影が中心でしたが、これからは奥河内あじさい公園のメインと言える谷間を歩いて行きます。

谷を歩いていると和風の休憩スペースが見えてきました。休憩している方がおられます。

この頃になると小雨がパラつきはじめました。ただ本格的には降らなかったので、傘無しで散策を続けます。

休憩エリアの前には和傘があります。ここでアジサイの歴史を調べると、万葉集にも「味狭藍」「安治佐為」という名前で登場するほど古くから親しまれていたそうです。

・言問はぬ 木すら味狭藍(あじさい) 諸弟(もろと)らが 練の村戸(むらと)に あざむかえけり
・安治佐為(あじさい)の 八重咲く如く やつ代にを いませわが背子 見つつ思はむ(しのはむ)
※万葉集より引用

これが休憩スペースに設置してある椅子です。このときは雨が降っていたので残念ながら座れませんでした。

また、平安時代中期の歌人源順(みなもとの したごう)と言う人が、中国の白楽天の詩に登場する「紫陽花」の花の特徴から、ガクアジサイを同じ花とみなしたそうで、アジサイの漢字表記となりましたが、本当は別の花だったそうです。

歴史的には奈良時代から登場するアジサイですが、繁殖力が強いためか現在のようにアジサイに対してはあまり良い評価がなく、意外にも第二次世界大戦が終わった戦後から人気が出てくるようになったそうです。

それにしても雨が降るまでは、谷間という事もあり、虫が多く近づいて来て鬱陶(うっとう)しいと思っていましたが、小雨が降ったおかげで、虫たちは何処かに消えて行きました。

ということで、小雨がぱらつく奥河内あじさい公園を歩きました。

昨年は天気が良く夕暮れ近くでも暑かったのですが、今年は曇っていて小雨がパラつきましたのでちょうど良い気温で快適に散策できました。

やっぱりアジサイは雨が似合う花なんだと、改めて感じた瞬間でした。

今がちょうど見頃のピークです。この週末に奥河内あじさい公園で、アジサイの群生を愛でてみてはいかがでしょう。

奥河内あじさい公園(長野公園河合寺地区)
住所:大阪府河内長野市河内寺
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス、河合寺バス停から徒歩3分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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