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【富田林市】私費ですばるホールの大ホールを借りたほど価値あるライブが15日に!カルチャークルージング

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

先日河内長野の秋祭りが終わりましたが、次はいよいよ富田林の秋祭りですね。富田林は錦織神社を中心とした地区と美具久留御魂神社を中心とした地区で日程が1週間ずれているので2週続けて秋祭りが楽しめるというもの。

しかし、100%全ての富田林市民が秋祭りを楽しむとは限りません。中には伝統的な事よりももっと今風のもの、たとえば独自の活動をする音楽バンドを追いかけるとかもっとカルチャー的なものを楽しみたいという方もいるのではないでしょうか。

そういう皆さんに朗報です。10月15日日曜日にすばるホールでカルチャークルージングというイベントが開催されます。ということでチラシを入手しましたが、いまいちどのようなイベントなのかピンときません。そこで主催者であるペルー料理のラソスさんにお話を伺いました。

レインボーホールで行われた ラソス12周年記念イベント
レインボーホールで行われた ラソス12周年記念イベント

ラソスさんがなぜこのようなイベントを企画したのでしょう?ラソスさんは昨年レインボーホールで、自らの周年イベントを企画するほどアクティブな方です。しかし、今回はすばるホールで、それも大ホールを借りたというのです。

すばるホールの公式ページ(外部リンク)にも施設の概要があって、料金表も明示してあり、大ホールを個人で借りることは可能です。しかし最大800席も入る大ホールを個人で借りるというのは、一般的な目から見たらやや無謀ともいえる行為です。

小ホールで行われたすばる学園祭
小ホールで行われたすばる学園祭

多くのイベントでもどちらかと言えば小ホールを借りるパターンが多く、例えば雪月花reiさんが登場したすばる学園祭も小ホールで行なわれました。

また先日盛り上がった富田林音楽祭「未来とんねる」では大西ユカリさんや化楽さんといった知名度の高いアーティストが出演しましたが、やはり小ホールで行いました。

しかし、ラソスさんは「大ホール」にこだわりました。なぜならば音響の問題では大ホールに勝るものはないからとのこと。

すばるホールで公演された子どもにわか
すばるホールで公演された子どもにわか

とはいえ4月に行われた下水分社喜楽座にわか公演のように、個人で行ったとしても、郷土芸能の復活という内容が評価され、大阪府芸術文化振興補助金のようなものがあればそれも可能でしょう。

補助金を利用して大ホールで開催
補助金を利用して大ホールで開催

しかしラソスさんは一切の補助もなく、赤字必至の私費を投じたのです。

その申し出に、当初すばるホールの担当者も驚き、相当戸惑っておられたとラソスさんは当時を振り返ります。それでもラソスさんの熱意が通じ、大ホールを借りることに成功しました。

画像提供:私の思い出さん
画像提供:私の思い出さん

では、ラソスさんがを私費を投じてまで大ホールでやりたかった、呼びたかった音楽バンドとは何者でしょうか?それは「私の思い出」という名のグループです。

(私の思い出公式チャンネルより)
「私の思い出」は2010年3月に京都で結成されたロックバンドで、2014年 1st「アドベンチャー!危機一髪!」をリリースして以降、いくつかのアルバムはタワーレコード京都ウイークリーチャートで上位にランクインされたことがあります。彼らはライブ活動を「キャンプ」と呼びます。

画像提供:私の思い出さん
画像提供:私の思い出さん

しかし京都以外でも、2015年から梅田クラブクアトロでの「天地創造キャンプ(ライブ)」を開催するなど、大阪でも活動拠点持っており、押尾コータローとのセッションの経験もあります。さらに2019年には台湾やカトマンズといった海外キャンプ活動を行っています。

(私の思い出公式チャンネルより)
音楽活動のほかにも嵐電(京福電鉄)とのコラボを行うなど知る人ぞ知る偉大なバンドだったのです。また自称ですが唯一現存するアドベンチャーロックバンドとのこと。

画像提供:私の思い出さん
画像提供:私の思い出さん

では、何故ラソスさんが「私の思い出」というバンドを知り、熱狂的なファンになったのでしょう。きっかけはラソスさんのお客さんからの紹介だそうです。ラソスさんによればコロナ禍のはるか前に、一時期閉店を検討するほど落ち込んだ時期があったそうです。

ところが、お客さんから「私の思い出」のことを知り実際に聞くと、今まで悩んでいたことがどうでもよくなったというのです。つまり元気が出るバンドというところですが、さらにラソスさんは、生ライブを見たときにとんでもない衝撃を受けたと言います。

ライブを見て熱狂的なファンになることはあっても、すばるの大ホールを借りるとは驚きですが、当時市民の間では「すばるホールは流動的」とのうわさがあったそうなので、ぜひやらねばと思ったそうです。ところがその矢先にコロナ禍が襲ってきました。

ラソスさんの料理
ラソスさんの料理

今年ようやく、コロナ禍も落ち着き、満を持してすばるホールを借りたそうです。そしてラソスさんは興味深いことを言いました。「ペルー料理だって食べるまではイメージがつかめない。バンドのことだって聞いてみないとわからないのです」

ラソスさんの料理
ラソスさんの料理

確かに的を得た回答だと思いました。例えばタイやベトナムの料理は今でこそ多くの人の支持を受けていますが、昔はその名を聞いただけで顔をしかめる人も多かったのです。そのくらい未知の物への抵抗があります。

ましてや南米のペルーとなれば、ナスカの地上絵やマチュピチュのようなキーワードしか思い浮かばず料理だって未知数。それを13年続け、レインボーホールで周年パーティができるほどの支持を受けているラソスさんのこの言葉は本当に深い。「論より証拠」ということわざ通りです。

当日のタイムスケジュールを確認すると次のようになっています。チケットを購入するとライブ活動以外にも次のサービスが受けられます

  • 10:00 ホワイエで本のコーナースタート(本ある暮らしの会と仲間たち:古書、子供向けの本) 
  • 11:00 ホワイエでフード利用(チームラソス:ラソス他2か所)
  • 13:00 大ホール開場
  • 14:00 「私の思い出」キャンプ(ライブ)
  • 15:00 お楽しみ抽選会

なお、チケットを持っている人以外のフードや本の利用はできません。

しゃもじをペンライトの代わりに使用する
しゃもじをペンライトの代わりに使用する

ラソスさんの話ではファミリーで来てほしいとのこと、高校生以下を無料にしているのもその理由で、子どもでも楽しめるようなキャンプ(ライブ)なので、2世代や3世代のファミリーが来てみんなで楽しめたらうれしいとのことでした。

当日は、だんじりがすばるホールの周辺を巡回している秋祭りモード、伝統的なお祭りもいいけど、日曜日の半日ほどは今までとは違ったもの。ある種のカルチャーショックをすばるホールで味わってみてはいかがでしょう。

すばるホール(大ホール)
住所:大阪府富田林市桜ケ丘町2-8
カルチャークルージング:2023年10月15日(日)10時より15時30分ごろまで
問い合わせ先:ラソス 090-9165-6380
アクセス:近鉄川西駅から徒歩8分

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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