【河内長野市】日本遺産以外の魅力。大師町や大師山古墳の名前の由来!日東町にある大師堂に行きました
今日2月13日は、語呂合わせですが日本遺産の日です。日本遺産といえば、河内長野には、中世に出逢える町、葛城修験、女人高野と3つの構成要素があり、無視できない存在です。実際に下記画像のように、日本遺産にちなんだお土産の開発などが行われています。
しかし、河内長野には日本遺産以外にも気になるスポットが多くあります。例えば河内長野駅から観心寺方向に向かうバスで、河合寺から昇條坂を経由しないバスは日東町と大師町を経由しますが、実はここにも気になるスポットがあります。
余談ですが、日東町と大師町では、南花台で活躍しているクルクルを導入し、イズミヤ河内長野店から近道で通える試みを行っているそうで、クルクルを身近に感じてもらおうと地元住民向けのワークショップなどを行っています。
そんな大師町と日東町の近くにある気になるスポットとは、日東町にある大師堂です。大師町は大末住宅団地、日東町は日生住宅三日市団地として1970年代前半に宅地造成された場所ですが、それ以前は大師山と呼ばれていたそうです。
元々大師山の中に小さな大師堂があったそうですが、立派な大師堂を再建しようと、1930年に山頂付近を工事した時に古墳が発見されました。その時に副葬品が多く出土したことから大師山古墳と名付けられたとのこと。
戦後に日生不動産が宅地造成のために山林を買収しているときに、河内長野市や大阪府教育委員会などが会社と交渉して、関西大学文学部考古学研究室の協力によって発掘調査を行ったそうです。その時の報告書がダウンロードできます。
大師山遺跡については、以前こちらで紹介したことがありますので、興味のある方はご覧ください。
大師山の上にあった大師堂について詳しい情報はありません。空海(弘法大師)との結びつきが強く今でも真言宗寺院が多い地域なので、空海を祀った堂が山の上にあっても不思議ではないですね。
宅地造成後も大師堂が日東町にあることがわかったので、行ってみることにしました。
現場に行くと驚きました。トタン屋根の町工場のような建物の中に祀られていたからです。
しかし入口に聖域を示すようなしめ縄が飾られてあり、この中に大師堂があることは間違いないようです。
しかし、このように、三日市弘法大師御堂とはっきり刻まれた石碑があります。
また、大師堂は清水山月輪寺の別院とのこと。
月輪寺は高野街道沿い旧三日市交番の近く、天見川沿いにあります。月輪寺は高野山真言宗の仏教寺院で、薬師如来坐像が安置されているそうです。
大師町と日東町は旧三日市村の範疇に入っているようなので、昔の三日市村にあった月輪寺の奥の院的な立場で大師山の上に鎮座していたのかもしれません。
中の様子です。絵馬のようなものが見えますし、イスもありますね。
正面を見ると元々は本当に会社があったような造りで、事務所だったような建物の中に安置されていました。
ただし、大阪市内でも寺らしくないような近代的な建物のパターンは良くあるので、建物の形状に惑わされないことが大事なのでしょう。重要なのは建物ではありませんね。
普段は無人なので火災防止に注意しているとのこと。
こちらが安置されている大師堂です。大師町も大師山遺跡もその名前の由来は大師山ですが、大師山という名前がついていた理由が山の中にあった大師堂なので、名前の由来の元祖ですね。ただいつ頃から安置されたものといった情報などはわかりません。
大師堂の上には月光菩薩が祀られています。本来は日光菩薩とセットで薬師如来の左右に鎮座する菩薩像だそうで、名前の通り月の光を象徴しているとのこと。月の菩薩から月輪寺の別院らしい気がしました。余談ですが月光仮面は月光菩薩をモチーフに作られたそうです。
建物の中にはもうひとつ地蔵堂もあります。
「しやもじく」から始まる道徳のような標語が書かれたものがありました。
というわけで日東町にある大師堂に行ってきました。大師町や大師山古墳、大師山の由来と言える大師堂は宅地造成された山の端の意外な建物の中にありましたが、地元から大切にされていることがとてもよくわかりました。
三日市大師山弘法大師御堂
住所:大阪府河内長野市日東町29−3
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 東中学校前バス停から徒歩6分、大師町バス停から徒歩10分
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