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【河内長野市】エイプリルフールではありません!河内長野市制70周年記念式典はメタバース上で開催します

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

4月1日、今日はまともな報道機関ですらジョークを飛ばすエイプリルフールですね。もし「メタバースで記念式典」などと書けば、私もエイプリルフールで適当なことを言っていると思われるかもしれません。しかし、河内長野市制70周年記念式典は、本当にメタバース空間で行われます。

本日2024(令和6)年4月1日、河内長野市が誕生して70年が経過しました。ちょうど今から70年前の1954(昭和29)年4月1日に、当時の南河内郡長野町、天見村、川上村、三日市村、加賀田村、高向村が合併して河内長野市が誕生したのです。

こちらは図書館で閲覧した河内長野市史で、昨年記事にした中村池公園の記述の部分を写真撮影後にデジタルで赤線を引いたものの画像を再利用しています。1066ページには南河内郡長野町と5つの村が合併して河内長野市になるまでの準備について詳しく書かれています。

また1083ページには市政実施祝賀式が長野小学校講堂で行われ、午後からの余興では会場が超満員で、夜は学童のちょうちん行列でにぎわったそうです。その他にも河合寺では祝賀相撲大会、各小学校で演芸大会などが行われていることが書いてあります。

あれから70年、まさか記念式典がメタバース上で行われるようになるとは、いったい誰が想像したのでしょうか?

IT時代の流れの速度に驚くばかりですが、こうなった背景にはIT技術の進化だけではありません。記念式典の準備には長い時間が必要ですが、いつまで続くかわからないコロナ禍という問題がありました。市の担当者の話では、それならメタバース空間で70年の記念式典をしようとなったのだそうです。

メタバースについて簡単におさらいすると、「meta(超)」と「universe(宇宙)」を合わせて30年ほど前につくられた造語だそうで、インターネット上に作られた仮想空間ということです。

市の担当者からいただいた資料より
市の担当者からいただいた資料より

リアルな人間がアバター(ネット上の分身)となって、メタバース空間上で移動しながらコミュニケーションが取り合えるというものです。リアルな式典だと現場に行かなければなりませんが、メタバース空間なら、ネット環境さえつながっていれば、どこにいても誰もが参加できるわけですね。

公開は今日4月1日から1か月間ですが、市の関係者に特別にお願いして、いち早くメタバース空間にお邪魔させていただくことになりました。河内長野市制70周年記念式典メタバース空間はいったいどのような世界なのでしょうか?事前登録なしでQRコードから入れます。

QRコードから入るとこのような画面が出てきて読み込みを行います。

するとこのような画面が出てきます。真ん中にあるのはアバターで、規約の部分にチェックを入れてルームに入室します。今回は試していませんが、VR(仮想現実)ギアで入室もできるので、VRゴーグルを装着したより臨場感溢れるメタバース空間も楽しめます。

ちなみにアバターは、いろんなものが選べます。今回はデフォルトの男性の若者のアバターで入ってみましょう。

最初にマイクの設定などもあります。何もしなくてもそのまま入室できます。

このような画面が登場しました。市政施行70周年と書いてありますね。そして右横にはつながる河内長野メタバースと書いてあります。

パソコン及びスマホでの操作方法があります。今回はパソコンでやってみました。矢印のボタンで移動することができ、マウスを使えば上を見たり下を見たり後ろを向くこともできます。

さっそく上を見上げてみました。青空が広がっていますが、雲の微妙な強弱加減がなかなかリアリティがありますね。

後ろを向くと殺風景な景色が広がっています。河内長野というよりも山を背にした河南町の田園地帯のほうが近い印象です。

とりあえずゲートのほうに向かってみましょう。

サッカースタジアムを意識しているとのことで、目の前に茶色いゲートがあります。

昨年の夏に行なわれた南花台サッカースタジアム建設前のイベントの様子
昨年の夏に行なわれた南花台サッカースタジアム建設前のイベントの様子

河内長野でサッカースタジアムと言えば、やはり南花台でしょうか?今年から正式に、なでしこリーグのスペランツァ大阪も河内長野市が本拠地となり、サッカースタジアムと公園は来年2025年9月完成を目標に着実に準備が進められています。

話をメタバース空間に戻しましょう。先にスタジアムを周回してみることにしました。すると巨大なモックルが見えます。

気球がみえますね。後で詳しく書きますが、気球にも意味があります。さらに立体的なモックルの姿もあります。

こんなことを書けば河内長野の人に怒られるかもしれませんが、メタバース空間ではモックルが巨大なためか神のように見えてしまいます。思わず崇拝したくなりますが、日本国憲法では信教の自由が保障されています。「それについてはご自由にどうぞ」という感じですね。

このあたりで少し動画を撮ってみました。

こちらは先ほどの茶色いゲートの上です。このようにメタバース空間では立体的に行き来が楽しめます。

そろそろスタジアムの中央に入ってみましょう。

茶色いゲートから中に入ります。

「ごあいさつ」と「70年のあゆみ」の2か所に分かれていますが、真ん中の隙間からも入れます。

やはり最初は「ごあいさつ」に行くことにしました。

ごあいさつは島田智明市長と浦山宣之市議会議長です。あいさつの内容は動画になっています。

後ろ側には大阪府関係者の祝辞が文章で紹介してあります。吉村洋文知事と西野修平府議からです。

さて、目の前に透明なサークルがありますが、ジャンプ(PCの場合はスペースキー)で、上がれます。

サークルは階段状になっていて、最終的に気球にまで上がれるようになっています。現実世界ではありえないようなことができるのが、メタバース空間の大きな特徴ですね。

スペースキーを押すとこのようにアバターが飛び跳ねようとします。

上から見るとこのようになります。ジャンプして透明なサークルに上がりました。

4段くらいまで上がりました。少し高い位置から眺められるようになっています。これは簡単に上がれず、途中で失敗すると最初からやり直しになります。気球まで行くのは相当時間がかかりそうなので、私はここでリタイアしましたが、ぜひチャレンジしてみてください。

さて、「70年のあゆみ」には何があるのでしょう。

過去の写真が展示してあります。白黒写真の物も多く、河内長野市の70年間の歴史が詰まっています。

白黒写真のエリアからさらに内側に入ると、カラー写真が中心となり、比較的新しい歴史が紹介されていました。

いちばん内側までくると、モックルの自己紹介があります。ちなみにモックルはある場所に到達すると別の色に光るなどの仕掛けがあるそうなので、実際にメタバース空間に入っていろいろ試してみてください。

また市民表彰の方の一覧などもあります。

サッカースタジアムのほかにも別のメタバース空間があります。それは「にぎわい広場」です。

近づくと右下のようにピンクで「リンクを開く」と出てくるので、それをクリックすれば、別のメタバース空間にジャンプします。

こちらが「にぎわい広場」のメタバース空間です。

正面のベージュ色した台に上がると、このように70年と書かれた写真が出てきます。これは一般の市民の方の写真です。

実は広報かわちながの1月号に、メタバースで使用する写真を募集していました。

こちらです。70周年にちなんだフォトメッセージを募集していて、それがメタバース空間で反映されていました。ちなみに70歳の誕生日の方の写真がありますが、この方が生まれたばかりの時に河内長野市が誕生したと聞けば、70年の重みを感じますね。

70周年に限らず、70にちなんだ写真が並んでいます。

にぎわい広場は、テントやらゲルのようなものが並んでいますが、そこには別の空間に入る入口があります。目の前には「はたちからのメッセージ」カフェテリアに入ると書いてありますね。

先ほどと同じです。近づくとリンクを開くのピンクボタンが出てくるので、これをクリックして中に入ります。

クリックして中に入ると、今年「はたち」を迎えた方の写真やメッセージが見られます。70年と言えばこの方々が生まれたときが50周年ですから、2世代前が25~30と考えて、3世代前の人が生まれたころ。河内長野市史に書かれている市誕生を祝っていた人は4.5世代くらい前になりますね。

と思っていたら突然画面が暗くなりすべてが消えました。まるでホラーかサスペンスのようなシーンになりましたが、これは私が画面を放置してトイレに行ってしまったために、何らかの理由でネット上のセッション(通信)が切れたようで起こったようです。

私が訪問したのは本番前のテスト段階なのでこのようなことがあったのでしょう。もしかしたら4月の本番以降でも起こりうる可能性がありますが、メタバース空間ですから慌てずに最初から始めれば済むだけです。(ゲームのリセットと同じ)

さて、テントのほうには何があるのでしょう。

小学生たちからのメッセージです。

各小学校からのメッセージが動画で見られます。小学校のほか中学校などいろいろな立場の人がお祝いのメッセージを動画を通じて送っています。

結構長時間メタバース空間をさまよっていましたので、そろそろリアル空間に戻ります。PCの場合は右下にある退出するボタンで簡単にでられます。ちなみに電気代やネット接続の通信料などを除けば無料で楽しめるので、1か月間メタバース空間で遊んでみてはいかがでしょう。

画像提供:河内長野市
画像提供:河内長野市

つい先日、市の担当者からもメタバース空間の画像が何枚か送られてきました。こちらはスマホでの画像ですので、ご参考までにどうぞ。

画像提供:河内長野市
画像提供:河内長野市

市の担当者からの話によるとスタジアムとにぎわい広場では参加者自身が入室時に選んだアバターからモックルのアバター(3種類)に変身することができるスポットを用意し、またモックルを5体探してつなげると、ひとつのメッセージになるそうです。あまり書くとネタバレになるので伏せておきますが、いずれにしても実際に試してみることが大事ですね。

先日、ある場所でAIのセミナーを受ける機会があり、AIの面白さを学んだのですが、さっそく今回の河内長野市のメタバース空間で70周年記念式典を行うことについてAI(ChatGPT 3.5)に質問してみました。AIの回答は長いので要約したものを引用します。

Q:市制施行の周年イベントをメタバースで行うことについてどう思いますか
A:市制施行の周年イベントをメタバースで行うことは、興味深いアイデアですね。メタバースは、仮想世界を構築し、人々がそこで集まってコミュニケーションを取り合うためのプラットフォームです。このようなイベントは、次のような利点があります。
1、アクセシビリティ
2、創造性と自由度
3、参加体験の拡張
4、持続可能性とコスト削減
ただし、メタバースでのイベントにはいくつかの課題や注意点もあります。例えば、テクノロジーへのアクセスが制限されている人々や、デジタルデバイドに直面している地域の住民には、参加が難しい場合があります。また、仮想空間でのコミュニケーションは、対面でのコミュニケーションとは異なる場合がありますので、その点も考慮する必要があります。
総合的に、メタバースでの市制施行の周年イベントは、革新的で魅力的なアプローチであり、地域社会の結束を高める素晴らしい機会になると思います。

さて、「メタバースのような仮想空間の式典とは寂しい!」というリアル派の方がいるかもしれません。コロナ禍では一時期オンライン飲み会が流行りましたが、今はリアルな飲み会に戻ったように、70周年のお祝いもリアルでやって欲しいと思うかもしれません。

実は5月19日に民間主導で70周年を記念して、市内各地のだんじりが市役所に集結するイベントも計画されているようです。

広報かわちながの4月号9ページより
広報かわちながの4月号9ページより

当日はだんじりのほかに西代神楽や日野獅子舞、音楽イベント、飲食ブースの出店などもあるようなので、リアル派の皆さんはそちらを楽しみましょう。

河内長野市制70周年記念式典メタバース空間

主催・問い話わせ先:河内長野市総合政策部秘書課

住所:大阪府河内長野市原町1丁目1-1

TEL:0721-53-1111

アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 河内長野市役所前下車すぐ

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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