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【世田谷区豪徳寺】本格的な中国・重慶のソウルフード「酸辣粉(サンラーフン)」ですっぱ辛さを堪能

奥野大児フリーライター・編集者・ブロガー(東京都世田谷区)

暑い日は辛いものが食べたくなります。辛い食べ物といえば中国・四川省の料理を思い出しますが、お隣の重慶市にも辛い料理がたくさんあるのをご存じでしょうか。代表的な料理の一つが、極太の春雨をラー油・お酢のスープで味付けした料理「酸辣粉(サンラーフン)」です。

日本で食べられる酸辣粉の多くは細い春雨を使っていますが、豪徳寺にある専門店・辣上帝(ラシャンティ)は本場・重慶で食べるような極太の春雨を堪能できるんです。重慶出身者も好んで食べに来店するという春雨を味わうことにしました。

小田急線豪徳寺駅の改札を出て、世田谷線の宮の坂駅方面に歩くこと数分、左手に辣上帝があります。

中国的な調度品もある店内にはカウンター数席、2人で使えるテーブル席が3つあります。テイクアウトの利用も多いそうです。

オーナーの田中久子さんが重慶を何度も訪れて味を研究し、味を再現しました。食べ物のメニューは酸辣粉だけで、辛さやトッピングの調整が出来るのみ。

辛さは5段階。人気の辛さ2(1,298円)、パクチーのトッピング(66円)に加えて

「重慶では辛いものと甘いものを一緒に楽しんでいる方が多いですよ」

というアドバイスでミックスベリーラッシー(770円・酸辣粉とセットの場合は440円)を注文しました。

太い春雨のゆで時間は20分程度かかることもあるそうです。しばらくして酸辣粉が到着しました。本来、トッピングは小分けで出てきますが、今回は特別に器によそって頂いています。

箸で春雨を持ち上げてみました。春雨とは思えないずっしり感が伝わってきます。この太さ、春雨というよりところてんです。

噛むと、これまで食べた春雨とはまったく歯触りが違います。まず、太さが。次に、口に入れた際のモチモチとした歯ごたえが。

歯ごたえの秘密は、麺類のように伸ばすのではなく、ところてんのように穴から押し出して麺状にしているからだそう。ボリュームも満点で、夜ご飯まで空腹感なく過ごせました。

スープはあえて飲まなくて良いそうです
スープはあえて飲まなくて良いそうです

極太の春雨にはラー油の辛さと黒酢の酸味、花山椒のシビレがコラボしているスープとよく合います。この日は食欲も落ちそうな猛暑日でしたが、酸辣粉を食べる箸は止まりません。

具材は挽肉・ネギ・ナッツにパクチーが入っています。挽肉の旨み、ネギやナッツの香りと歯触り、パクチーの存在感はそれぞれが主張もし、他の食材の良さも引き出すバランスの良さ。

すっぱ辛い酸辣粉の後はミックスベリージュースで喉を潤しました。氷が入っておらず、ベリーの酸味と甘みが濃厚に混ざり合った、ジュースでありデザートとも言える一品。イチゴの種のつぶつぶも歯触りとして楽しめました。

田中さんによれば、中国の留学生が「地元よりも美味しい!」と喜んでくれたり、水戸や名古屋などの遠いところからも定期的に食べに来てくれたりと、熱狂的なファンもいるそうです。

暑いときには酸辣粉を食べに豪徳寺へ行きたい!そう思わせる旨辛を堪能しました。

店舗情報

辣上帝(ラシャンティ) Twitter
東京都世田谷区豪徳寺1-6-13
営業 平日:12:00~15:00、17:00~21:00 土日祝:11:00~18:00(変更の場合あり、Twitterで確認を)
定休日:水曜日・木曜日

フリーライター・編集者・ブロガー(東京都世田谷区)

1971年生まれ、世田谷生まれ世田谷育ち。20代はDBエンジニア、30代は社内SEで、40代からフリーに。執筆ジャンルはIT・ガジェット・旅・グルメ・歴史など。編集はエンターテインメントメディアを。初めての店で馴染み客っぽくなるのが得意。

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