現役保育士が伝授する 親子の絆を深めるコミュニケーションのコツ【保育園ではこうやっている】
現役保育士&幼保英検1級です。
子供の成長には「親子の絆(きずな)」が不可欠な要素と言われます。
絆はコミュニケーションを通じて築かれるとされていますが、コミュニケーションと言われても何をすればよいのかと迷ってしまう方もいるでしょう。
特に大人同士のコミュニケーションに苦手意識を持っている方ならなおさらですね。
実際、筆者自身は非常に引っ込み思案な性格で、友達の数も手の指で数えられる程の数だと自認していますが、職業は保育士です。
子供とのコミュニケーションが取れるかは、性格や気質は無関係で、ちょっとしたコツを知っているかだけの違いだと常に思います。
今回は、現役の保育士たちが日頃から活用している「親子の絆を深めるコミュニケーションのコツ」を紹介します。
誰にでもできるものばかりですので、是非実践してみてくださいね。
親子の絆はなぜ大切なのか
親子の絆は子供の成長に大きな影響を与えるとされていますが、なぜなのでしょうか。
親子の絆が強い子供は、他の子供に比べて自尊心が高く、学校や社会での適応力も高いとされています。
親子の絆が強いと、子供は安心感を得られ、自分自身を受け入れやすくなります。
その結果、親以外の人との関係も積極的に作り出そうとし、学業や社会生活において成功する確率が高まるとされています。
コミュニケーションが鍵
親子の絆を深めるために欠かせないのが、良好なコミュニケーションです。
子供が自分の感情や思いを言葉で表現し、それが親に理解されることで、親子間の信頼関係が築かれます。
ただし、ここで誤解してはいけないのが、絆を作るべき対象は必ずしも親子間という意味ではないことです。
子どもが特定の大人と絆や信頼関係が築かれていることが大切です。
保育園を利用している方は常時家庭保育の方と比べると、親子で過ごす時間が短くなります。また、事情により親子一緒に暮らせない方もいるでしょう。
実際、保育士には保護者の代わりとなり絆を作る対象となることが求められています。
親子の絆を深めるコミュニケーションのコツ
親子の絆を深めるためには、日頃のコミュニケーションが欠かせません。
子どもとの良好なコミュニケーションを築くためのコツを、保育士たちが日頃から実践している活動と共に紹介します。
子供の関心に寄り添った会話をする
ポケモン、アンパンマン、プリンセス、マイクラ、シンカリオン、ウルトラマン、トミカ、新幹線・・・などなど。
子どもたちからは無数のキャラやモノなどの用語が飛び出します。
それならば、子供の関心に寄り添うためにも、好きなキャラクターも話題に取り入れたいですね。
アンパンマン好きな子には少しでもアンパンマンの歌を歌ってあげるととても喜んでくれます。
だからといって、アンパンマンのキャラクターの名前を必死に覚える必要は全くありません。
「てんどんまんにはエビがのってるんだよ」と子どもが必死にお話してくれたのなら、てんどんまんを知らなくても大丈夫。
「てんどんまんの頭にはエビがのっているんだね!」とそのまま繰り返してみましょう。
実際、現役の保育士である筆者もアンパンマンのキャラクターは数人しか知らない上、ポケモンに至っては1人も知りませんが、「2本の角が強そうだね」「こっちとこっちだと赤い方が先生好きだな」などと、子どもとポケモン談義しています。
子供の興味に寄り添った活動を取り入れる
毎日行っている公園に今日も行きたいと言われたら「また?」と思ってしまいますが、子どもの興味に寄り添うという目的なら、是非お付き合いしてあげてください。
毎日同じすべり台を滑っていたとしても「ママ・パパが僕の希望を叶えてくれた」と満足してくれるでしょう。
保育園でもいつもの園庭遊びだとしても、今日はボール遊びなのか砂場なのか、鉄棒なのかリレーなのか、子どもたちの意見で遊び方を決めることも多いですよ。
子供の意見に共感する
子供が自分の気持ちを素直に打ち明けたときに、親がそれを理解し受け入れることで、親子の絆が深まるとされています。
子供の話をまず聞くということをやってみてください。
注意したいのは子供のわがままを聞き入れるということではない点です。
「今ケーキを食べたい」と言われてもそれは無理な話です。
「ケーキが食べたいんだね」と一旦受け入れた上で、今はケーキが食べられない理由を伝えれば大丈夫ですよ。
親子で楽しめる活動を取り入れる
親子で共通の趣味や興味を持つことでコミュニケーションが深まるとされています。
ただし、親子で一緒に楽しめる活動といっても、旅行など手間やコストがかかることを無理にする必要はありません。
お絵かきや外遊びなど普段からやっていることに親も参加しましょう。
保育園でも入園・進級直後の4月や5月には特に、保育士が子どもと一緒に滑り台を滑る、一緒にお散歩に出かける、一緒に砂場でトンネルを掘るなどを積極的に行っています。
子供との信頼関係を作るためです。
年度のはじめに信頼関係を作るための活動を意識して行うからこそ、年度の後半に行われる運動会や発表会で子どもたちと保育士が協力して1つの演目を仕上げることができるのですね。
外遊びというと親は監視役と思いがちですが、無理のない範囲で子どもと一緒に砂をいじったり、滑り台を滑って共に活動をしてみてくださいね。
まとめ
現役の保育士たちが日頃から活用している「親子の絆を深めるコミュニケーションのコツ」を紹介してきました。
紹介してきたコツはすべて、話をすることが上手であることは全く求められていないものばかりであることに是非注目してください。
むしろ、親や大人の側から発信することはほぼなく、一緒に遊んだり話を聞くことばかりですね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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