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細か過ぎる保育園解説「保育園のトイレ」 現役保育士が贈るムダ知識

オオタ先生保育士&資格マニア

現役保育士&資格マニアです。

保育園のトイレは室外から見ることがあっても、内部に入ってまじまじと見る機会はほぼないのではないでしょうか。

一方、トイトレなどは家庭と保育園とで連携して進めていくこともあり、保育園のトイレの様子が気になる方もいるでしょう。

今回は現役の保育士の立場で、保育園のトイレについて細かすぎるムダ知識を交えながら紹介します。

保育園のトイレは主に3種類

  • 幼児用トイレ(1-2歳児向け)
  • 幼児用トイレ(3-5歳児向け)
  • 大人用トイレ

保育園内にあるトイレは主にこの3種類です。それぞれ使う年齢や設備が異なります。

1-2歳児向け幼児用トイレの内部

1-2歳児向け幼児用トイレの例
1-2歳児向け幼児用トイレの例

1-2歳児はトイレトレーニングを始める時期です。よって、1-2歳児向けのトイレは、トイトレの時期にふさわしい設計となっています。

低い便座

1-2歳児向けトイレの便座は大人用の一般的な便座よりもかなり低い位置に設置されており、子どもたちが安定して座ることができます。

手すりがついている

1-2歳児向けトイレには、手すりが付いていることが多く、幼児が自分でトイレに座る際や立ち上がる際に支えにすることができます。

便座のサイズが小さい

1-2歳児の体格に合わせて便座も小さめで、安全性が重視されています。また、万が一の転倒時に備え、角の丸みを帯びたデザインになっています。

カラフルで親しみやすい配色

トイトレを進める上でトイレが楽しい場所と認識してもらえることが重要です。

このため、1-2歳児向けトイレでは、トイレ自体にカラフルで可愛らしいデザインを採用したり、壁の色をカラフルにしたりしています。

トイレ内に先生たちが画用紙で作ったアンパンマンのキャラクターが貼ってあるという保育園も多いでしょう。
これは先生たちが「アンパンマンのお部屋に行こうね」とか「アンパンマンもおしっこしているよ」などとあの手この手で誘導するための手段だったりします。

汚物流しがついている

家庭用のトイレにはあまり見られないが、保育園のトイレには必ずあるものが、汚物流しです。

園児が触ったり転落しないよう、トイレ内のさらに鍵付きドアがある個室に設置されていることが多いです。

シャワーや沐浴設備

夏の暑い日の外遊び後にはシャワーでさっぱり、乳児であれば沐浴してさっぱりと。
保育園のトイレにシャワーや沐浴設備を併設している保育園も多いでしょう。

保育園内のシャワーではシャワー内にも手すりがついており、転倒しないよう掴まって水浴びできるようになっています。

3-5歳児向け幼児用トイレの内部

3-5歳児向け幼児用トイレの例
3-5歳児向け幼児用トイレの例

幼児がトイレに慣れ、自立して利用できるようになる3-5歳児。

3-5歳児向けトイレは、1-2歳児向けトイレよりも少しサイズが大きめです。

標準的な便座の高さ

3-5歳児向けトイレでは、1-2歳児向けトイレよりも便座の高さが高くなります。

ただ、3-5歳児になったからといって、1-2歳児向けトイレを全く使わないわけではありません。

例えば、1-2歳児の保育室で異年齢保育をする場合などに、3-5歳児も1-2歳用のトイレを拝借することがあります。

個室に仕切りがついている

3-5歳児向けトイレでは、個室に仕切りが付いてくることも多いです。

ただし、大人のトイレの個室のように天井まであるような高い仕切りではなく、保育士たちが上から覗ける高さの仕切りです。

仕切りで子どもたち同士のプライバシーを守りつつ、保育士たちは見守りながら、おしりを拭くのが困難な子やなかなか排泄が進まない子などを補助します。

小便器がついている

3-5歳児向けトイレには、1-2歳児向けトイレにはなかった男児用の小便器が付いていることも多いです。

トイトレの段階では、男の子でも便座に座って排泄していますが、3-5歳児向けトイレを使い始めると立って小便をするように。

3-5歳児クラスでも座って小便をしても良いのですが、立って使う小便器でも排泄できるように家庭で練習するとなお良しです。

鍵がついていることがある

3-5歳児向けトイレでは、大人のトイレのように、個室ごとに内側からかけられる鍵がついている場合があります。

でも、筆者が勤務している保育園は鍵付きの個室ですが、鍵をかけている子はほぼいません。

小便なら短時間で終わってしまうから不要なのか、お友達が先に入っている場合は、保育士が「お友達が先に入っているよ」と案内するからなのか、理由は子どもたちのみが知るといったところです。

スリッパが置いてある

3-5歳児クラスでは上履きを着用するという保育園も多いでしょう。
その場合、上履きのままトイレに入らないようにトイレ用スリッパに履き替えます。

子供用の小さなスリッパが並んでいますが、年長クラスになると子供用では足が入らず先生たちと一緒に大人用のスリッパを使う子も。
大人用スリッパを誇らしげに履く顔がかわいらしいです。

保育園の大人用トイレの内部

保育園には子供用のトイレの他、職員が使用する大人用トイレがあります。大人用トイレは一般的なトイレとなんら変わりませんが、ドアだけは異なります。

筆者の勤務する保育園では、ドアノブの鍵の他、大人だけが届く高さにも鍵が付いています。
2つ目の鍵がないと子どもたちが外からガチャガチャガチャ・・
多くの子どもたちが過ごす場所である保育園ならではの配慮だと思います。

保育園のトイレの掃除

これらのトイレの掃除を誰が行うのかは、保育園の職員数や配置によります。

筆者の勤務する保育園では、園長も含めて全員が日替わりの当番制です。トイレ掃除当番の保育士は園児たちの午睡(昼寝)の最中に掃除を行っています。

まとめ

現役の保育士の立場で、保育園のトイレについて細かすぎるムダ知識を交えながら紹介してきました。

楽しく通える保育園生活の一助となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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保育士&資格マニア

現役の保育士&資格マニア&子育て世代です。「うちの子保育園で何してる?」をテーマに保育園のリアルを伝えます。また、子育てに活かせる保育園のノウハウも提供しています。 資格取得が趣味。幼保英語検定1級・TOEIC 875

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