生姜は体を温める?冷やす?夏にいい食べ方とNGな食べ方
こんにちは。気象予報士&食養生アドバイザーのお天気ママです。今日は生姜の効能と夏にいい食べ方を紹介します。今の食べ方が間違っているかもしれませんよ。ぜひ実践して、夏の体を整えてくださいね。
生姜は体を温める?冷やす?
冷え性対策の食材として周知されている生姜。とはいえ、夏も冷奴やおそうめんに添えるなど大活躍ですよね。ではいったい生姜は、体を温めるのでしょうか?冷やすのでしょうか?私も漢方を勉強するまではとても不思議でした。
まず現代研究で生姜の辛み成分には、血流促進効果、交感神経を優位にしてやる気アップの作用があることがわかっています。血流によって体深部の熱を体表部に運ぶので、手先や足先も温まり、体全体が温まった感覚がします。
温熱の効果については、「手先足先を温めた」とまとめている論文が多い一方、「体深部の熱を体表部に運んで結果的には体を冷やす」と結論付けているものもあります。現代科学の研究だけでは、温熱作用を断定することはできなかったので、疑問に感じる方も多かったんですね。
漢方では生と加熱では効能が違う
次に、私が専門とする漢方・薬膳での生姜の働きを紹介しましょう。2000年以上前から食品の効能を研究してきた漢方では、生姜は生と加熱では効能が異なり、使い分けられています。
生の生姜を乾燥させたものは生姜(しょうきょう)という生薬で、主に胃腸の働きを高める効果で、発汗促進の作用もあり、胃腸薬や葛根湯などに配合されています。
一方、蒸して加熱したあと乾燥させたものは乾姜(かんきょう)という生薬になっています。主には体を温める働きで、冷えからくる不調の改善や滋養強壮の漢方薬に配合されています。
生の生姜
・胃腸の働きを高める
・解毒殺菌で食中毒予防
・カゼの初期症状を改善する
・吐き気の改善
加熱した生姜
・体を強く温める
・冷えからくる吐き気や不調の改善
・足腰の冷えの改善
夏の生姜の食べ方
夏の生姜は、断然生のほうがおすすめです。胃腸の働きを促進したり、発汗を促したりするので、夏バテ予防に有効です。お刺身に添えると殺菌効果で食中毒の予防にもなりますよ。
豚の生姜焼きの場合、先に生姜を炒めるのではなく、お肉に火を入れたあとに、最後に生姜を加えるのがおすすめです。
夏の生姜の摂り方とポイント・生の生姜
・すりおろして香りを楽しむ
・食欲増進や発汗のためで多くは取りすぎない
・加熱する場合は後入れ
生姜レモンスカッシュ
夏におすすめの生姜レモンスカッシュを紹介します。生姜のピリッとした辛みがよくて、とっても美味しいです。
レモンには疲労回復、炭酸の刺激はストレスの発散効果があるので、夏の体を優しくいたわってくれますよ。
グラス1杯分
生姜=1/2かけ
レモン=1/2個(市販果汁の場合大さじ1/2)
砂糖=大さじ1
炭酸水=適量
氷=適量
①-生姜はすりおろす。レモンは1枚を飾り用にして、飾り用はグラスにさす用の切込みを入れる。ほかのレモンは果汁を絞る。
②-グラスに、生姜とレモン果汁、砂糖、少量の炭酸水を入れてよく混ぜる。
③-グラスに、氷と炭酸水を注ぎ、あればお好みで飾り用のレモンとミントをそえる。
まとめ
今回は、生姜の効能と、夏にいい食べ方、おすすめレシピを紹介しました。
この先も暑さが続きそうです。生の生姜を上手にとって、体調を整えてくださいね。